ヨーロッパ州

平成 25 年度「仙台市確かな学力研修委員会
中学校社会科部会」提案授業
第 1 学年 社 会 科 学 習 指 導 案
日
時:平成 25 年 11 月
1 本授業における提案について
【提案1】資料を適切に読み取る指導の工夫
・複数の資料を適切に読み取らせてキーワード化し,ヨーロッパ州の地域的特色を解釈させる。
【提案2】比較・関連付けを意識した言語活動の展開
・資料から整理したキーワードと既習の学習内容を比較・関連付けさせながら,ヨーロッパ州の地域
的特色を説明させる。
【提案3】既習事項を生かし,ヨーロッパ州の地域的特色を捉えるための単元構成の工夫
・各州の結び付きから地域的特色を多面的・多角的に考察させることができるように単元構成を工夫
する。
2
単元名(題材名)
3
単元の目標
「世界の諸地域:ヨーロッパ州」(6時間扱い)
(1) ヨーロッパ州の自然環境,産業,生活・文化,歴史的背景などの特色について概観する中で,
特に国家間の統合に関心を持ち,設定された学習テーマを意欲的に追究しようとしている。
【関心・意欲・態度】
(2) ヨーロッパ州の国家間の統合が進められてきた理由や,統合が可能となった理由について,多
面的・多角的に考察し,その過程や結果を適切に表現している。
【思考・判断・表現】
(3) 提示されたり,収集した資料からヨーロッパ州の地域的特色について有用な情報を適切に選択
して,それを基に読み取ったり図表などにまとめたりしている。
【技能】
(4) ヨーロッパ州について,「国家間の統合による変化」の学習テーマを基に地域的特色を理解し,
その知識を身に付けている。
【知識・理解】
4
単元の評価規準
社会的事象への
関心・意欲・態度
社会的な
思考・判断・表現
資料活用の技能
社会的事象についての
知識・理解
① ヨ ー ロ ッ パ 州に 暮 ら ①ヨ ーロッパ 州の地域的 ① 収集し た資料か ら,世 ①ヨーロッパ州につい
す 人 々 の 生 活の 様 子
特 色を,そ こに暮らす
界の諸 地域の地 域的特
て,そこに暮らす人々
を 的 確 に 把 握で き る
人 々の生活 の様子を的
色につ いて有用 な情報
の生活の様子を的確に
主 題 を 基 に ,世 界 の
確 に把握で きる主題を
を適切に選択している。 把握できる主題を基に
諸 地 域 の 地 域的 特 色
基 に多面的 ・多角的に ② 適切に 選択した 情報を
地域的特色を理解し,
に対する関心を高め, 考 察し,そ の過程や結
基に, 世界の諸 地域の
その知識を身に付けて
そ れ を 意 欲 的に 追 究
果 を適切に 表現してい
地域的 特色につ いて読
いる。
し , と ら え よう と し
る。
み取っ たり,図 表など
ている。
にまとめたりしている。
5
指導にあたって
(1)提案の概要とその理由について
今年度の仙台市標準学力検査における中学校2年生の結果を見ると,全ての領域で平均正答率が
目標値を上回っており,概ね良好と言える。しかし,地理的分野・歴史的分野ともに短い文章で答え
たり,複数の資料の読み取りやその関連を思考したり,表現したりする力が求められる設問では,正
答率が比較的低い傾向にあり,課題が見られた。特に,市の正答率が 30 %未満の設問は,いずれも
複数の資料を読み取って,それらを関連付けて思考・判断するものであった。地理的分野においては,
「世界の諸地域」のヨーロッパ州と北アメリカ州の2つの領域でこのような傾向が見られた。
上記の結果を踏まえて,今回は地理的分野の「ヨーロッパ州」を取り上げ,複数の資料を読み取
って関連付ける活動,言葉や文章で表現する活動を取り入れた授業を提案することとした。
-1-
具体的には,資料から読み取ったことを簡単な言葉(キーワード)で表すことで,州の地域的特
色を解釈しやすいようにした。【提案1】更に,次の段階でそれらの言葉(キーワード)を整理して
比較・関連付けながらまとめたり,表現したりするような活動を展開することとした。【提案2】
また,世界の諸地域において,各州の地域的特色をより明確に捉えさせるためには,生徒が他の州
での学びを関連付けられるようにすることが必要と考え,各州の取り扱う順序に工夫を加えた。【提
案3】本提案では,「北アメリカ州」の後に「ヨーロッパ州」を学習することとし,北アメリカ州の
特色を次のヨーロッパ州の学習ですぐに活用して EU 統合の理由を考えさせることで,より一層ヨー
ロッパ州の地域的特色が明らかになるようにした。
(2)単元について(教材観)
本単元は,学習指導要領社会科地理的分野の2内容の(1)世界の様々な地域のウ「世界の諸地域」
(イ)ヨーロッパを指導内容として構成したものである。
新学習指導要領で「世界の諸地域」については,各州に暮らす人々の生活の様子を的確に把握でき
る地理的事象を取り上げ,設定した主題を基に,それぞれの州の地域的特色を理解させることを主な
ねらいとしている。主題については,州の地域的特色が明確となり,かつ我が国の国土認識を深める
上で効果的であるという観点から設定することとされている。
ヨーロッパ州は,ユーラシア大陸の西端に半島状に突き出した地域であり,全体的に我が国の北海
道より高緯度に位置する。地形を見ると,北部に東ヨーロッパ平原や北ドイツ平原などの平地が多く,
南部にはアルプス山脈などの険しい山地があり,さらに南部には地中海が存在している。気候的には,
北海道より北に位置しているが,大西洋を流れる暖流の北大西洋海流と偏西風の影響で,高緯度の割
には温暖な気候である。北欧などの寒帯や亜寒帯が広がる一部の地域を除き,多くの地域は温帯に所
属している。気候的にも恵まれているヨーロッパは,古くから人や物の交流が盛んであったが,特に
15 世紀に大航海時代を迎えると,各国は競ってアフリカや南北アメリカ,アジアに進出し,各地で
植民地を獲得した。18 世紀後半には,イギリスで産業革命が起こり,世界各地で植民地化を更に進
めたが,20 世紀に入って,2 度の世界大戦の舞台となると,多くの人々が犠牲になった。歴史的に対
立や戦争を繰り返してきたヨーロッパでは,2 度の世界大戦の反省を生かし,国際的な協調を求める
声が上がった。また,第二次世界大戦後,アメリカ合衆国とソ連を中心とする冷戦構造下で,その地
位が低下したことに危機感を持ったことなどから,ヨーロッパの統合を模索するようになった。1948
年のベネルクス関税同盟を母体として,1958 年にフランス,西ドイツ,イタリアが加わって EEC(ヨ
ーロッパ経済共同体)を結成し,1967 年に EC(ヨーロッパ共同体)へと発展した。EC はその後,
加盟国を増やし,1993 年に発効したマーストリヒト条約によって,EU(ヨーロッパ連合)が発足し
た。当初 EU 加盟国は 12 カ国であったが,徐々に加盟国が増加し,今後も加盟国が増加する見込み
である。
EU は,加盟国内での人や物,お金の移動を自由にし,経済を活性化するために,加盟国内での関
税を撤廃した。そして,1999 年には一部の国を除いて共通通貨ユーロを導入し,導入国では独自の
通貨が廃止された。これによって,国境を移動するごとに両替する手間がいらなくなるなど,自由化
がさらに加速した。EU は経済統合だけではなく,政治の統合や共通の安全保障政策も進めている。
しかし,加盟国内で意見が対立することも多く,加盟国内での意見の調整や施策の実行などに課題が
残る。更に,経済的に豊かな西ヨーロッパ諸国と,発展が遅れている東ヨーロッパ諸国との経済格差
を,どのように解消するかなど,経済面でも課題が多い。世界の GNP の約 30 %を占める経済規模を
持つようになった現在,ギリシャの国家財政粉飾決算を皮切りとするユーロ全体の財政危機の連鎖(い
わゆる 2010 年欧州ソブリン危機)をはじめとして,EU 内の経済格差が世界経済のみならず我が国へ
と与える影響は非常に大きい。
そこで本単元では,「ヨーロッパにおける EU の統合と経済格差」という主題を通して,ヨーロッ
パの地域的特色の理解と,ヨーロッパ各国が一体化しようとするリージョナリズム(地域主義)の利
点や課題に気付くように単元を構成することで,生徒たちが世界へ目を向けることや,社会の重要な
視点である「集中と格差」「物事の光と陰」とはどういうことなのかを具体的に学ぶこととした。
(4)指導について
本校の実態として,記述論述の課題や問題に関して,知識量で解決を図ろうとする傾向が見られる。
論述や記述というものは,根拠や基になった資料について分析した結果を整理・比較・検討すること
で,物事のつながりが見え,そのつながりを筋道を立てて説明することであると考える。生徒たちが
簡単に解答を得ようとする姿勢から脱し,思考することや,説明して相手を納得させることができた
ときの楽しさを知る必要があると常々感じてきた。
そこで,本提案授業においては,生徒の「思考力・判断力・表現力」を育成することを目的として
構成した。ここにおける「思考力・判断力・表現力」とは,次のように捉えた。その中で今回は特に
表現力の育成に力を入れようと考えている。
-2-
「思考力」…情報をつなげる,活用する。
「判断力」…資料から情報を読み取る。
「表現力」…分かったことを説明する,記述する。
本来「思考力・判断力・表現力」は個々に分割されるものではなく,一体のものとして捉えるべき
ものであることは当然であるが,本提案授業においては敢えて「判断力→思考力→表現力」という授
業における流れを作ることで,よりよく生徒の力を育成しようと考えた。具体的には,複数の資料か
ら情報を引き出し,その情報と既習事項を組み合わせて,課題に対して分かったことや気付いたこと
を自らの言葉で表現するところまでの一連の流れを,1単位時間中で展開してみようとした試みであ
る。思考力や論述する力は,短い時間で育成されるものではなく,繰り返し訓練を行うことで育成さ
れていくものであるが,1単位時間や普段の授業において特別なことをしなくてもできるのではない
かという試案である。
これまで,地理的分野についてアジア州・北アメリカ州・ヨーロッパ州の学習を行ってきたが,い
ずれの時間においても資料から情報を読み取り,その情報を整理して,既習事項や他の資料から得た
情報とつなげ,自分の言葉で表現する指導を毎時間行ってきた。歴史的分野についても同様である。
このような学習を続けることによって,学習指導要領の求める地理的分野における「地域的特色」の
把握や,歴史的分野における「時代の特色」の把握を,行えるのではないかと考えている。
6
大単元の構成と指導計画
【提案3】既習事項を生かし,ヨーロッパ州の地域的特色を捉えるための単元構成の工夫
時間
アジア州
北アメリカ州
ヨーロッパ州
アフリカ州
南アメリカ州
オセアニア州
1 広い範囲に及ぶア 北アメリカの多様 ヨーロッパの自然 アフリカの自然環 南アメリカの多様 オセアニアの自然
ジア
な自然環境
境
な自然環境
環境
2 多様な文化と集中 多くの民族がくら ヨーロッパの文化 アフリカの歩みと 南アメリカの歴史 自然環境の影響が
する人口
す北アメリカ
と歩み
文化
3 降水量と関係が深 世界に影響を与え ヨーロッパの農業
いアジアの農業
4 工業化が進む
アジア
5 身近なものから見
たアジア
る生活と文化
と文化
変化する農業と鉱
植民地支配の歴史 工業
移民と多文化社会
と産業のかかわり
世界をリードする ヨーロッパの工業
大規模な産業
ブラジルにみる環
境問題と対策
統合を進めるヨー
ロッパ(本時)
※(
6
大きいオセアニア
の産業
拡大したEUの現
状と課題
-3-
は,単元間において特に関連を持たせ
て取り扱う内容を示している )
7
ヨーロッパ州の指導計画(6時間扱い) ※基本的には仙台市スタンダードカリキュラムに準じる
時間
主な学習活動(内容)
1
・ヨーロッパのと自然環境
2
・ヨーロッパの文化と歩み
3
・ヨーロッパの農業
自然環境に合った農業
4
・ヨーロッパの工業
世界に先駆けた近代工業
(本時)
5
・統合を進めるヨーロッパ
6
・拡大した EU の現状と課題
指導上の留意点
評価
資料・準備物
関 思 技 知
・本初子午線や北緯 40 度線に注目して,日本と
の位置関係を捉えさせ,高緯度の割に温暖な ○
ヨーロッパ州の気候に気付かせる。
(キーワード)
高緯度の割に温暖な気候,北と南の違い
大西洋側と地中海側,山地・山脈と平原
・ヨーロッパ州の宗教と言語から,ヨーロッパ
州全体に共通する文化と,地域による違いが ○
ある文化に分けられることに気付かせる。
(キーワード)
まとまり,EU,多民族・多文化,面積の小さい国
々,共通性と違い,争いが多く起こった歴史
・ヨーロッパ州の農業について基礎的な事項を
理解する。
・食事の様子や自然環境から,ヨーロッパ州の
食文化と農業との関連に気付かせる。
(キーワード)
気候自然環境に合わせた農業・土地の利用
気候や農業の類似性,効率よい栽培と生産
・ヨーロッパ州の工業の特徴について基礎的な
事項を理解する。
・国際河川やパイプラインの状況から,一体化
するヨーロッパの状況に気付かせる。
(キーワード)
分業,内陸部で盛ん,大陸中央部,重工業中心
資源の共用,国際河川,輸送,EU
・EU のしくみと政治的・経済的結び付きについ
て理解する。
・一体化する理由を考えることで,EU の利点に
気付かせる。
(キーワード)
協力,分業,対抗,移動,共用
・増大する経済力と,広がる地域格差について,
既習事項を利用して気付かせる。
・調整が難しい政治や環境の問題が現実のもの
であり,我々の身近な問題であることを理解
する。
(キーワード)
格差,人口の移動,不公平,不均衡
-4-
掛図「ヨーロッパ州」
○ ワークシート
デジタル教科書
掛図「ヨーロッパ州」
○ ワークシート
○
掛図「ヨーロッパ州」
ワークシート
○ デジタル教科書
掛図「ヨーロッパ州」
ワークシート
○
○ デジタル教科書
掛図「ヨーロッパ州」
○ ○
ワークシート
デジタル教科書
掛図「ヨーロッパ州」
ワークシート
デジタル教科書
○ ○
8
本時の指導(5/6)
(1)本時のねらい
① EU 統合の理由や利点について,資料から読み取ることができる。
② EU 統合が人々の生活や加盟国に及ぼす利点について考察し,説明することができる。
(2)本時の指導過程
○学習内容
つ
か
む
・生徒の反応
○教師の働きかけ
・指導上の留意点
評価
(
1.前時までの学習を振り返る。
○前時までのキーワードを挙げることで,学習内容を振り返る。
○教科書,資料集,ノートやワークシートを利用し (発問)各州の特徴を簡単に表す語句を思い出そう。
て,資料読み取りの方法や学習を振り返る。
・各州の授業内容についてノートや教科書,資料集を使用して振
・分業・大規模・企業的 ・大量販売・適地適作
り返りながら,簡単な言葉でまとめることで,授業内容と各州
・運搬・国際河川・まとまり・集約 …etc
の特徴を思い出す。
)
5 2.本時の目的を知る。
分
資料・準備物
・デジタル教科書
・プロジェクター
・ワークシート
○(VTR)
「ヨーロッパ国境を行き来する車」を見て,本時の課
題について意識を高める。
(1分10 秒)
・パソコン
・教材DVD
( 課題 )ヨーロッパの国々がまとまることの利点について説明しよう!
( 提案 1 )資料を適切に読み取る指導 の工 夫
3.資料(1)
「航空機の各国による生産」を読み取
る。
・分業するため ・他国と対抗するため ・協力
・資源を共用するため ・小さい国が多いから
・民族紛争があった ・争いが多い
・効率が良い ・生産のための予算が安い
・得意分野に特化している ・原料産出地から近い
(発問)ヨーロッパの国々は,なぜ分業しているのだろうか? 技能
○なぜヨーロッパがまとまる必要があるのかという理由を考え
られるように支援する。
○個人で時間を取って(3分)資料から情報を読み取る。
○読み取った情報を簡単な言葉で表し,発表する。
○情報のメモを適宜取るよう助言する。
・教師が情報を適宜整理する。
・デジタル教科書
・プロジェクター
・ワークシート
・教科書 P,63「各国
で分担して行う航
空機の製造」
・国境に関係なく人や物が移動することができる
・足りないところに供給する関係ができている
・足りないものを補い合う関係にある
(発問)ヨーロッパの食糧自給率と,ものの移動の関係はど 技能
うなっているのだろうか?
○個人で時間を取って(3分)資料から情報を読み取る。
○読み取った情報を簡単な言葉で表し,発表する。
・教師が情報を適宜整理する。
・デジタル教科書
・プロジェクター
・ワークシート
・別紙配付資料
調
べ
る
・
確
か
め 4.資料(2)
「ヨーロッパ各国の穀物自給率」の図
る
と「EU 加盟国」の図を比較する。
(
技能
)
2
0 5.資料(3)
「EU・アメリカ・日本の比較」
(教科 (発問)どうして,このようなグラフになるのだろうか?
分
書 P,65)を見てヨーロッパ州の特徴について考 ○個人で時間を取って(3分)資料から情報を読み取る。
える。
・アメリカや日本よりも経済力が大きい
・まとまると人口が非常に多い国になる
・アメリカや日本への対抗のためではないか?
○読み取った情報を簡単な言葉で表し,発表する。
○情報のメモを適宜取るよう助言する。
・教師が情報を適宜整理する。
・デジタル教科書
・プロジェクター
・ワークシート
・教科書 P,65「EU
とアメリカ合衆国
と日本の比較」
( 提案 2 )比較・関連 付 け を 意 識 し た 言 語 活 動 の 展 開
6.発表や本時の学習を踏まえて本時の課題について (発問)ヨーロッパがまとまる利点を表すキーワードを探そう。 思考
キーワードや短い言葉に集約する。
○十分に思考する時間を取り,ワークシートへ記入する。
判断
深 ・対抗 ・輸出入 ・協力 ・まとまり ・争い ○ EU に加盟することでの利点や,加盟国の人々の生活の変化 表現
め ・移動 ・資源の共用 ・分業 ・供給
について,個人でキーワードや短い言葉にまとめる。
(5つ)
・ワークシート
(
る
7.他の意見を知る,考えを交流させる。
)
2
0
分
○グループで意見を交流し,それぞれのグループごとに本時の課
題に迫ると思われる重要なキーワードを3つに絞り,代表者が
その理由とともに発表する。
・良い意見や,補足が必要な意見について教師が整理する。
-5-
・ワークシート
・B4 用紙
・マジック
・マグネット
まとめる(5分)
8.本時の課題について,資料を読み取った中から出 (発問)ヨーロッパの国々がまとまることの利点は何だろう 思考
たキーワードを使用し,表現する。
(限定条件作文)
か?
判断
○対抗,協力,争い,移動,輸出入,資源の共用・ ○個人で EU に加盟することでの利点について,資料から読み 表現
共有,分業,供給 などから2つ以上を使用する。 取ったキーワードを使用しながら自分の言葉で簡単に説明す
る。
○机間指導を行いながら,異なる条件を使用している生徒又は
数人の生徒が発表する。
・ワークシート
9.情報を補足・整理する。
○適宜板書を行い,整理する。生徒はワークシートやノートに記
○補助資料「EU 内でできること」
(資料集・配布別 入して整理する。
紙資料)で補足しながら情報を整理する。
・資料(1)~(3)から読み取れることを整理することで,EU
が人々の生活に及ぼす利点について意識する。
・資料(1)~(3)の関連性と比較の視点を意識する。
○資料集や教科書からEU 内でできることを挙げることで,EU
がまとまろうとしている利点について意識する。
・ノート
・ワークシート
・資料集 P,61「EU
の利点」
・別紙配布資料
10.ヨーロッパの人々の様子から実際の状況を確か ○(VTR)
「スウェーデン人,ギリシャ人へのインタビュー」を
める。
視聴し,本時の学習内容を再確認する。
(3分)
○次時の学習内容(ヨーロッパ統合の課題)についての予告を行
う。
・パソコン
・プロジェクター
・教材DVD
(3)評価の観点
観 点
具体の評価基準(B)
思考
判断
表現
技能
Aと判断する具体的な姿
Cの生徒に対する手だて
・ヨーロッパがまとまること ・ヨーロッパが EU としてまとま ・良いと思った発言や内容をメモす
の利点について,キーワー
る理由や利点について,他の地
るよう助言する。
ドを使用し,説明している。
域との比較や関連させながら,
根拠や理由を明確にして説明す
ることができる。
・ヨーロッパがまとまる理由 ・ヨーロッパがまとまる利点につ ・資料の注目すべきところや,読み
や利点について,資料から
いて,既習事項と結び付けて資
取るべきところを指摘する。
読み取り,キーワード化し
料を読み取っている。
ている。
(4)板書計画
(ヨーロッパ州⑤~統合を進めるヨーロッパ~)
(課題)EU としてまとまることの利点はなんだろう?
(資料1)
・・・・・・・・・
(資料2)
・・・・・・・・・
(資料3)
・・・・・・・・・
※グループ発表の
意見(8班分)
(4 人×7)
+(3 人×1)
対抗,争い
※プロジェクターによる投影領域
…資料などを適宜投影
共用,協力
輸出,輸入
分業,供給
9
10
準備物
各種資料,教科書,地図帳,資料集(アクティブ地理),B4 用紙(8班分),マーカー(8色),
パソコン,プロジェクター,ヨーロッパ掛図,教材 DVD(ヨーロッパ州:東京書籍)
座席表(省略)
-6-