平成 27 年度 日本看護協会通常総会 代議員報告書

平成 27 年度 日本看護協会通常総会 代議員報告書
Ⅰ.通常総会に参加した感想・意見・会員に伝えておきたいこと
1.総会の議事進行等について
(1)
独特の雰囲気、役員等選挙の投票時の物々しさ活発な質疑応答等、どれを取っても刺
激になった。特別講演も被災地のメンタルケア、特に支援者側のメンタルケアについ
て触れられていたのが興味深かった。
(2)
2 日目の質疑応答において約 2 時間半、現場の声が多数溢れる程寄せられ、現場にと
っては喫緊の課題であり関心の高さが伺えた。代議員や正会員の声を反映するために
は、もっと多くの時間を取ってほしいという要望も頷けた。また、安保法案に対する
協会としての姿勢表明に関する意見がでていた。検討し、その結果を示すことは意義
があるのでは思う。
(3)
第 1 号議案、第 2 号議案とも異議・質問なく可決された。討論の時間がないのであれ
ば総会は 1 日で開催できるのではないか。また、総会に講演会はいらないと考える。
(4)
毎年参加していますが、今年の総会も盛大に開催され関係者の方々にお礼を述べたい
と思います。1 日目の特別講演「阪神・淡路大震災から 20 年」は、現場の声を聴くこ
とができ、管理者として動ける災害対策について見直しが必要だと改めて感じました。
2 日目の平成 26 年度の事業報告等と平成 27 年度の重点政策・事業計画の説明では、
支部活動の中や、協会ニュースや看護の雑誌等でも謳われていたので、総会では再度
確認することができました。
(5)
様々な意見がどのような形で事業に反映されるかが解かり難く、結局決まっていたこ
とを実施するという形になるのかと感じた。以前の通常総会に比較して、面白みに欠
ける。
(6)
今回は、新たな取組みについての質問が多く、今後も各都道府県看護協会が会員へ、
タイムリーに正確な情報提供に努め、各職能の質を向上していく活動に参画していく
必要性を再認識しました。
(7)
事前に支部で議案事項について勉強会を実施し、各支部の特色を踏まえた意見を準備
して臨んだことは効果的だった。
(8)
1 日目の特別講演は無駄であるという意見も質疑応答で出たが、私は無駄とは思わな
かった。震災 20 周年、今、忘れ去られようとしているこの時期だからこそ行なって
良かったと思う。
(9) 報告事項の質疑の中で出た代議員の出席率については疑問がある。実際に遅刻してく
る人、休憩時間以降に帰ってこない人がいた。職務免除等で参加しているのに指導・
管理が徹底していない。
(10) 朝のカウントでは 500 人台の代議員しか来ていなかったのは問題である。代議員とし
1
ての自覚を持つよう説明会で再度、周知徹底すべきである。(大阪は来ていたが次年
度のこともあるので)
6月9日
代議員 744 人、一般 2,146 人、合計 2,890 人
6 月 10 日
代議員 744 人、一般 2,070 人、合計 2,814 人
(11) 2 日目の代議員カウント数が、
実際着席している人数よりかなり少なかった。
これは、
2 日目の入場時も受付が必要との理解ができていない代議員が多かったためである。
この点のオリエンテーション強化が必要。一方、代議員は両日ともに参加するのが使
命と心得てほしい。
(12) 名誉会員の壇上での表彰は、こけたら(転倒)危ないので代表者だけでよいのではな
いかと思う。今年から生花がフリーズドライとなったのは正解だと感じた。
(13) 会長表彰の基準を明確にしても良いのではないかと思う。そうすれば看護協会の役員
にも率先してなっていただけるのではないかと思う。(大阪は会員数が多いので、そ
れに見合う数の会長表彰者がいてもよいと思った。
)
(14) 以前と比較し、平成 26 年度事業報告や平成 27 年度重点事業・計画などの報告もスリ
ム化していたが、報告内容は分かり易かった。これは、事前勉強会で疑問に回答して
頂いたことも役立ったと思う。スリム化しても質疑数・時間ともに減ってはいないと
いうことだったので、総会を 1 日に集約してもできたのではないかと感じた。
(15) 少なくとも、総会は貴重な意見交換の場でもある事を大事に、会場選びは慎重にして
欲しいと感じた。開催される県だけに任せてはいないと思いますが、もう少し検討が
必要であると思った。
(16) 総会は活発な意見交換ができていたと思います。質問時に前置きが長く何を伝えたい
のか解らない方がいました。質問する人は簡潔明瞭にして欲しいと思います。質問は
事前に文章(メール)で受付を行い、それに対する回答をする方法が良いと思います。
質問内容が分類でき回答がスムーズになり時間短縮ができます。事前質問以外の件や
感想を当日に受けると良いと思います。
(17) 時間に制限があるのは理解できますが、質問者への時間制限が厳しく、執行部の報告
にも時間制限や報告方法の工夫が必要だと感じました。報告も大切ですが、平成 27
年度の事業検討のために時間を多く取ったほうが良いと考えます。また総会要綱を使
用され報告される方とそうでない方がいらっしゃったので、報告を聞いていて解かり
難いと感じた点がありました。
(18) 一般参加者からの意見にあったように、マイク音響の質が良くなかったせいか?聞き
づらいと感じました。大きな会場ですから仕方ないことかもしれません。会場のスク
リーンも左右に有り中央にスクリーンが無いというのも、おかしいと思いました。
(19) 無駄を省いた進行により、参加者が発言できる時間に充ててはどうか。できるだけ多
くの参加者が発言でき、会場の声が直接聴ける総会を望む。
(20) 発言は、出来るだけ一人1回とし、多くの方が発言できる進行の方がいいように思い
ます。
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2.重点政策・重点事業について
1)地域包括ケアシステムの構築と推進
(1)
地域包括ケアシステムの地区支部の交流の充実については、是非実現に向けて、今後
の支部活動でも実行しないといけないと感じました。
(2)
看護協会で、地域包括ケアシステム構築の重要性が強調されていることは良いことだ
と思いました。一方で、多様な専門職や住民を交えた地域包括ケアシステムの中で、
看護が地域で暮らす住民や療養者から頼りにされるためには、看護職は、さらに自律
し、政策検討や他職種と協議できるだけの実践力やエビデンスを、組織として獲得す
る必要があることを再認識しました。
(3)
地域包括ケアシステムは身近なこととして関心度が高いように感じました。某支部で
は、訪問看護師の絶対数の少ない現状を訴え対応策について質問しました。回答では、
「看護の日」等の取り組みで広報活動を行っているとの内容でしたが、現職の看護師
であっても知識不足のために間違った認識もあると思われます。『現状の広報でこの
現状である』と思っているので、画像媒体等を拡充する等もっと大々的に世の中に知
らせていただいたら世の中からの需要も増え、必然的に人材確保に繋がると思われる。
また、地域包括ケアにおいても、地域ということで地域格差が生じる可能性があり、
自分の所属する医療圏を正確に理解し、慎重に取組む必要があると思いました。
(4)
今後、地域包括ケアシステム構築について、保健・医療・福祉・介護の連携強化が、
非常に重要であり、大阪府看護協会としても日本看護協会と連携を図りながら成功事
例等の情報を収集し、進めていく喫緊の課題でもある。
(5)
地域包括ケアシステム構築と推進について、支部毎の活動推進ということが理解でき
ました。自治体によってその取組みにも格差を強く感じています。進んでいる所とそ
うでない所です。自治体主体にと言われている中で、看護専門職の職能団体として、
『看護が繋ぐ医療・介護を推進したい』という気持ちで一杯です。支部活動が具体化
され、地域包括ケアシステムが推進されることを希望しています。自治体で勤務され
ている看護職の方は、看護協会の入会数はどうでしょうか?疑問です。現状を理解さ
れているのでしょうか?
(6) 地域包括ケアシステムの構築には、この施策に対して、地域住民の理解と協力が重要
である。そのために行政と一緒に、住民が正しく施策について理解するための市民講
座など開き、教育研修(医療・介護・福祉の動向、看護の役割、住民の役割など)・
広報活動を行う。国としても財政問題や医療改革について、マスコミ・報道等を積極
的に行うことで、住民一人一人が危機感を持ち、若者も含めて将来を考えられるよう
にする必要がある。
(7) 急性期病院等に勤務する看護職・管理者は日々の業務に追われており、まだまだこの
流れ(病院完結型から地域完結型へとシフトする流れ)が理解できていないのが現状
である。急性期等の治療型の病院も巻き込んだ研修等の説明の場がもっと必要ではな
いかと感じた。
3
(8) 在宅支援を行う上で、小児領域の訪問看護師の不足、卒後教育の在り方、指導者の育
成病院に勤務する看護師と訪問看護師との連携の在り方など、訪問看護に関する事項
も意見として多く出された。今後、地域包括ケアシステムを構築する上で、喫緊の課
題である。
2)看護職の労働環境の整備の推進
(1)
現場では、成功事例をヒントに少しずつ取組まないといけないという反面、時短・夜
勤免除などスタッフの余剰がある自治体病院等では、交代制勤務のガイドラインに合
わせて取組みができているが、中小の民間病院では、受け皿を整えないと WLB のライ
フばかりの主張が増え続け、管理者は困っているとの現場の声を伝え質問しました。
中でも 2 交代での 16 時間連続勤務の改善は、難しいとの意見もありました。労働と
看護の質の DiNQL 事業もコストが発生し、入力する時間もかかり大変なので、是非、
看護政策提言に活用して欲しいと思いました。
(2)
今回の DiNQL 事業に、3 つの病棟で手あげをしデータ入力をしている。当初、複雑で
手間取っていた。しかし、今回の説明を聞きこのデータが病院経営の中で、他職種に
むけた発言をする際の「武器」になるということが判った。時短の看護者が多く、な
かなか役割を担うことを期待できなかった。夜勤もできない者があり、当院のクリニ
カルラダーでもラダー申請もしていない。こういった人達が、単に働き続けることが
できる環境を整えるだけでなく、育児が終了した後には、再度、それぞれのキャリア
を磨くような関わりが必要であると感じた。夜勤時間や時間の組み合わせで、就労が
可能になるような更なる工夫が必要であると考えた。
(3) DiNQL 事業について、400 施設目標に対し 520 施設の希望があり本格実施されるため、
大阪府看護協会の労働環境支援委員会として、実施施設の情報を把握すると共に、広
報活動を行っていく。
(4) WLB 推進については、医療機関等における勤務環境改善センターに関する情報の把握、
連携について、大阪府看護協会として、日本看護協会の情報を活用しながら WLB 推進
を効果的に実施する必要がある。
(5) ナースセンター機能強化の 1 つとして、第 5 次 NCCS の新機能は、スマートフォン対 応、
求人施設の地図検索、マッチング機能の拡大と求人登録、休職登録の簡略化等、平成
27 年 4 月より稼働しているため、今後、活用状況を大阪府看護協会としても把握して
いく。
(6) 看護職の労働環境改善について実現できれば素晴らしい事かもしれませんが、実際に
現場で働く看護師が短時間勤務等にすると、中小規模の病院にとっては夜勤をする看
護師がいなくなり、72 時間どころではなくなる。逆に、夜勤を沢山したいと希望者が
いるのも現実である。医療の世界は厳しいのは解かるが、命を預かる看護師は一時で
も気持ちが休まる間もなく業務も行っている。精神的負担を考慮できるぐらいの賃金
の要望を看護協会は強く国へ届けて欲しい。中小規模の病院への支援をもっとして欲
4
しい。
(地域は民間の中小規模病院が支えている。
)
(7)
就業支援については、多額の費用を払う事なく看護協会としてもっと動いて欲しい。
(8) ナースセンターの登録制度に対しても意見が出ていた。より分かり易く活用できるよ
うにして欲しい。施設検索し、ヒットした施設の詳しい情報が欲しい場合、クリック
するとその施設のホームページに連動する等の工夫があれば良いと思った。DiNQL へ
の参加について、今年度より本格始動ではあるが、参加要件として費用がかかる。費
用によっては中小の民間の施設等、参加したくても参加できないこともあると思われ
るため、全施設がこの事業に参加できるような体制を考慮して欲しい。
3)看護職の役割拡大の推進(特定行為に係る看護師の研修制度)
(1)
看護師の役割拡大については、大学院での教育やナース・プラクティショナーの確立
を考慮しているということで、実現して欲しいし、今後の動きを見守りたいと
思いました。
(2)
特定行為に係る研修制度について、看護の専門性の発揮に伴う安全性への懸念を抱い
ている看護職がいることは否めない。そのため、特定行為に関する正しい理解をする
ための広報活動及び特定行為実施に当たり、特定行為に係る研修受講は必須である。
(3)
認定・専門看護師の次の資格である「特定看護師」が何時の間にか「特定行為に係る
研修制度」として、新たに 10 月より施行されるに至ったのか経緯がよく解らない。
研修制度については、今後の在宅ケアを支える看護の役割として重要であると認識し
ているが、現場の看護師には、まだまだ認識されていないこと、理解ができていない
ことは明白である。実際、研修を受けられる条件、活躍の場等、詳しいことが認知さ
れていない。
(4)
特定行為については、過疎地域の訪問看護師が医師より依頼(指示)されたことを実
施できるようにということでしたが、研修制度を考えると、どのくらいの看護師が研
修受講をするのか疑問に思いました。小規模では非常に困難です。
(5)
特定行為に係る看護師の研修制度と、名称を変えて法制化されたこの制度が、当初の
目的とかけ離れたような形で推進されるようになったが、制度化されてしまったから
と妥協するのではなく、本来の目的を逸脱することがないように、皆でしっかり見届
ける必要があると思う。准看護師制度問題も同様で、何時の間にか国や関係団体の意
向に沿う形になってしまったということがないように、動向を注視しておきたい。
(6)
特定行為事業の研修は、大阪府看護協会の支部研修でも、試行事業に参加された認定
看護師からも情報は得ていた。今回の報告を受け、厚労省の説明であった内容より、
随分慎重に進められていることが判った。医師の作成した手順書や決められた研修を
必ず修了することなどを、今は見守り、何を準備すべきかを考えていきたいと思う。
(7) 特定看護師が実施した特定行為(難易度の高い診療補助行為)について、診療報酬を
つけるなど、何か病院に還元されることや、特定看護師の身分の保証など行政的に対
応が必要ではないか(有ればよいと思う)と考えるが、特定看護師が実践するために
5
は、知識や技術だけでなく、管理的視点やマネジメント力に優れた人材でなければ難
しいのではないかと考える。各学会でも様々な認定看護師があり、何時間の研修を受
け専門領域の課題をクリアすれば、総合的に管理やマネジメント力など評価されない
まま認定が取れているように思うので、そのことを含めた特定看護師の育成が必要と
考える。
4)少子超高齢社会に対応する人材育成
(1) 看護師のクリニカルラダーを早く公開してほしい。
(2) 看護師のクリニカルラダーの作成については、多くの施設が個々に実施していますが、
看護協会の標準化されたクリニカルラダーを参考にして、自施設の内容を見直したい
と思いまいした。
(3) 看護師の標準クリニカルラダーについては、領域や働く場に捉われず活用可能な標準
化されたものを作成されたとのことで期待したい。しかし、そのことが趣旨にそって
多くの施設で活用されるためには、パブリックコメントを、現場の看護職が意見とし
て出す必要がある。パブリックコメントの広報も必要である。
(4)
助産師職能のキャリア開発ですが、助産師のラダーⅢレベルからの内容が、記録や
ME の見方が申請要件にあるのが少し不思議です。キャリアは積み上げるものなのに、
なぜラダーⅢから?とも考えてしまいます。素朴な疑問です。
(色々理由はあるかと
思いますが・・経過をあまり知らないので申し訳ありません)母乳育児についても
判定は困難と思いますが、是非組みこんで頂きたいと思っています。
(5)
看護の基礎教育内容の充実と強化では、大学・大学院での教育が必要だと実感する。
しかし一方で、大学・大学院の教員は実習施設を年中探し回っている。又教員の配置
に関しても少ないのではないかと学生の実習を受けていて実感する。
(6) 看護師のクリニカルラダーを現場で早く使用できるよう早期の公表を期待します。
(7) 看護師のクリニカルラダーの開発では、領域や働く場にとらわれず活用可能な標準化
されたクリニカルラダーと、ラダーに基づく評価制度の推進を行うとの実施内容が報
告されました。平成 27 年 10 月頃を目途に公表されると報告ありましたが、自施設で
の教育レベルとの比較に役立てていきたいと考えています。また、クリニカルラダー
は、評価のシステムとしてではなく、承認のシステムとしての活用が有用だというこ
とも踏まえ、今年度の重点事業内容の周知として、公式ホームページへの掲載を期待
しています。
(8) 看護教育は必要であると思っているが、実際には実習場所の不足を良く耳にする。も
う少し現場との調整を図りお互いが融合仕合ながら出来る環境を作った上での教育
ではないかと、現場が悲鳴を上げる様な事では学生も育たないのではと矛盾を感じる。
何とか看護協会の方で出来る事を検討して欲しい。
(9) 認定看護師について、私は中小民間病院で働くなか、認定看護師がいればと思う場面
が多々あるが、実際には認定看護師の業務だけをしていれば良いと言えない現状であ
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る。故に、認定看護師に入職してもらうには厳しい現状である。さらに、認定看護師
を目指す希望者がいても余分に看護師を抱えるわけにもいかず、退職になるケースが
ある。中小の病院でも認定看護師がいれば診療報酬に活かせる(縛りを緩く)様な提
言を出して頂ければ、中小の病院経営者も認定看護師を目指す事に協力してもらえる
のではないか?中小規模病院に優しい診療報酬の検討を。
(10) 准看護師問題に関しては、看護職の需要と供給に見合わないことがひとつの要因とし
て考えられた。医師会等が准看護師廃止には反対しているが、地域では看護職の不足
が言われていることから仕方ない現状も理解できる。違った観点から、准看護師のあ
り方を考える必要性を感じた。
3.その他感想、日本看護協会への要望等
(1)
会長の挨拶の中にビジョンを広く社会・国民に発信していくとありましたが、どのよ
うにされるかが気になりました。これからは自分の健康や、どのように最期を迎える
のかは、個々に責任を持つ時代になって来ています。そのための情報を広く国民に知
ってもらうことが大切だと痛感しています。
(2)
重点政策・重点事業について、文字を読むだけでは解かり難いことが、理事の方々か
ら説明して頂くことで理解できました。ただ、特定行為に係る研修制度については、
10 月からの施行であるにも関わらず、日本看護協会と厚生労働省で違いがあり、困惑
しています。なるべく早く具体的な情報を提供して頂きたいと思っています。
(3)
現在、地域連携部で勤務をしていますが、患者を地域のケアマネージャー・在宅医・
訪問看護師と連携する場合、入院患者であれば介護支援連携指導料、退院時共同指導
料など算定できますが、外来通院患者の場合、ケアマネージャーや訪問看護師が患者
と共に来院し調整を行っても、診療報酬上算定できないのが現状です。本来、入院し
化学療法を受けるようなケースであっても、外来の化学療法センターで通院治療を実
施しているケースがかなり多く、その中にはターミナル期に入る患者もいます。是非、
外来患者にも地域連携が必要な患者がいるということを認識して頂き、対策をお願い
したいです。
(4)
訪問看護の人口を増加するために、コマーシャルをしてもらいたい。せっかく作った
DVD を簡単に流すなど・・テレビで流す・病院の中で流すなど、訪問看護に全く興味
を持っていない人に対して、流してもらいたい。対象は、利用者・家族・病院で働く
方々を対象にコマーシャルをしてもらいたい。医師会のコマーシャルのように・・・
(5)
労働と看護の質向上のためのデーターベース(DiNQL)は課題解決にも活用できると
いう点からも、看護管理者のマネジメントにはたいへん助かります。しかし、現在の
ところ病棟が対象なので、外来・手術室でも使用できるようにお願いします。
(6)
選挙の投票用紙の記入場所が代議員席であることはマークシートが丸見えでプライ
バシーに配慮がなされていないと感じました。場所を設ける必要はありませんか?
(7)
新たな会員情報管理体制については、会員に不利益がないようにして欲しい。公益社
7
団法人になったことによる会員にとってのメリットは何なのか? 会員の声が反映さ
れる機会の確保は? 少なくとも、本来協議されるべき事項が報告で済まされる今の
総会のあり方では会員として不満足。
(8)
決算報告・監査報告を受けて、巨額な資金をコンプライアンスに則り効果的に運用す
ることの重要性を実感した。大阪府看護協会は会員数が日本一ということで、その資
金運用も全国から注目されるとことになるので、責任の重大性を改めて思います。
(9)
収支・予算等の報告では、大阪府看護協会が日本看護協会リンクしていることが判る
と実感しやすいと思う。
(10) 特別講演を聞いて、兵庫県看護協会が災害(震災)看護をリードしていることが理解
出来ましたし、今後もリードして欲しいと感じました。
(11) 初めて通常総会に出席しました。事業については、意見を言えるような知識も経験も
少ないですが、現場で新人や学生を指導していると看護を志す覚悟が薄れてきてい
ると思うことがあります。看護を 4 年あるいは 3 年学んでも、実践をイメージでき
ていません。インターンシップで職場を体験する学生はいますが、入職後のリアリ
ティショックを軽減するためには、病院や地域・看護のイベント等でボランティア
をして看護を職業として身近に感じてもらいたいと思っています。准看養成の廃止
という時代の流れ、特定行為という役割拡大を受けて、訪問看護での新卒看護師採
用には、人手不足の中で指導する難しさはあります。新人とペアを組んで従事する
場合、費用・研修など具体的な助成が必要であると思います。
(12) 日本看護協会の重点事業や、他の都道府県での事業の成果を可能な限り情報発信して
いただくと、大阪府看護協会が行っている事業を推進するうえで、インディケーター
として比較でき、活用や大阪府看護協会の事業成果もわかり易いと思います。
(13)
認定看護管理者に対する診療報酬が加算されるように働きかけて頂きたいと思いま
す。診療報酬上のメリットがあれば、病院が看護管理者育成にも積極的に協力してく
れると思います。
(14)
少子高齢化の時代の中で看護師の人数の確保は今後難しい時代になってくると考え
る。このような時代を迎えるにあたり、潜在看護師の掘り起こしに日々尽力していた
だいているが、各府県の看護協会・支部の尽力だけでは、今後必要人数の人材確保は
困難ではないかと思う。そこで、行政、国民に対し「必要な人材に対しての何らかの
配慮を必要とするのではないだろうか」と提言して頂きたい。今後、国民が高齢にな
って行く過程に、どのような社会で暮らしたいのかを考えるならば、手厚い医療、看
護、介護を求めるのではないかと思われる。医療職に関して、何らかの配慮がなされ
るならば(介護保険や所得税は収入時応じて徴収され、消費税は一律に支払っている。)
仕事に復職する条件の一つになるのではないだろうかと思う。
(15) 少子化も改善されていない中、大学側は、母性・小児の臨床実習の「場」の不足を実
感しますし、臨床側にも申し訳ないと思っています。女性(女子学生)のみを母性実
習にとの考えも提示されましたが、母性実習は看護学生全員が実習するべきと考えま
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す。看護協会や国は更なる大学の増設を方針としてあげていると思いますが、可能と
するには、准看護師養成の廃止施策をすすめ、大学(看護師養成)課程への変更をす
るしかないのではないかと考えます。
(16)
少子高齢化社会に向けて、小児の人口の減少は、将来の国の財政に大きく影響するた
め、ライフステージを考えた義務教育を行うカリキュラムの強化が必要と考える。学
校教育現場での保健師や助産師活動の拡大はされているが、病気に対する知識やその
対応なども、その発達に応じたカリキュラムの中に取り入れられるように文科省など
に働きかける。
(17) 看護師の質向上はいいのですが、本当に質が向上しているのか、それが何処で判るの
か、短い在院日数で患者の看護ができるのか何時も疑問を感じています。感染管理の
認定看護師がいる施設で院内感染がおき、機能評価を受けている施設でも大きなリス
クが発生する。人材育成や教育指導する立場の高い職位の人がパワハラ・モラハラ・
いじめ等をしても放置している施設。そのような管理者に育てられた看護師が現場で
働く。あらゆることを求められている看護・医療業界ですが、「患者さま」と呼びつ
つ実施していることは、本当にそれに伴っているのかと毎日自分の中で葛藤していま
す。そして、看護協会員のお金で出張させていただいたのだから、正確な看護協会の
動き・施策を伝達しないといけないと改めて感じています。
(18) 今まさに行動のときを迎え、看護職の活力と創造力に無限の可能性を感じました。地
域包括ケアシステムにおいては、小児・母性領域での整備を視野に入れられており、
地域との連携や訪問看護業務での助産師への期待と受け止めました。看護教育では、
大学教育が推進される一方で、母性の実習施設の不足が懸念されながらも多くの学生
を抱える学校側の現状を知ることとなりました。また、男子学生の小児・母性実習が
困難であることが経験として語られたことは、今後の看護教育カリキュラムにおいて
議論されるものと考えます。しかし男性看護師の仕事の定着率は高く、より多くの男
性看護師を育成することが看護職の不足問題を解決する鍵と思われます。人材の確保
という点では、ナースセンターの活用や看護師の届出制により看護職の働くニーズと
現場のニーズがマッチすることで就業可能な看護職が発掘されることが期待できる
ので、今後、雇用する側は多様なニーズに応えられる柔軟性を持って就業を促進して
いくと推測されました。
Ⅱ.全国職能別交流集会に参加した感想・意見・会員に伝えておきたいこと
1.全国保健師交流集会
(1)
「医療と介護の連携による地域包括ケアシステムの構築において、その土台になるの
は保健であり、保健師一人ひとりが認識することが重要」と述べられた。これについ
ては、市町村における保健師の活動体制の違いや自治体の方針等一律にできないが、
それぞれの地域において保健師は、地域の健康課題に基づき、各関係機関と連携しな
がら協働していくことで、実質的にその役割を果たすことが求められていることを認
9
識する必要があると思った。保健師の人材育成をめぐる動向では、厚労省の島田保健
指導室長より、保健師の研修が系統的に行われていない実態があり「保健師の研修の
あり方等に関する検討会」において、保健師の研修の現状と課題を明確にし(中間と
りまとめ)、今後、体系的な研修体制やキャリアパスを示す予定等述べられた。従来
から、研修のあり方や各期における人材育成は検討されているが、自治体により異な
り、キャリアパスの概念に基づいているとは言い難い。今後、キャリアパスが示され
ることで、研修や評価が有効に実施でき、人材育成の取組みが向上すると思う。キャ
リアパスについては、後半のシンポジウムで、キャリアの基本的な考え方やパス作成
の取組み、パスを踏まえた人材育成の実例等が報告された。パス作成とその活用につ
いては、現場だけでなく教育機関等も一緒に議論し合うことが必要だと思った。
(2)
日本看護協会が実施した保健師の活動基盤に関する基礎調査の結果、行政領域では
「日々の業務をこなすことに追われている」「対応するケースや業務が複雑・困難に
なっている」
「事務量が多い」という意見が各 6 割以上となっている。また、研修体
制及び市町村の統括保健師の配置の問題(平均 行政分野では 6.1%)。これらの結果
を受け統括保健師の人材育成及びキャリアパス構築等キャリア形成推進事業をすす
めていく方向で動いている。上記事業は必要であると思うし、保健師活動の可視化が
すすめば、他職種の理解もすすみやすくなると思うので、今後の活動に期待する。今
後、連動して出来る活動はすすめて行きたい。
(3)
地域包括ケアシステムの構築と推進のための一環として、地域における重症化予防対
策としてデータヘルス計画推進事業・全国地域包括ケア推進大会を実施する。地域包
括ケアシステムを発展させていくためには、保健師職が地域診断により地域のニーズ
や資源を把握し、システムづくりに反映させるという PDCA サイクルに基づく活動を
実践する必要があり、今後も推進のために活動していただきたい。日本看護協会とし
て全ての地域包括支援センターに保健師を配置する財政措置の要望を厚生労働省に
出されたが、地域包括支援センターに保健師の配置が少ない。また、保健部門の保健
師が関わりきれていない等の体制の問題があり、活動ができる体制整備が必要だと考
える。
(4)
市町村統括保健師の立場から、「統括保健師人材育成プログラム」の受講を通じて組
織の中で統括保健師の位置づけ・専門性の強化と人材育成の必要性の理解をすすめる
取組みの報告があった。市町村によっては、現状の忙しさから次に展開できないとこ
ろも多く、研修の参加の必要性を感じた。しかし、東京まで行きにくい機関も多く身
近なところでの開催も検討してほしい。職能としては、統括保健師人材育成プログラ
ム受講者の報告の機会を作り周知を図りたい。
2.全国助産師交流集会
(1)
総会でも意見を述べましたが、少子化対策として NICU の看護職員配置を何としても
見直して頂けるよう要望して頂きたい。ハイリスクで生まれた新生児の健やかな成長
10
のためには、両親へのサポートが不可欠です。NICU3:1 GCU6:1 では、児へのケアにも
問題がある上に、とても両親へのサポートなどできる状態ではないのです。GCU の 6:1
配置では、ゆったりとした気持ちで哺乳させられず、経管栄養で飲みきれなかった残
乳を注入することもあります。また、児が飲みたい時に授乳できればいいのですが、
同時に 2 人の授乳はできません。泣いている児をあやすこともできない状況に、現場
の看護職はジレンマを感じています。私の勤務する施設の NICU では、助産師も多く
勤務しています。しかし、業務に追われ彼女たちの助産師としての経験が活かせられ
ていない現状です。親役割取得や母乳支援のエキスパートである助産師をもっと活か
せる現場になってほしいと願います。
(2)
産科婦人科混合病棟での業務は助産師を疲弊させ、モチベーション低下も問題視され
ています。新人助産師が経験する分娩件数が減少する中で助産学生の実習を受け入れ
ています。助産師の出向システムは助産実践力強化につながり、助産師のキャリア形
成に明るい未来をもたらしてくれると期待しています。当院で CLoCMiP のラダーⅢ認
証申請を希望する助産師は 5 名、そのあとに続く助産師もこの取組みへの関心が高ま
っています。CLoCMiP 活用・導入については鹿児島県での取組みが具体的で参考にな
りました。
「All Japan」の CLoCMiP を実現するために地域での助産師の連携が必要と
感じました。助産師ラダーⅢ認証申請は、助産師力の質向上のための責務であること
を再確認しました。
(3)
助産師職能としては、日本看護協会の示す「少子超高齢化に対する人材育成」の一環
として、
「助産実践能力習熟段階(クリニカルラダー)レベルⅢ認証制度の確立と認証
申請のための支援」や、
「助産師出向システムの推進」が平成 27 年度の重点課題とな
っている。また助産関連継続事業としても①院内助産システムのさらなる推進②少子
社会に対する助産ケア提供体制の整備③予期せぬ死産に対する院内事故調査に関す
る支援などは引き続き活動していくため、われわれ産科管理者のマネジメント力の強
化は大変重要になっている。医療法や診療報酬上、助産師の人数配置は明記されてお
らず、分娩件数や妊産婦のリスクに見合う助産師の数が確保されていない実態もある。
産科混合病棟におけるユニットマネジメントの重要性では、安心で安全な出産環境が
整備できるための助産師の必要人数算出と助産師の確保が言われている。
3.全国看護師交流集会Ⅰ
(1)
病院領域
川本委員長の開会挨拶は書いてあるとはいえ、自身の考え・意見として口頭で聴きた
かった。
(2)
新オレンジプランについては大変解かり易い内容で、これから日本が向かう現実と未
来に向けて、看護師がしなければならない役割・自身が今からするべきことが理解で
きた。
(3)
看護師のクリニカルラダーは、全看護師が同じ尺度で評価でき、看護師の人材育成に
多いに活用できる。早急に完成し、使用を開始してほしい。
11
(4)
看護師Ⅰ・Ⅱ合同の基調講演「日本看護協会が取組むこれからの認知症看護」坂本す
が会長の講演で、とても元気をもらいました。認知症看護に対する会長の思いを知る
ことができました。私たちのリーダーとして基調講演でこれからの私たちの進むべき
道を熱く語って頂き心に響きました。会長の言われた、認知症サポーターとしてオレ
ンジリングを全員の看護職がもって、ユマニュチュードの講義を全員に聴いて頂きた
いと思いました。
(5)
高橋俊介先生の基調講演も大変興味深く拝聴させて頂きました。私たちは医療関係者
だけでの繋がりでなく、いろんな職種のいろんな人と関わり、心から楽しめる趣味を
持たなければならないと思いました。
(6)
厚生労働省「新オレンジプラン」の総合戦略について、施設としてどのように取組む
かがイメージできました。当院では行政の「認知症サポーター研修」受講率は半数以
上ですが、アドバンス講座の実施や地域包括ケアシステムが循環型で提供できる医
療・介護サービスの仕組み構築を地域で進めていきたいと考えます。「人材育成」の
基調講演では、若手人材育成の 4 要素「人が人を育てる」
「仕事が人を育てる」
「深く
学ぶ習慣」
「キャリア自律風土」の要素を深め育てたいと実感しました。
(7)
看護師のクリニカルラダーについての進捗状況に興味があったが、現状では、共通項
を探すための抽象的表現レベルで、今後、全国職能委員長会を始めとして検討されて
いく予定とのことであった。中小病院の看護師の質の向上、標準化ができることで、
看護師のモチベーションアップ・人材育成に繋げたい。
(8)
坂本会長の『日本看護協会が取組むこれからの認知症看護』の講演の中で、認知症へ
の正しい理解、認知症の容態に応じた適切な医療・介護、認知症の医療に携わる研修
などの説明があった。様々な課題があり、対応策は検討されているかと思うが現場で
は、対象に関わる時間も要しており、診療報酬に反映されないと、人材確保も困難な
状況にあると思う。その一つとして、必要度の内容の見直しも必要である。
(9)
医療と介護が、まだまだ連携が取れていない事を実感している。利用されている患者
が置き去りにされているようにしか見えない。ケアマネも色々な職業の人がなってい
るため視点が違い、介護保険を利用されている人が一定ではない。看護職がケアマネ
をする方がより人間らしいと思っている。但し、看護師がケアマネをするとコストダ
ウンされる事が多いのが現状である。看護協会として利用者の、より安全で安心した
生活環境を整えることができるのは看護師である事、声を大にして頂きそれに見合っ
たコストパフォーマンスして頂きたい。2025 年問題について、もう少し講演を行うな
どして、もっと広めて欲しい。
(活動方法を具体的に)次期代議員になられる方に 2025
年問題がどうなるのか?どうあって欲しいのかを看護職だけが活動するのではなく
国民、地域住民の一人一人が理解出来る様に、看護協会(看護職)だけでなくメディ
アを活用するなどしてほしい。これからの日本を支える人達が知らないではすまない。
子供達へ向けての発信、学校教育の授業の一環として組込むなどしてほしい。
(10) 日本看護協会は 2025 年を考えて色々取組んでいることは理解できますが、認知症施
12
策はこれまで以上に強化してほしいと思います。現状では認知症があると入院を断ら
れ受け入れてくれないことをよく聞きます。認知症対応型病院を強化し診療報酬も加
算されるなど検討してほしいと感じました。
(11) 新オレンジプランについての話が印象的でした。実際に高齢者の入院は多く認知症、
せん妄など当院でも対応に苦労することも多いです。高齢夫婦などで普段認知症の妻
を支えている夫が入院するなどの時の妻のケアなど、病院だけではどうにもならない
事例などあり対応に悩みました。地域のコミュニティが大切ということを実感しまし
た。これからもっと高齢化が進むのが予測できている。今からのシステムつくりと国
を挙げた取組みについて皆が知って皆で取組んでいく事が大切だと実感しました。
(12) 認知症対策は地域包括ケアの一丁目一番地と聞いたとおり今後の大きなポイントで
す。医師、看護師だけでなく、国民への教育も重要です。看護職が「暮らしを支える」
プロとして、役割を発揮できるように認知症の看護のプロの育成、看護のマネジャー
の育成をさらに充実させるため、重点施策として必須なものにしていく必要を感じま
した。
(13) フラットの会場で後方座席からのスクリーンが非常に見にくかった。
(14) 国民の間では、まだまだ認知症への取組みに対して周知されておらず、知識もわから
ない。しかし今後、重症認知症を抱えながら生活する家族が増えることが予測される
ため、早急にその体制についての整備と情報提供に期待をしたい。
(15) 坂本すが会長の基調講演は、内容が楽しく会長の思いが読み取れた。「看護のエッセ
ンス」は認知症看護においても大切なこと、という言葉が心に響いた。
「予防」
「認知
症への対応(見守り)
」
「実践力の強化」にぜひ取り組んで欲しい。
(16) オレンジリングの研修会は、病院・施設に出向いて講演してはいかがでしょうか?一
度に多くの方がオレンジリングを取得できると思う。
(17) そもそも看護師交流集会の目的は何なのか?委員長による活動内容の説明は資料を読
めばわかるので、今後は、折角、全国各地から看護職が参集しているのだから、「集
会」の意味に見合う中身になるよう工夫・改善していただきたい。
4.全国看護師交流集会Ⅱ 介護・福祉関係施設・在宅等領域
(1)
認知症カフェの推奨、本人・家族・医療従事者・地域住民の 4 つが参加して開催。家
族と話をすると涙する。話の内容は、辛いとい言うより自分の家族に対する対応に対
してのことが多い。地域住民や医療者に話すことで楽になることもある。ソフト面と
して生活支援、ハード面は生活しやすい環境、就労、社会参加、安全配慮にも取組ん
でいく。地域のサポートや社会資源を知って使えるように、また、認知症の方のニー
ズ、必要としているものを知るために認知症の調査もしていく。困っている人がいれ
ば直ぐに手を差しのべるということが基本にある!小学生が認知症のことを学び、喧
嘩している子がいたら止めようと思ったと感想を述べた。これは、まさしくこの基本
13
的な事を学んだからである。困っている人がいれば何とかしてあげたい!この気持ち
が認知症対策には必要不可欠である。
(2)
質疑応答で大阪から看護師職能Ⅱの委員がしっかり大阪のアピールをしてくれてい
た。このような機会を使って活動を周知するのも必要だと感じた。
(3)
水谷忠由(ただよし)老健局のお話は本当に良かった。
(4)
午後からのシンポジウムも現場の声を聞くことができたが、昨年のようにオレンジリ
ングがもらえる講演会が良いと思う。
(5)
認知症施策推進総合戦略についての厚生労働省の講演はとても分かり易く自分たち
が今やらなければいけないことが見えてきた。
(6)
坂本すが会長の講演で、オレンジリングの事が話題にあがった。看護師職能で認知症
看護について色々な研修が実施されておりシンポジウムも開催されている現状の中、
オレンジリングを知っている人が少ない事にはとても驚かされました。厚生労働省の
方が講演の中で地域包括ケアシステムの事を話され『看護師はレベルが高すぎる、も
っと地域を見て欲しい。
』というニュアンスを言われた事もこの事に比例していると
感じた。また、坂本すが会長の講演の中身は“もう、そんな事は地域でとっくにして
いるよ”と感じた。話の中で認知症の人の理解・存在を話されていたが、ケアする私
たち療養型・老健・特養等介護施設の看護師も看護協会の一員である事の存在を忘れ
ないで欲しい。それと同時に、もっとこれから介護施設の看護師の PR をしていく必
要性を強く感じた。
(7)
シンポジウムでも話されていたように支援のあり方によって認知症の方の姿が違う。
認知症の方が大変ではなく支援によって変えられる。その変えられる人材育成は急務
である。それは日々現場で実感している。委員構成の中に訪問看護師・特養看護師は
数人委員になっているにもかかわらず療養型病床・老健の看護師が1名も委員に入っ
ていないという事はどういうものなのか。意見の公平性。集約に疑問を感じた。最後
に疑問点ですが、認知症看護に関して、認知症ケア専門士とのリンクはどうなるのか
なと思いました。
14