税制改正について(平成28年度以降適用分)

税制改正について(平成28年度以降適用分)
1 公的年金からの特別徴収制度の見直し
(1)仮特別徴収税額の算出方法の見直し(仮特別徴収税額の平準化)
平成25年度税制改正で、年間の徴収税額の平準化を図るため、仮特別徴収税額を
「前年度分の公的年金等に係る年税額の2分の1に相当する額とする」こととされ
ました。
(地方税法第 321 条の 7 の 8 第 1 項)
なお、適用時期につきましては、平成28年10月1日以降に実施する特別徴収か
らの実施予定です。
※本改正については、仮特別徴収税額の算出の見直しを行うものであり、新たな税の負担が発
生するものではありません。
公的年金からの特別徴収税額の計算方法(年金特徴継続者)
仮徴収
継続者
4月
本徴収
6月
8月
10月
前年度分の本徴収額÷3
現行
翌年2月
(年税額―仮徴収税額)÷3
前年2月と同額
改正
12月
(前年度分の年税額÷2)÷3
(年税額―仮徴収額)÷3
参考:新規65歳到達者など年金特別徴収開始初年度の特別徴収税額の計算方法
普通徴収
新規
―
税額
年金特徴
6月
8月
10月
年税額の4分の1ずつ
12月
翌年2月
年税額の6分の1ずつ
特別徴収額の算定例
現行
年
度
年税額
改正後
仮徴収額
本徴収額
仮徴収額
本徴収額
(4、6、8月)
(10、12、2月)
(4、6、8月)
(10、12、2月)
平成27年度
60,000 円
10,000 円
10,000 円
10,000 円
10,000 円
平成28年度
36,000 円
10,000 円
2,000 円
10,000 円
2,000 円
平成29年度
57,000 円
2,000 円
17,000 円
6,000 円
13,000 円
平成30年度
63,000 円
17,000 円
4,000 円
9,500 円
11,500 円
改正前と改正後の比較をすると、「改正前」については一度仮徴収額と本徴収額に差が生じると、その
差が解消しませんが、
「改正後」については仮徴収額と本徴収額に生じた差は、徐々に解消します。
1
(2)転出や年度途中に税額変更があった場合の特別徴収継続の見直し
現行制度では賦課期日(1日1日)後に泉大津市外に転出や、公的年金からの特別
徴収税額に変更のあった場合、公的年金からの特別徴収は停止(中止)され、普通
徴収(納付書でお納めいただく方法)に切替っておりましたが、一定の要件の下、
公的年金からの特別徴収が継続されることとなります。
(平成28年10月1日から
の適用)
① 泉大津市外への転出時の特別徴収の継続
特別徴収対象者年金所得者が市町村の区域外に転出した場合においても当該年度中の特別徴収
を継続することとする。
【現行】特別徴収対象年金所得者が市町村の区域外に転出した場合、市町村は年金保険者に通
知し、特別徴収を停止
【改正後】特別徴収対象年金所得者が市町村の区域外に転出した場合においても転出した日の
属する年度中の特別徴収を継続(翌年度以降の取扱いは、下記の通り)
1/1~3/31に転出
当該年度(課税は泉大津市)
1/1
泉大津市
(転出)
4/1
10/1
1/1
4/1
10/1
転出市
当該年度の初日において泉大津市
の区域内に住所を有しない場合
本徴収を行わない(法第321条の7の9第1項)
年度前半の仮徴収は実施
年税額から仮徴収を控除した額を当該年度の後半に普通徴収する
(法第321条の7の9第2項)
4/1~12/31に転出
当該年度(課税は泉大津市)
1/1
4/1
(転出)
10/1
当該年度の翌年度(課税は転出市)
1/1
4/1
10/1
転出市
泉大津市
当該年度の翌年度の仮徴収を行わない
(法第321条の7の8第1項)
当該年度の翌年の1月1日において泉大津市の
区域内に住所を有しない場合
市町村は、転出前に仮徴収額の通知を行った場合
においては、仮徴収を行わない旨を通知
(法第321条の7の9第3項)
② 特別徴収税額の変更があった場合の特別徴収の継続
市町村が年金保険者に対して特別徴収税額の通知をした後に、特別徴収税額に変更があった場
合においては、12 月分と 2 月分の本徴収に限り、変更後支払回数割特別徴収税額にて特別徴
収を継続できるように改正されました。
(地方税法 321 条の 7 の 5 第 1 項)
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給与所得控除の見直し
給与所得控除の上限額と上限額が適用される給与収入額が次のとおり段階的に引き
下げられます。
給与収入額
給与所得控除上限額
現行
1,500 万円
245 万円
平成29年度
1,200 万円
230 万円
平成30年度以降
1,000 万円
220 万円
寄附金税額控除の改正
都道府県・市区町村に対する寄附金は、所得税、個人住民税において、それぞれ所
得控除、税額控除が受けられます。平成27年度税制改正(総務省のページ)によ
り、平成28年度分以後の個人住民税については、特例控除額の限度額が個人住民
税所得割額の2割(改正前1割)に引き上げられました(平成27年に行う寄附か
ら適用)。
また、平成27年4月1日以降に行ったふるさと納税については、
「ふるさと納税ワ
ンストップ特例」の適用を受けることができます。その場合、個人市・府民税から
は所得税控除分相当額が併せて控除されます。
※「ふるさと納税ワンストップ特例」とは
平成27年4月1日以降に行うふるさと納税について、確定申告(税務署への申告)を行わな
い給与所得者等が、簡素な手続きでふるさと納税の控除申請を行うことができる制度のことです。
(寄附先の都道府県、市区町村が5団体以下の場合に限ります。
)
(1)寄附者が寄附先の団体に対し、本人に代わってふるさと納税の控除申請を行うこ
とを要請します。
(2)要請を受けた寄附先団体は、必要な事項を寄附者の個人住民税担当課の市町村に
通知します。
(3)通知を受けた個人住民税担当課は、翌年度の個人市・府民税において、所得税額
控除分相当額を含めて控除を行います。
※なお、確定申告を行う場合は、この特例は適用されず、現行どおり所得税と個人市・府民税か
らの控除を受けます。
ご注意いただきたいこと
●ワンストップ特例の申請をされた方が、確定申告や住民税申告を行った
場合、(医療費控除等による場合も含む。) 5 カ所を超える市町村に申請を
行った場合は、ワンストップ特例の申請は無効となり、申告特例控除額は
適用されません。
●ワンストップ特例の申請をされた方が、医療費控除等の控除の追加や所
得の申告などにより、確定申告や住民税申告をしなければならなくなった
場合は、寄附金の申告もお忘れなきようご注意ください。
●ワンストップ特例の申請内容に変更が生じた場合は、必ず所定の様式に
て変更手続きを行ってください。
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