人に優しく、災害に強い、社協の総合力とネットワークを活かした福祉のコミュニティづくりを進めます。 173 2015年 もくじ P.2 P.4 P.6 京都市における社協行動指針2015 平成27年度地域福祉推進セミナー 社協・民協合同研修 ~ 「思い」 に寄り添う~ 地域あんしん支援員設置事業 「京都市における社協行動指針2015」 を策定 人に優しく、 災害に強い、 社協の総合力とネットワークを活かした 福祉のコミュニティづくりを進めます。 京都市社協では平成23年8月に、 「行動指針」を策定して以降、様々な取組を進めてきま した。このたび孤立や貧困の深刻化、災害の増加、介護保険制度の改正など情勢の変化に的 確に対応するため、見直しを行い、住民の皆様や関係機関・団体の皆様の貴重なご意見も踏 まえて、 「京都市における社協行動指針2015」を策定しました(詳細は2ページ)。 社会福祉法人 京都市社会福祉協議会 京都市社会福祉協議 会では、京都市の規 格 で あ るKESス テップ2を認証取得し、環境負 荷の管理・低減に努めています。 携帯電話でもバー コードリーダーで右 のQRコードを読ん で簡単アクセス! ▶ホームページにおいて、京都市社協の活動を映像でご覧いただけます ………京都市社協 協行動指針2015 3「京都市における社協行動指針2015」(平成27年度~) 市社協・区社協・学区社協が市民の信頼と公益的な期待に応えていくために、新たに指針を策定しました。 基本目標 人に優しく、災害に強い、社協の総合力とネットワークを 活かした福祉のコミュニティづくりを進めます。 重点目標 4つの役割(地域支援・個別支援・受託事業・災害支援)の目標 地域支援 元気な高齢者など担い手の育成と新しい助け合い活動を進めます。 民生委員をはじめ関係機関・団体との協働を進めます。 日常生活自立支援事業や成年後見事業、認知症対策に取り組み、 個別支援 権利擁護を推進します。 関係機関・団体と協働して、制度の狭間や複合問題等の福祉的問題を 抱える方に、寄り添い支援を進めます。 新しい助け合い活動をはじめ、生活支援サービスにより、 その人らしい生活を支えます。 受託事業 関 •係機関・団体・施設等と多様な連携・協働を進めます。 利用者ニーズに応じた質の高いサービスを提供します。 透明性を確保し、効果的・効率的で安定的な運営を図ります。 地域公益活動を関係者とともに積極的に推進します。 大学、企業との連携による災害ボランティアの拡大や、 災害支援 地 •域の絆づくり、新しい助け合い活動や生活支援サービスの取組を推進します。 孤 •立・貧困の課題や災害支援、社会貢献の推進に積極的に取り組みます。 地域の絆づくり(見守り活動・居場所づくり・相談活動)を進めます。 災害ボランティアセンター機能を強化します。 日常の見守り活動をもとに、災害時における地域ぐるみの支援を促進します。 福祉避難所の充実に努めます。 用語説明 地域の絆づくり 新しい助け合い活動 生活支援サービス 学区における地域住民によ る高齢者等学区民を対象と した見守り活動、居場所づ くり、相談活動 「区お助け隊」のような区に おける新たな担い手による要 支援者等を対象とした買物・ 掃除等のサービス活動等 専門職等による要支援者等 を対象とした生活に不可欠 なサービス 2 京都市における社 1「京都市における社協行動指針」(平成23年度~)の成果 「地域の絆づくり」や「生活支援の先駆的な取組」を強力に推進 平成23年8月から平成27年1月までに、多くの新規事業を実施・推進しました。 ◦地域活動-市・区・学区の三層の社協が連携した福祉のコミュニティづくり 【新規】学区社協(219学区)の地域の絆づくり事業(24年度) ・ 「見守り活動」(京都市との協定締結) … ……………………………………… 215学区 ・誰でも気軽に集まれる「居場所づくり」 … ……………………………………… 79学区 ・ちょっとした困りごとにも対応する「相談活動」……………………………… 69学区 ◦相談支援-関係機関との連携の強化、権利擁護の取組 【新規】民生委員との合同研修会の初開催… …………………………… 495名参加(26年度) 【新規】企業との見守り活動の協定締結… ……………………………………… 3社(25年度) (京都生協、京滋ヤクルト、近畿中央ヤクルト) 【新規】法人後見事業の実施… …………………………………………………… 10件(24年度) 【新規】市民後見人養成と受任… ………………………………………… 42名/15件(24年度) 【新規】災害ボランティアセンター登録サポーター… ………………………… 78名(24年度) ◦指定管理事業-地域に開かれた施設づくり 【新規】福祉避難所の設置運営(介護保険事業所) ………………………7箇所実施(25年度) 【新規】子育てサロンの支援… ………………………………………………… 19施設(23年度) ◦共通基盤-生活支援の先駆的な取組 【新規】チャレンジ就労体験事業… ……………… 110名受入/113箇所体験先開拓(25年度) 【新規】地域あんしん支援員設置事業(26年度) (ごみ屋敷等の制度の狭間、支援拒否への寄り添い支援と関係者との協働) 【新規】若年性認知症対策 認知症カフェ… …………………………… 12箇所開催(25年度) 【新規】京都市老人福祉施設協議会との「社会福祉施設の地域貢献・社会貢献に関する協定」(26年度) 2 今日の社会的課題と全国の動向 孤立や貧困の深刻化、災害の増加、介護保険制度の改正などに対して、迅速かつ的確に対応することが求められて いることから、 「京都市における社協行動指針」の見直しを行うこととしました。 背 景 3 全国の動向 孤 立 介護保険制度の改正 貧 困 社会福祉法人の 地域公益活動の推進 災害の増加 災害支援の充実 全国一律の要支援者の訪問介護及び通所介護等の 予防給付が地域支援事業に移行 福祉施設の地域貢献・社会貢献の促進 災害時における連携の強化 平成27年度 地域福祉推進セミナー 社協・民協合同研修 地域福祉推進における社協と 民生委員の理解と連携について 7月6日(月)にみやこめっせ(京都市勧業館)にて、民生児童委員連盟との共催で地域福祉推進セミナー を開催しました。実践報告をもとに、地域福祉推進の担い手としての社協と民生委員の理解を深め、互いを尊 重した連携の大切さを再確認しました。社協、民生委員、関係団体、行政関係者あわせて約500人の方にご参 加いただきました。 セミナー概要 社会的孤立や生活困窮の問題が深刻 化する中、地域における支え合いや絆 づくりに取り組むには、社会福祉を推 進する社協と民生委員の連携が不可欠 です。セミナーでは、主体的に地域連 来賓あいさつ 京都市長 門川 大作…様 国主導で社会福祉施 策を持続可能なものに する制度改革が進めら れる中、京都ならではの地域力と皆様の 人間力を活かした地域福祉の推進に取り 組む決意を新たにしております。 主催者あいさつ 京都市社会福祉協議会 民協も含め各種団体 が協力的な稚松学 区。学区社協では高 齢者をはじめ三世 代・多世代の幅広い 学区民の交流事業により、住民のつな がりやさり気ない見守り活動を行って います。 平成 年から月に3回実施している 高齢者を対象にした健康すこやか学級 ﹁くつろぎひろば﹂は中心的活動です。 こうした社協活動を役員と共に担う心 強 い 存 在 が、﹁ ボ ラ ン テ ィ ア グ ル ー プ 14 携 を 実 践 し て い る 事 例 報 告 を も と に、 さまざまな可能性を探りました。 健康すこやか学級を中心 とした連携について すみれ会﹂です。メンバーは民生委員、 老人福祉員、女性会、町内の有志ら 人です。案内チラシを自宅訪問して届 ける機会を﹁見守り活動﹂として積極 42 林 俊一 氏 下京区・稚松学区 ︵ ︶ 社会福祉協議会 会 長 古くからの住民が多く、学区社協や 事例報告1 会長 村井 信夫 市社協と市民連が共 同で開催する2回目の 合同研修であり、社協 と民生委員が車の両輪として、市域はも とより区・学区において、相互の理解と 連携が一層前進することを願っています。 京都市民生児童委員連盟 会長 山下 治雄 社協と民生委員、双 方の違いを活かすこと が連携の基盤になりま す。団塊の世代が75歳以上の高齢者と なる2025年に向け、各学区でそうした 取組が進むよう、ご理解とご協力をお願 いします。 4 的に取り組んでいます。さらに、高齢 者の様子で気になることがあれば、社 協役員・民生委員・ボランティアが、﹁ボ ランティア会議﹂などで対応について 話し合いもしています。きめ細かな見 守りと話し合いが、孤立予防と困りご との早期発見、また次世代の担い手や リーダーの育成につながっている、と 報告されました。 北区大将軍学区 ︶ 民生児童委員協議会 会長 廣田 幸子 氏 住民とのつながりを意識 した学区社協との連携 ︵ 学区社協との連携 による複数の取組を 進めている大将軍学 区。高齢者の安否確 認 は、〝 お せ っ か い 通 信 〟 か ら 始 ま り ま す。〝 お せ っ か い 通信〟とは、黄色の用紙に印刷した高 齢者向け情報紙で、身近な注意喚起や 季節の話題、学区社協の行事案内など を記載。学区社協が補助金を活用して 経費を負担し、民協が作成および訪問 配布を行っています。また、訪問でき すこやか学級を利用する 歳独居の方 が休みがちになった際は、老人福祉員 が継続的に訪問し、偶然台所のガスコ ンロから煙が出ているのを発見したと いうこともありました。社協との連携 の中で個別支援につながった、という 事例報告でした。 あらためて相互の使命・ 役割の確認から 勉 氏 コーディネーター 井 岡 同志社大学名誉教授 ︶ 京都市社会福祉協議会 理事 会長に打診し、学区民が多く集まるふ いという思いから、民協会長から社協 民生委員が直接声を拾う機会を作りた 析。﹁ 元 学 区 を 地 域 基 盤 と す る、 京 都 を長続きさせる秘訣になっていると分 みながら取り組んでいることが、活動 意工夫を凝らしつつ、自分たちも楽し ︵ 井岡氏はふたつの 事 例 報 告 を 通 じ て、 ﹁ 地 の 利 ﹂﹁ 人 の 利 ﹂ というネットワーク れあいまつりなどで相談支援コーナー の学区社協と民生委員の連携・一体的 の強さを活かし、創 ﹁ お せ っ か い し ま ひ ょ ∼﹂ を 設 置 す る な地域福祉活動の展開は、全国に誇る の使命、役目を活かしつつ、連携・協 ことにも成功しました。 サロン ハ… ッピークラブ﹂﹁ほっこりサ ロン大将軍﹂といった学区社協主催事 働して地域福祉の推進に尽力してほし も自信を持って、社協と民生委員相互 業も、民生委員の広報活動と地域の相 い﹂とエールを送りました。 レ ベ ル に あ る ﹂ と も 話 し、﹁ こ れ か ら ていない方や訪問対象でない方からも 90 そのほか、﹁すこやか学級﹂﹁子育て まとめ 談 を 掘 り 起 こ す 機 会 と な っ て い ま す。 5 事例報告2 ﹁思い﹂に寄り添う いました。 配を募らせて 心 が 隣 近 、 に 姿 引きずり歩く をかけようと の男性。足を 居 独 代 0 7 地域行事に声 は 。 ん せ ま Aさん え 思 ん せているとは てもらえませ 、安全に暮ら れ ふ あ に 」と話も聞い 物 れ く て 自宅も い と っ としても、「ほ を紹介しよう 険 保 護 介 も して 少しずつ の立ち話から で 先 軒 。 、 た は し 員 で 援 域あんしん支 を話してもら ととなった地 こ る わ 関 」と生い立ち に た っ や め Aさん づ き や を粉にして働 していること 、「ここまで身 め 努 に り 買い物に苦労 く で み 痛 関係づ の 足 、 を重ねる中で ました。 ました。訪問 るようになり り え な ら に も う て よ げ 上 える り、自宅にも いも断っ するようにな に 口 を さ 不安で、手伝 し は 寂 の い る な れ の ら 族 見 家 を もない家の中 て足の踏み場 れ ふ あ に 物 そして、「 たのです。 け くことができ 聞 を ち 不要物を片付 う の と心 援員が一緒に 支 ん し ていたんや」 ん あ 域 寄り添い、地 らった思いに も て け 明 ち 打 A を探す中で、 ービスや病院 サ 祉 福 、 り た 持てる との関わりを 人 な 々 色 に さんは徐々 さんがまた 。現在は、A た し ま り な ように 制度による い よ う、 福 祉 な ら 陥 に 」 「孤立 や 行う健康すこ 、学区社協が に も と と 援 支 ぎ、支 の協力につな り 守 見 の 域 か学級や地 ています。 ークをつくっ 援のネットワ 地域あんしん支援員 地域あんしん支援員 とは 孤立や貧困の問題が深刻化する中、支援 が必要であるのに、既存の制度では対応が 難しい等の﹁狭間﹂に陥ったり、支援を拒 否する人が地域に増えています。京都市社 会福祉協議会は﹁地域あんしん支援員設置 事業﹂を京都市から受託し、これらの困難 年度 を抱えて﹁孤立﹂する人に寄り添い支援す る﹁地域あんしん支援員﹂が、平成 は中京区、下京区、伏見区醍醐に、平成 年度には北区、山科区、西京区を加えた6 区に配置されました。 地域あんしん支援 員は、行政等の関係 機関からなる﹁支援 会議﹂ の一員として、 会議で定められた方 針に基づき、対象者 に寄り添って支援に 結びつける役割を 担っています。 27 26 しています) もとに再構成 スを (複数のケー 桂坂野鳥遊園 緑いっぱいの広場 楽しく学び、遊べる! 京都市西京区御陵北大枝山町1-100 TEL 075︲332︲4610 http://www.fureaikaikan.com/yacho.html ものづくり体験館 観鳥楼内 6 平成26年度決算報告 (単位:千円) ※事業の詳しい内容や決算の詳細は、本会ホームページをご覧ください。 平成27年度事業計画 平成27年度は「京都市における社協行動指針2015」を策定し、 「人に優しく、 災害に強い、 社協の総合力とネットワー クを活かした福祉のコミュニティづくりを進める」ことを基本目標に、関係機関・団体・施設等とより一層、多様な 連携・協働を進め、孤立・貧困の課題や社会貢献、災害支援の推進にスピード感をもって着実に取り組んでいきます。 孤立・貧困の課題や社会貢献、 災害支援の推進 セーフティネットの一層の充実と寄り添い支援の 推進 質の高いサービスの提供と地域公益活動の推進 大学・企業等による社会貢献と災害ボランティア の拡大 関係機関・団体・施設等との 多様な連携・協働 生活支援の仕組みづくり等 の福祉分野での協働 遺言書作成や相続でお困りの方へ 遺言・相続センター 料 で手軽 無 7 な 電話 法律相談 まずはお電話を!! 075-255-4990 生活支援サービスや 新しい助け合いの取組 生活支援サービスの実態把握 生涯現役社会の担い手養成と 新しい助け合い活動 事業遂行のための 基盤強化 透明性の高い法人運営の推進 人事考課制度の活用と将来を 見据えた人材育成の推進 相談料 受 付 無料(1回20分) 平日(月∼金)午後1時∼3時30分 申込受付後、折り返し弁護士が申込者へお電話します。 きっとある あなたを 支える法と智恵 京都弁護士会 入場 無料 ∼ 共につくろう きょうの絆 ∼ 2015 年 7 月 31 日発行 173号 みなさんのご来場をお待ちしております!! 開催日:平成27年10月18日(日)10:30 ∼ 15:00 場 所:ひと・まち交流館 京都 ●…発行/社会福祉法人 京都市社会福祉協議会 TEL. (075)354–8731 FAX.(075)354–8736 〒 … 600-8127…京都市下京区西木屋町通上ノ口上る梅湊町83番地の1(河原町五条下る東側) 「ひと・まち交流館…京都」 ●発行人/村井信夫 ●編集人/鹿島郁弘 ●編集協力/株式会社きかんしコム 内 容:子ども体験ゾーン、福祉体験・相談ゾーン、 ボランティア交流ゾーン、飲食・喫茶ゾーン、 地域福祉活動の紹介・展示等 「きょうと福祉人材育成制度」の認証を受けました!! 京都市社協は、人材育成、職員処遇、健康管理等に関する4分野17項 目の基準を全てクリアし、京都府から「人材の育成・定着に取り組む」福 祉の事業所として認証を受けました。 職員一人ひとりが福祉の仕事を通じて成長し、希望とやりがいをもって 働くことのできる職場づくりに取り組んでいます。 ともに考え、 ともに歩む−。 京都のまちに根をおろし36年。 「敷居の低い法律事務所」をモットーに みなさまとともに歩んでいきます。 2016年4月 入学生募集開始! たちばなエクール 「たちばなエクール」では、通信教育で心理学を学ぶことができます。 臨床心理学や社会・産業心理学など、幅広い領域の科目を開講しています。 岡根 竜介 個性豊かな 9 名の弁護士が 誠実に対応します 京都橘大学 健康科学部 心理学科 通信教育課程 ●eラーニングで学ぶ 所定の単位を修得し、申請することで「認 ソコンやスマートフォン、 タブレットで、24 カリキュラムですべて受講した場合は一括 時間どこでも受講することが可能です。 資料をご希望の方 吉田 美喜夫 【京都弁護士会所属】 ●認定心理士の資格取得をめざす インターネットを利用して、 自宅で授業を 受けることができます。忙しい人でも、パ 大江 智子 小笠原 伸児 金杉 美和 福山 和人 定心理士」の資格取得をめざせます。 本学 申請が可能。 効率よく資格取得できます。 黒澤 誠司 パンフレットや募集要項をお送りします。お電話またはホーム ページからご請求いただけます。 高山 利夫 津島 理恵 京都法律事務所 で 検索 土曜日もご相談をお受けして おります(第2土曜除く) TEL 〒604-0981 京都市中京区御幸町通丸太町下ル 御幸町ビル5階 (代) ●地下鉄丸太町・京阪神宮丸太町 徒歩7分 この広報誌は一部共同募金の配分金で発行しています。 8
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