平成26年度 事業報告 平成26年度は、米国の景気が回復する一方

平成26年度
事業報告
平成26年度は、米国の景気が回復する一方、中国の景気減速や欧州経済
の低迷が続くとともに原油などの資源価格が大幅に下落しました。これによ
り我が国では貿易赤字が減少しており、4月の消費増税の影響が尾を引いた
ものの景気は少しずつ進展してきております。
そのような状況の中、平成26年の大阪港の外貿コンテナ貨物量は217
万TEUと昨年比0.9%減となり、その後も消費税増税の影響や中国経済
の減速傾向などから年度末にかけて減少傾向が続きました。
一方、当協会の主要財源である港湾福利分担金は、平成26年6月作業分
から1円凍結措置が解除されましたが、年度途中からの解除措置となったこ
とや、最近の取扱貨物量の低迷もあり、前年に比べ支援金を含めた合計では
1 千万円程度の減収となりました。
事業収入では、給食事業が依然として約13%減少しましたが、減少率は
前年を下回っております。一方、食堂事業については民間委託化の効果もあ
り約5%の増収となりました。
支出面では、前年度から続いている大阪市による地代減免措置の段階的廃
止や堺市による市税免除措置の撤廃により、平成26年度も502万円あま
りのさらなる負担増となりました。しかし、経費の節減をはじめ、これまで
住宅などの大規模改修を進めてきたことなどにより維持補修費が減少したこ
とや、前年度末で借入金を完済したことから支払利息も解消しました。その
結果、本年度の収支差額は1億194万円となりますので、1億円を大阪港
勤労福祉会館の建替えとあわせて平成29年度に着工する予定の新住宅建設
のための資金として積み立てることといたしました。
施設整備では、日本港湾福利厚生協会の助成をいただき、臨港住宅の第2
期大規模改修工事を行いました。平成27年度は引き続き第3期工事を行
い、これを完了するとともに、新たに入舟住宅の大規模改修工事に着手する
予定です。また、独自事業として各福祉センターや福祉会館などの改修・補
修を行いました。
福利推進事業では、事業開始10周年を記念し、大阪港クルーズや阪神タ
イガース応援ツアー等を実施しましたほか、新たにかんぽの宿や大阪フィル
ハーモニーなどの利用助成も開始しました。
今後とも港湾労働者のニーズを的確に把握し、その期待に応えるべく事業
運営を推進していく決意であり、関係の皆様方の引き続くご支援、ご協力を
お願い申し上げます。