平成 27 年 7 月 6 日 No.505 平成 27 年分の路線価が公表されました 7 月 1 日に国税庁より平成 27 年分の路線価が公表されました。各地区の路線価の詳細等は、国税庁のホームページで閲覧す ることができます。これまで直近 3 年分の掲載でしたが、昨年から直近 7 年分が掲載されるようになりました。 (国税庁の路線価の閲覧ページ:http://www.rosenka.nta.go.jp/) 1.路線価とは? 路線価は、主に市街化区域の不特定多数の者が通行する道路(路線)に付されており、その道路に面する標準的な宅地の 1 ㎡ 当たりの価額をいいます。相続税や贈与税の申告のための財産評価を行う際の便宜及び課税の公平を図る観点から、毎年 1 月 1 日を評価時点として、国税庁より公表されています。その算定にあたっては、売買実例価額、公示価格、不動産鑑定士等による鑑 定評価額、精通者意見価格等を基として決定され、公示価格の概ね 8 割程度の水準で設定されます。 2.平成 27 年分路線価の動向 全国約 33 万地点の標準宅地の評価基準額の変動率は、平均で前年比▲0.4%(前年は▲0.7%)となっており、7 年連続の下落 となったものの、下げ幅は 5 年連続で縮小し、下げ止まり感が強まっています。 都道府県別では、昨年から上昇に転じた東京都・大阪府などの大都市圏に加えて、東日本大震災の被災者が移転するための住宅 地の需要が大きい宮城県・福島県など、計 10 都府県の路線価が上昇しています。 また、都道府県庁所在地の最高路線価をみると、今年は 21 都市(前年は 18 都市)が上昇しました。東京都・大阪府・愛知県 などの大都市圏は上昇率が 10%を超えており、円安の後押しで大勢の外国人観光客が買い物などに訪れ、商業施設の好調が続い ています。 <平成 27 年分都道府県庁所在都市の最高路線価 一部抜粋> 都市名 最高路線価の所在地 さいたま 大宮区桜木町 2 丁目 千葉 東京 中央区富士見 2 丁目 中央区銀座 5 丁目 横浜 西区南幸 1 丁目 金沢 名古屋 堀川新町 中村区名駅 1 丁目 下京区四条通寺町東入 2 丁目御旅町 北区角田町 中央区三宮町 1 丁目 北区本町 中区胡町 中央区天神 2 丁目 京都 大阪 神戸 岡山 広島 福岡 (1 ㎡当たり) 最高路線価 平成 27 年分 平成 26 年分 千円 2,580 1,090 26,960 千円 2,410 1,110 23,600 % 7.1 ▲1.8 14.2 % 7.1 ▲1.8 9.7 7,130 6,660 7.1 7.8 590 7,360 540 6,600 9.3 11.5 5.9 10.0 四条通 2,780 2,640 5.3 4.8 御堂筋 三宮センター街 市役所筋 相生通り 渡辺通り 8,320 2,480 1,030 2,050 5,000 7,560 2,400 940 1,860 4,750 10.1 3.3 9.6 10.2 5.3 6.2 1.7 4.4 5.1 2.4 大宮駅西口駅前 ロータリー 千葉駅側通り 銀座中央通り 横浜駅西口バス ターミナル前通り 金沢駅東広場通り 名駅通り 平成 27 年分 平成 26 年分 最高路線価の対前年増減率 都道府県庁所在地の最高路線価のうち、上昇率が 5%を超えたのは 10 都市(前年は 8 都市)で、東京都中央区(14.2%) 、 名古屋市(11.5%) 、広島市(10.2%) 、大阪市(10.1%) 、岡山市(9.6%) 、金沢市(9.3%) 、さいたま市と横浜市 (7.1%) 、京都市と福岡市(5.3%)の順になりました。なお、全国の最高路線価は、30 年連続で東京・銀座中央通りにある鳩 居堂前の 26,960 千円でした。 3.東日本大震災により被災した地域の路線価等について 東日本大震災により被災した地域についても、原則として路線価等が定められています。 ただし、平成 27 年 1 月 1 日現在において、原子力発電所の事故に関する「帰還困難区域」 、 「居住制限区域」及び「避難指示 解除準備区域」に設定されていた区域内にある土地等については、路線価等を定めることが困難であるため、平成 26 年分と同 様に、相続税、贈与税の申告に当たり、その価額を「0」として差し支えないこととされています。 (担当:長部 光宏)
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