国際柔道連盟試合審判規定(2014-2016)への改定点 一部要約

国際 柔道 連 盟試 合審 判規 定 (2 01 4 -20 1 6) への 改 定点
一 部要 約
テクニ ック(技)の価値
「 一 本 」 に も っ と 価 値 を 与 え る 。 背 中 が 畳 につ く 際 に 本 当 の イ ン パ ク ト が あ る場 合 に の み そ
の 技 を 一 本と み な す 。 倒 れ た時 に 巻 き 込 まれ て 本 当 の イ ンパ ク ト が な い 場合 は 一本 と は考 え な
い。
◆スー パー一本
内 股 や 払腰 な ど の 技 で 技 が切 れ す ぎ て 相手 が や や 回 転 し過 ぎ て 、 背 中 の一 部 のみ が 畳に 着 い
た 場 合 、「 ス ー パ ー 一 本 」 と し て 一 本 を 与 え る 。 こ の 場 合 、 受 が 自 ら 回 転 し て 回 り 過 ぎ て い る
の か 、 取 の技 が 切 れ 過 ぎ て (受 は な に も でき ず に ) 回 転 して い る の か を 見極 め るこ と が重 要 。
回 転 しな いで 背 中の 一部 の みが 畳 につ いた 場 合は 「一 本 」は 与 えな い。
○「有 効」
選 手が 相手 を コン トロ ー ルし て 投げ て体 の 上部 側面 が 着地 し た場 合は 「 有効 」と す る
ブリッ ジの姿勢での着地
○ ブ リ ッ ジの 姿 勢 で 着 地 し た場 合 は す べ て「 一 本 」 と み なさ れ る 。 選 手 が相 手 の技 か らブ リ ッ
ジ を 使 って 逃 げ る こ とが な い よ う 、そ し て 頸 椎 に 対 する 危 険 性 をな く す た め に、 選 手の 安 全
を 考慮 して こ の決 定が な され た 。
罰
則
○ 1 つ の 試 合 に お い て 3 つ の 「 指 導 」 が あ り 、 4 つ 目 の 「 指 導 」 は 「 反 則 負 け 」 と な る 。( す
な わち 、3 回 の警 告後 、 失格 処 分と なる 。)
○ 「 指 導 」は 相 手 の 選 手 に ポイ ン ト を 与 えな い 。 技 に よ るス コ ア の み が ポイ ン トと し てス コ ア
ボ ー ド に 表 示 さ れ る 。 試 合 の 最 後 に ス コ ア が 同 等 の 場 合 、「 指 導 」 が 少 な い 選 手 が 勝 者 と な
る。
○ ス コ ア も「 指 導 」 も 同 等 の場 合 、 時 間 無制 限 の ゴ ー ル デン ス コ ア へ 続 くが 、 最初 に 「指 導 」
を 受け た選 手 が敗 者と な る。 ま たは 、最 初 に技 によ る スコ ア を得 た選 手 が勝 者と な る。
○ 「 指 導 」を 与 え る 場 合 、 選手 は そ の 場 で与 え ら れ る 。 両選 手 は 通 常 の 開始 場 所に い なく て も
良 い 。( 待 て - 指 導 - は じ め )。 た だ し 、 選 手 が 試 合 場 を 去 ら な け れ ば な ら な い 指 導 ( 4 回
目 )は 対象 外 とす る。
○ 4 回目 の指 導 は開 始線 部 分に 選 手が 戻っ て から 与え る こと 。
以下の 場合、「指導」の罰則が与えられる
◆ 組み手について
① 両手 を 使っ て相 手 に組 ま れな いよ う にす る行 為 。
② 自身 の 襟を 腕や 手 で隠 す 、握 るな ど の行 為で 相 手が 組 みに 行く の を妨 害す る 。
③ 袖口のピストルグリップやポケットグリップをした場合は直ちに攻撃しない場合。グリ
ッ プ し た 瞬 間 攻 撃 に 移 ら な い と 「 指 導 」。( 今 ま で は 時 間 を 与 え す ぎ て い た 。 こ れ か ら は
厳し く 指導 を取 る )
④ ポケットグリップは袖口部分を握った場合をいう。袖口以外の袖をポケットグリップの
形で 握 るこ とは 問 題な い。
⑤ 組み手争いのなかで2回組み手を切った後、3回目に切った場合は指導。組み手を切っ
て技を仕掛けたりする場合は問題ないが、組み手を切るだけの行為を繰り返した場合は
ネ ガ テ ィ ブ 柔 道 と な り 指 導 が 与 え ら れ る 。( 3 回 切 っ て 指 導 が 与 え ら れ た 後 に も さ ら に
組み手を切るだけの行為をした場合には数に関係なくネガティブ柔道とみなされ指導が
与え ら れる 。
⑥ 両手 を 使っ て相 手 の組 み 手を 切る 行 為は 指導 。
⑦ 右組 と 左組 の場 合 、引 手 を宙 に浮 か せて 組ま な い場 合 、指 導。
⑧ 自 身 の 引 手 の 手 首 に も う 一 方 の 手 を お い て 組 み 手 を 切 る 行 為 は 指 導 。( 両 手 を 使 っ て 組
み手 を 切る と同 じ 行為 であ ると 判 断 )
⑨ 片襟 を 持ち 、そ の 手で 相 手の 釣り 手 を切 る行 為 は指 導。( 両 手で 切る 行 為と 判断 )
⑩ お互 い が組 み手 を 切り あ った 場合 、 同じ 行為 が 繰り 返 され た場 合 は両 者に 指 導。
⑪ 相手 の 組み 手を 強 くは た く行 為は 指 導。
⑫ 片襟 、ク ロス グリ ッ プ、帯 を 持つ など の組 み 手で「 直ち に」攻撃 し ない 場合 は指 導 。( こ
れま で は、 時間 的 な猶 予を 与え す ぎ てい た)
⑬ クロ ス グリ ップ の 状態 か ら見 せか け の内 股( 内 股を 仕掛 け、ケ ンケ ン して い る状 態)は、
本当 の 攻撃 とは い えな いの で最 初 は 「待 て」 を 宣言 し、 2回 目 は「 指 導」。
⑭ 相 手 を 押 し て 腰 を 曲 げ た 状 態 に さ せ る 行 為 は 押 し て い る 選 手 に 指 導 が 与 え ら れ る 。( 攻
撃を し ない で押 し 倒し てい るだ け の 状態 の場 合 )
⑮ 足 を使 っ て組 み手 を 切る 行 為は 指導 。
◆ 場内外について
① 場内で技を掛け合うことを目的としている。意味もなく場外に出た場合は厳しく指導を
与 える 。
② 片足 が 出た 場合 は 直ち に攻 撃 する か 、場 内に 戻 らな いと 指 導が 与 えら れる 。
③ 片足 が 出て 偽装 攻 撃を した 場 合に は 指導 が与 え られ る。
④ 攻撃 な どの アク シ ョン のな い まま 両 足が 場外 に 出た 場合 は 指導 。
⑤ 相 手 を 押 し て 場 外 に 出 し た 場 合 は 、 押 し た 選 手 に 指 導 が 与 え ら れ る 。( 押 し て い る だ け
で 攻撃 を して いな い 場合 )
⑥ 相手 に 技を 掛け ら れて 場外 に 出た 場 合は 指導 で はな く「 待 て」
⑦ 場内で始まった攻撃は、立技・寝技共に一連のアクションであれば場外に行っても継続
さ れ る ( 今 ま で と 同 じ 解 釈 )。 一 連 の ア ク シ ョ ン が 続 い て い る 限 り は 場 外 で の 返 し 技 等
も 有効 と する 。
例 : 場 内 で ケ ン ケ ン 内 股 を か け て 両 者 が 場 外 に 出た 後 、 受 け が 返 し 技 で 取 り を 投 げた 場 合 は
スコアにな る。
⑧ 試合 者 がほ ぼ同 時 に技 もな く 場外 へ 出た 場合 は 、両 者に 指 導を 与 える 。
以下の 場合、「反則負け」の罰則が与えられる
○ 立 ち 技 の際 、 片 手 、 ま た は両 手 、 も し くは 片 腕 、 ま た は両 腕 を 使 っ て 相手 の 帯か ら 下を 攻 撃
す る 、 また は ブ ロ ッ クす る す べ て の行 為 は 反 則 負 け とな る 。 脚 を掴 ん で い い のは 、 両選 手 が
立 ち技 から ク リア に寝 技 の姿 勢 にな った 場 合の みで あ る。