試験問題・正解

【第 21 回検定 2 級学科試験】
(はじめに)
すべての問題文の条件設定において,特に断りのない限り,他に特殊な事情がないものとし
ます。また,各問題の選択枝における条件設定は独立したものと考え,同一問題内における他
の選択枝には影響しないものとします。
特に日時の指定のない限り,2015年1月1日現在で施行されている法律等に基づいて解答し
なさい。
解答は,選択枝ア~エの中から1つ選びなさい。
問1
ア~エを比較して,著作者人格権に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア 著作者人格権は相続の対象となる。
イ 著作者人格権を侵害された場合,著作者は侵害者に対して損害賠償を請求することができな
い。
ウ
職務著作の場合,著作者人格権は著作物を作成した従業員ではなく,法人が有する。
エ
著作物の創作を他社に委託した場合,業務委託契約に定めがあれば,委託者が著作者人格権
を有する。
問2
ア~エを比較して,ライセンス戦略のメリットに関して,最も不適切と考えられるものはどれ
か。
ア
ライセンスされた技術を利用して研究開発コストを低減できる。
イ
ライバル企業の牽制,参入防止により市場を独占できる。
ウ
相互にライセンスすることにより,事業活動の自由度を確保できる。
エ
ライセンス収入による収益を確保できる。
問3
ア~エを比較して,特許出願に係る手続に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア 期間の計算に際し,期間が午前零時から始まるときは,期間の初日は算入しない。
イ 特許を受ける権利が共有に係る場合,共同で特許出願をする必要がある。
ウ 特許庁長官は,特許出願の実体審査を行う。
エ
期間の計算に際し,特許出願に係る書類を郵送した場合には,特許庁に到達した日を特許出
願の出願日とする。
1
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問4
ア~エを比較して,著作権法上の職務著作の成立要件として,最も不適切と考えられるものは
どれか。なお,著作物はプログラムに係るものではないものとする。
ア
公表する場合に法人等の著作名義で公表されるものであること
イ
法人等の業務に従事する者が職務上作成すること
ウ
法人又は使用者の発意に基づくこと
エ
契約や就業規則にあらかじめ職務著作の対価に関する規程を定めておくこと
問5
ア~エを比較して,商標法に規定する登録異議の申立て又は審判に関して,最も不適切と考え
られるものはどれか。
ア
不使用取消審判において,請求に係る指定商品と類似する役務についてのみ商標権者が登録
商標を使用していても,商標登録は取り消されることがある。
イ
登録異議の申立ては,商標掲載公報の発行日から2カ月経過後であっても利害関係人であれ
ば行うことができる。
ウ
商標登録が商標法第3条第1項第1号(普通名称)の規定に違反してされたとき,商標権の
設定登録の日から3年を経過した場合であっても,商標登録無効審判を請求することができ
る。
エ
不使用取消審判の請求前3カ月からその審判の請求の登録の日までの間に,日本国内におい
て商標権者がその請求に係る指定商品についての登録商標の使用をした場合であって,その
登録商標の使用がその審判の請求がされることを知った後である場合には,商標登録は取り
消されることがある。
問6
ア~エを比較して,特許出願に係る手続の補正に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア
要約書は,特許発明の技術的範囲を定める場合に参酌しない書類であるから,手続補正の対
象とはならない。
イ
特許出願人は,特許をすべき旨の査定の謄本の送達前はいつでも,願書に添付した特許請求
の範囲について補正することができる。
ウ
明細書の記載内容について,特許出願後に手続補正書を提出して,補正が認められた場合,
補正した内容は出願時に遡って効力を生ずる。
エ
訂正審判の請求人は,訂正審判の請求書に添付した訂正した明細書については補正すること
ができない。
2
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問7
ア~エを比較して,商標登録出願に係る商標に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
なお,商標法第3条第2項(使用による特別顕著性)の適用は考えないものとする。
ア
商標登録出願に係る商標が,極めて簡単で,かつ,ありふれた標章のみからなる商標に該当
する場合には,そのことを理由として商標登録を受けることができない。
イ
商標登録出願に係る商標が,他人の業務に係る商品と混同を生じるおそれがある商標に該当
する場合には,そのことを理由として商標登録を受けることができない。
ウ
商標登録出願に係る商標が,商標権が消滅した日から1年を経過していない他人の商標で
あって,その商標権に係る指定商品について使用をするものに該当する場合には,そのこと
を理由として商標登録を受けることができない。
エ
商標登録出願に係る商標が,ありふれた名称を普通に用いられる方法で表示する標章のみか
らなる商標に該当する場合には,そのことを理由として商標登録を受けることができない。
問8
ア~エを比較して,知的財産戦略に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
海外出願先を決定するにあたっては,現在の市場国,将来の市場国,自社の生産国,自社の
生産予定国,さらには他社の生産国や生産予定国も検討すべきである。
イ
研究開発活動による「創造」と,発明を権利として保護する「権利化」と,発明実施等によ
る経済的利益による「活用」の一連の流れをわが国では「知的創造サイクル」と呼び,これ
をうまく回転させることにより,企業の知的財産活動の活性化が図られ,産業の発達につな
がる。
ウ 特許出願すべきか営業秘密として管理すべきかについては,技術的に高度な発明の場合には
特許出願すべきであり,技術的にそれほど高度ではない発明の場合には営業秘密として管理
すべきである。
エ
国内外における特許出願の早期権利化を図るために,早期審査制度や,特許審査ハイウェイ
制度を利用するのは,有効な手段である。
問9
ア~エを比較して,特許出願に係る拒絶査定に対する不服審判の争点として,最も不適切と考
えられるものはどれか。
ア
特許出願に係る発明者が最初にその発明を完成したか。
イ
特許を受ける権利を有しない者が特許出願をしているか。
ウ
特許請求の範囲に記載された発明について,発明の単一性があるか。
エ
特許請求の範囲に記載された発明が,新規性を有しているか。
3
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問10
ア~エを比較して,著作権に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア
営利目的ではなく,聴衆又は観衆から料金を受けず,実演家に報酬が支払われない場合で
あっても,公表されていない著作物を著作権者の許諾なしに上演することはできない。
イ
公正な慣行に合致し,正当な範囲内で行われるものであれば,公表されていない著作物で
あっても引用して利用することができる。
ウ
偶然独立して似たような著作物が創作された場合であっても,著作権の侵害となる。
エ
公衆の使用に供することを目的として設置されている自動複製機器を用いて,著作物を複製
する行為は,私的に使用する目的であれば,著作権の侵害となることはない。
問11
ア~エを比較して,独占禁止法に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
独占禁止法で禁止されている行為によって被害を受けた者は,同法による救済を受けること
はできるが,損害賠償を請求することはできない。
イ
他社に対して特許の実施を許諾する契約の際に,成果物及びその類似品の「販売価格」につ
いて協定を結ぶことは,「不当な取引制限」となるおそれがある。
ウ
同業者と締結する共同開発契約において,競合する会社や新規参入の「排除」を目的とした
合意を行うことは,「私的独占」となるおそれがある。
エ
ライセンスを受けた者が,改良発明や応用発明をした場合に,その権利をライセンスした者
に帰属させることは,「不公正な取引方法」に該当する。
問12
ア~エを比較して,特許出願に対する拒絶査定又は拒絶審決に対する訴えに関して,最も適切
と考えられるものはどれか。
ア 特許出願人以外の者は,拒絶審決に対する訴えを提起することはできない。
イ 拒絶審決に対する訴えは,拒絶審決の謄本の送達の日から20日を経過した後は,提起する
ことができない。
ウ 拒絶審決に対する訴えは,出願人の住所(法人の場合は所在地)により定められる,管轄す
る高等裁判所又は知的財産高等裁判所のいずれかを選択して行うことができる。
エ
拒絶査定に対する不服の申立てについては,拒絶審決を待たずに直接裁判所に訴えを提起す
ることができる。
4
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問13
ア~エを比較して,動的意匠に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア
動的意匠とは,物品の形状,模様又は色彩がその物品の有する機能に基づいて変化する意匠
のことである。
イ
動的意匠については,変化の前後のいずれかの状態の意匠についてのみ意匠登録を受けるこ
とができる。
ウ
動的意匠については,意匠登録出願に添付する図面に代わりひな形又は見本を提出する必要
がある。
エ
動的意匠とは,移動可能な物品についての意匠のことである。
問14
ア~エを比較して,著作権の侵害,行使に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
過失により他人の著作権を侵害した者に対しては,刑事罰として懲役又は罰金が科せられる。
イ
譲渡権は,一旦,適法に公衆に譲渡された著作物について,その後の譲渡については行使す
ることができない。
ウ
著作権を侵害している者だけでなく,侵害するおそれがある者に対しても差止請求権を行使
することができる。
エ
法人の従業員が著作権を侵害した場合,その行為者とともに法人も罰金刑に処されることが
ある。
問15
ア~エを比較して,パリ条約に規定される特許出願の優先期間として,最も適切と考えられる
ものはどれか。
ア
24カ月
イ
18カ月
ウ
12カ月
エ
6カ月
5
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問16
ア~エを比較して,著作権法上の保護の対象となる著作物に関して,最も不適切と考えられる
ものはどれか。
ア
データベース
イ
プログラム言語
ウ
地図
エ
講演
問17
ア~エを比較して,契約に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
契約の内容が確定できない場合,その契約は無効である。
イ
契約の内容がそもそも実現できない場合,その契約は無効である。
ウ
契約が強行法規違反の条項を含む場合,少なくともその条項は無効である。
エ
公序良俗に反する契約であっても,無効であるとは限らない。
問18
ア~エを比較して,営業秘密の管理に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
従業者が退職する際には,契約,誓約書等により,秘密保持義務を明確化する。
イ
従業者に対して,秘密管理性を継続させるために,秘密管理の重要性や管理組織の概要につ
いての教育を実施する。
ウ
派遣従業者に対して,同程度の職務に従事している自社の従業者に課しているのと同等の秘
密保持義務を遵守させる。
エ
他の会社から転職した者を採用するときには,転職前の会社の情報が混入しないように管理
する必要があるため,転職した者に対して,転職前の会社の情報と自社の情報を区別できる
ように,転職前の会社の情報の開示を要求する。
6
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問19
ア~エを比較して,著作権,著作物に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
著作権に関するベルヌ条約には,内国民待遇の原則が規定されている。
イ 日本で最初に発行された著作物であれば,外国人の著作物であっても日本の著作権法で保護
される。
ウ
日本と保護を求める外国がベルヌ条約による保護関係にある場合,当該外国の保護期間が日
本より短い場合は,当該外国の国民の著作物は当該外国の保護期間だけ保護すればよい。
エ
外国において創作され,外国において最初に発行された著作物は,日本国民の著作物であっ
ても日本の著作権法の保護対象とはならない。
問20
ア~エを比較して,特許係争の対応に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア
損害賠償請求する場合には,相手方を特定して事前に警告する必要がある。
イ
差止請求訴訟においては,先使用権の主張は認められない。
ウ
特許権に基づいて特許侵害訴訟を提起した場合,当該訴訟係属中においては,当該特許権に
対して,特許無効審判を請求することはできない。
エ
特許無効審判により特許が無効になった場合であっても,その特許に対応する中国の特許も
同時に無効とはならない。
問21
ア~エを比較して,弁理士に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア 弁理士でなければ,意匠権の登録料の納付を業として行うことはできない。
イ 商標登録出願は,代理人によらなければ出願することはできない。
ウ 弁理士は,弁護士と共同でなくても,裁判所において特許無効審決の取消しを求める訴訟の
代理人となることができる。
エ 弁理士が特許出願の代理を業として行う場合,特許業務法人として行う必要がある。
7
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問22
ア~エを比較して,商標,商標権に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア 他人の商号を許可なく使用すると,それが商標登録されていない商標であっても,不正競争
防止法に基づいて,その使用が差し止められる場合がある。
イ
商標権の存続期間の更新は,期間満了の6カ月前から満了日までの間に申請を行わなければ
ならず,それまでに申請を行わなかった場合には,更新することはできない。
ウ 他人の氏名を含む商標は,契約によってその他人の承諾を得たとしても,その他人の行動を
制限することになるので,商標登録を受けることはできない。
エ 2以上の指定商品に係る商標権については,指定商品ごとに商標権を譲渡することはできな
い。
問23
ア~エを比較して,特許権の侵害に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア
試験又は研究のために,特許製品を生産する行為は,特許権の侵害に該当しない。
イ
特許権を侵害する製品について譲渡の申出をする行為は,特許権の侵害に該当しない。
ウ
特許権を侵害する製品を購入し,家庭内で使用する行為は,特許権の侵害に該当する。
エ
特許権を侵害する製品を試供品として顧客に提供する行為は,無償であるので特許権の侵害
に該当しない。
問24
ア~エを比較して,職務発明に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
同一企業内で異動前の職務に属する発明を,異動後の部署で完成させた場合も,職務発明と
なる。
イ
実用新案法においては,特許法上の職務発明の規定が準用されており,実用新案登録出願に
係る考案に対しても,同様の規定が適用される。
ウ
従業者が行った発明が職務発明と認められ,勤務規則に従ってその発明に係る特許を受ける
権利を会社に譲渡した場合,従業者は会社から相当の対価の支払を受ける権利を取得する。
エ
2人の者が共同で発明をしたときには,一方の者の発明は,職務発明であり,その他の者の
発明は,いわゆる自由発明であることはない。
8
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問25
ア~エを比較して,登録後の権利に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
特許権の設定登録後であっても,情報提供を行うことができる。
イ
複数の者が共同で特許無効審判を請求することはできない。
ウ
特許権の消滅後であっても,特許無効審判を請求することができる。
エ
実用新案登録が,新規性を有していない場合,当該実用新案登録は,無効理由を有する。
問26
ア~エを比較して,特許出願に係る意見書に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア
拒絶理由通知を受けた後,指定期間内に手続補正書を提出する場合には,必ずしも意見書を
提出する必要はない。
イ
特許出願人は,手続補正書を提出した後に意見書を提出することはできない。
ウ
特許出願人は,拒絶理由通知の内容を予測して,出願審査請求と同時に意見書を提出するこ
とができる。
エ
拒絶理由通知に対して審査官との面接をした場合には,その後に意見書を提出することはで
きない。
問27
ア~エを比較して,種苗法に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア
植物の新品種は,種苗法により保護されるため,特許法による保護を受けることが一切でき
ない。
イ
品種登録を受けるためには,均一性,安定性,区別性及び未譲渡性の要件を満たすことが必
要である。
ウ
育成者権の存続期間は,登録の日から10年間であるが,申請により存続期間を更新するこ
とができる。
エ
育成者権者は,品種登録を受けた品種(登録品種)の登録品種名称を独占排他的に使用する
権利を有する。
9
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問28
ア~エを比較して,出版権に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア 出版権の存続期間は,出版権に係る著作物が発行された日から5年である。
イ 出版権を設定することができるのは,複製権又は公衆送信権を有する者である。
ウ 出版権者は,自己の出版権を侵害する者に対して差止請求することができない。
エ 出版権者は,出版権者人格権を有する。
問29
ア~エを比較して,特許出願に係る明細書に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア
明細書には,発明の名称,図面の簡単な説明,発明の詳細な説明及び実施例を記載しなけれ
ばならない。
イ
願書に添付する明細書は,特許請求の範囲,図面及び要約書から構成されている。
ウ
明細書の補正は,拒絶理由が通知された場合に限りすることができる。
エ
明細書の発明の詳細な説明は,いわゆる当業者がその発明の実施をすることができる程度に
明確かつ十分に記載したものでなければならない。
問30
ア~エを比較して,商標登録出願に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア 商標登録出願人は,商標登録出願の指定商品の一部を1又は2以上の新たな商標登録出願と
することはできない。
イ 商標登録出願人は,拒絶理由通知の際に指定された期間の経過後は指定役務について補正す
ることができない。
ウ
商標登録を受けようとする商標についての補正が審査官により却下された場合,商標登録出
願人は所定の期間内に補正却下決定に対する審判を請求することができる。
エ
立体商標に係る商標登録出願を特許出願に出願変更することができる。
10
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問31
ア~エを比較して,特許協力条約(PCT)における国際調査に関して,最も不適切と考えら
れるものはどれか。
ア
国際調査は,国際調査機関が行う。
イ
国際調査は,関連のある先行技術を発見することを目的として行われる。
ウ
国際調査は,審査請求された国際出願について行われる。
エ
国際調査の見解書において,国際出願に係る発明の新規性,進歩性及び産業上の利用可能性
に関する見解が記載される。
問32
ア~エを比較して,著作隣接権等に関して,最も適切と考えられるものはどれか。
ア レコード製作者とは,レコードを発行した者をいう。
イ 実演家は公表権を有するため,その実演を無断で公表された場合,公表を差し止めることが
できる。
ウ
実演家は,ワンチャンス主義により,映画の著作物において最初の実演の録画を許諾した場
合,その後の利用について差し止めることはできない。
エ
著作権法に規定する実演家とは,俳優,舞踏家,演奏家,歌手その他実演を行う者をいい,
実演を指揮し又は演出する者は含まれない。
問33
ア~エを比較して,商標登録出願に係る商標に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
なお,商標法第3条第2項(使用による特別顕著性)の適用は考えないものとする。
ア
商標登録出願に係る商標が,その商品について慣用されている商標に該当する場合には,そ
のことを理由として商標登録を受けることができない。
イ
商標登録出願に係る商標が,日本国内において,政府等以外の者が開設する博覧会の賞と同
一の商標に該当している場合は,当該博覧会が特許庁長官により指定されている場合に限り,
そのことを理由として商標登録を受けることができない。
ウ
商標登録出願に係る商標が,商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標に該当する場合に
は,そのことを理由として商標登録を受けることができない。
エ
商標登録出願に係る商標が,需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することが
できない商標に該当する場合には,そのことを理由として商標登録を受けることができない。
11
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問34
ア~エを比較して,著作権に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
著作権の譲渡契約において,翻訳権,翻案権が譲渡の目的として特掲されていない場合は,
これらの権利は,譲渡した者に留保されたものと推定される。
イ
著作権の存続期間は,原則として著作者の死後50年である。
ウ
外国の著作物については,条約により,その著作権の存続期間に戦時加算分が加算される場
合がある。
エ
ベルヌ条約の加盟国では,著作物に「Ⓒ」,著作権者名,及び最初の発行年を表示すること
により,その表示年に創作がされたものと推定される。
問35
ア~エを比較して,意匠法に規定される法目的に関して,最も不適切と考えられるものはどれ
か。
ア
創作者の利益を保護する。
イ
産業の発達に寄与する。
ウ
意匠の保護及び利用を図る。
エ
意匠の創作を奨励する。
問36
ア~エを比較して,商標権に係る使用権に関して,最も不適切と考えられるものはどれか。
ア
商標権者は,設定行為で定めた同一の範囲について,複数の通常使用権を許諾できる。
イ
専用使用権者は,自己の専用使用権を侵害するおそれがある者に対し,その侵害の停止を請
求することができる。
ウ
商標権の存続期間は,専用使用権者の更新登録の申請により,更新することができる。
エ
通常使用権は,その登録をしたときは,その商標権をその後に取得した者に対しても,その
効力を生ずる。
12
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問37
ア~エを比較して,関税法に関する次の文章の空欄
1
~
3
に入る語句の組合せとして,
最も適切と考えられるものはどれか。
1
は,特許権,実用新案権,意匠権,商標権,著作権,著作隣接権,回路配置利用権
又は育成者権を侵害する物品で輸入されようとするものを没収して
品を輸入しようとする者にその
3
2
をし,又は当該物
を命ずることができる。
ア
1
=財務大臣
2
=積戻し
3
=廃棄
イ
1
=税関長
2
=積戻し
3
=廃棄
ウ
1
=財務大臣
2
=廃棄
3
=積戻し
エ
1
=税関長
2
=廃棄
3
=積戻し
問38
ア~エを比較して,契約に関する次の文章の空欄
1
~
3
に入る語句の組合せとして,
最も適切と考えられるものはどれか。
ライセンスを受けた特許発明を実施すると,他人の特許権の侵害となるということが契約
後にわかった場合,どのように取り扱われるのだろうか。この点,民法では,売買において
目的物に
1
が存在する場合,売主側にはその点に関し,
2
といわれる法律上の責任
があると規定されている。また,特許権者もライセンスに関してこの責任を負うとする見解
が有力である。但し,この責任は任意規定であり,この種の契約書において
3
ア
イ
ウ
エ
が置かれている場合が多い。
1
=隠れた瑕疵
2
3
=損害賠償額の上限についての特約
1
=隠れた瑕疵
3
=特許権者が責任を負わない旨の特約
1
=潜在的問題
3
=損害賠償額の上限についての特約
1
=潜在的問題
3
=特許権者が責任を負わない旨の特約
2
2
2
=債務不履行
=瑕疵担保責任
=危険負担
=債務不履行
13
【第 21 回検定 2 級学科試験】
問39
ア~エを比較して,調査に関する次の文章の空欄
1
~
3
に入る語句の組合せとして,
最も適切と考えられるものはどれか。
海外における他社による自社特許の侵害調査を行うためには,
1
,
2
,
3
などが有効である。
ア
イ
ウ
エ
1
=自社関連の業界団体の活用
2
=米国においては,再審査制度の活用
3
=他社が保有する特許権の調査
1
=米国においては,訴訟提起後のディスカバリー(証拠開示)手続
2
=他社が保有する特許権の調査
3
=地域限定ライセンスの適用
1
=現地営業部隊の情報が一元的に入る仕組み
2
=リバースエンジニアリングを利用した侵害発見
3
=地域限定ライセンスの適用
1
=現地営業部隊の情報が一元的に入る仕組み
2
=自社関連の業界団体の活用
3
=リバースエンジニアリングを利用した侵害発見
問40
ア~エを比較して,差止請求権及び損害賠償請求権に関する次の文章の空欄
1
~
3
入る語句の組合せとして,最も適切と考えられるものはどれか。
差止請求権は,
1
又は
2
の侵害に対するものであって,最も有効かつ直接的な
救済措置である。一方,損害賠償請求権は,故意又は
害の賠償を請求し得る権利である。
ア
1
=過去
2
=将来
3
=過失
イ
1
=現在
2
=将来
3
=過失
ウ
1
=過去
2
=現在
3
=不作為
エ
1
=現在
2
=将来
3
=不作為
14
3
によって侵害により生じた損
に
【2級学科】
番号
正解
問1
ウ
問2
イ
問3
イ
問4
エ
問5
イ
問6
ウ
問7
ウ
問8
ウ
問9
ア
問10 ア
問11 ア
問12 ア
問13 ア
問14 ア
問15 ウ
問16 イ
問17 エ
問18 エ
問19 エ
問20 エ
問21 ウ
問22 ア
問23 ア
問24 エ
問25 イ
問26 ア
問27 イ
問28 イ
問29 エ
問30 ウ
問31 ウ
問32 ウ
問33 イ
問34 エ
問35 ア
問36 ウ
問37 エ
問38 イ
問39 エ
問40 イ