最も強い者が生き残るのではなく、 最も賢い者が生き延びるの

№88
平成27年4月24日
【発行】
豊橋市立栄小学校 校長室
[email protected]
旧式の携帯電話を「ガラケー」と呼ぶことがありま
こんな話をしたはずです。「変わったなあ」「成長し
す。この表現、今ではすっかり市民権を得ましたよね。
たね」の姿を期待しているのは、子どもたちだけでは
ガラケーの「ガラ」は「ガラパゴス諸島」のこと。ダ
ありません。私自身に課した課題でもあります。同時
ーウィンの進化論の舞台となった島々です。ガラパゴ
に、職員の皆さんにも期待している姿です。
ス諸島に生息する動植物は、外敵に脅かされることな
く環境に適応しながら独自の進化を遂げてきました。
新しいことを始めたり何かを変えようとしたりする
とき、思い切った決断と並々ならぬエネルギーを要し
有用な機能をさまざまもちながら、日本の環境にの
ます。「従来どおり」「昨年度と同じ」であることは、
み適応し進化してきた携帯電話を、ダーウィンの進化
リスクは格段に低く、不安な気持ちを伴わずして事に
論の舞台となったガラパゴス諸島になぞらえて表現し
当たることができます。でもどうでしょうか。変化や
たものです。初めて耳にしたとき、思わず「お上手!」
成長を期待できるでしょうか。
「従来どおり」は現状維
と、うなってしまいました。
持ではなく、後退であると指摘するかたさえいます。
進化論を表したダーウィンは、さまざまな名言を残
しています。最も有名な言葉のうちの一つに
最も強い者が生き残るのではなく、
最も賢い者が生き延びるのでもない。
唯一生き残ることができるのは、
変化できる者である。
子どもたちに変化や成長を求めるのであれば、教師で
ある私たち自身が変化・成長し続けなればなりません。
他人と過去は、変えられない
が、
自分と未来は、変えられる。
があります。長い年月ガラパゴス諸島に身を置き、変
一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。
化の激しい環境に適応しながら独自に進化してきた動
エリック・バーン(1910-1970)というカナダの精
植物をつぶさに観察し続けたダーウィンの言葉だけに、
神科医の有名な言葉です。
説得力がありますよね。また、なんとも的を射た表現
だとも思います。
始業式の日、全校の子どもたちに話しかけたことを
覚えてくださっているでしょうか。
人間誰しも、新しいことが始まるとき、何か
しら誓いを立てるものです。また、これまでの
自分を変えたり、少しでも成長させようと努力
過去に起きた事象を、変えることは不可能です。そ
れと同じくらい他人の行動様式を変えることは困難で
す。でも、自分を変えるのは誰あろう自分自身です。
野村克也元監督もこんなことを言っています。
心が変われば 態度が変わる
態度が変われば 行動が変わる
したりします。
新学期は、その絶好のチャンスです。今朝、
みなさんはどんなことを思いながら登校して
きたでしょうか。この1年が終わるとき、周り
の人から「変わったなあ」
「成長したね」と思
行動が変われば 習慣が変わる
習慣が変われば 人格が変わる
人格が変われば 運命が変わる
ってもらえるよう、力の限りを尽くしてくださ
い。
運命が変われば 人生が変わる