必要性と十分性 「何々が成立する条件を求めよ」 といわれれば、これはもちろん必要十分条件を求めなけれ ばならない。簡単な場合は同値変形を繰り返していけばよい。しかしそれが簡単ではない場合, もう少し大がかりにしなければならない。それが「必要条件で絞ったものを個別に確認する」と いうことである。 何らかのものを求める過程で, 必要条件で探す範囲を絞るということが重要になる。 また,何らかの必要十分条件を求めるのに, まず必要条件を求め,それでほぼ条件が確定し たなら, 次にそれが十分条件でもあることを示すことが必要となる。 このようにして論証を進めることも人間の自然な発想である。このような方法をいつも意識 しながら問題を解いていくことがことが大切であるといえる。 京都府立医科大(共通接線の存在条件) を定数とし, とする。座標平面上に つの放物線 ´ がある。 の両方に接する直線を いう条件を の共通接線がちょうど 本存在すると で表す。 条件 は, の共通接線という。 が成り立つための必要十分条件は, が上に凸で 条件 と の接点をそれぞれ のとき,直線 条件 と が異なる 点で交わるか,また とおく。 と とおく。ただし, の 座標は の接点をそれぞれ の とおき, 座標より小さいとする。こ は平行であることを証明せよ。 が成り立つとき, の放物線 と が共有点をもたないことのいずれかが成り立つことであることを証明せよ。 が成り立つとき, 本の共通接線を と が下に凸で で定めた 点 を頂点とする四角形が平行四辺形となるため に関する条件を求めよ。 大阪大理系(ベクトルの存在) 実数 原点 に対して,座標平面上の点 )をとる。ただし点 )とは異なる点とする。このとき,実数 を満たすものが存在するための, と点 はどちらも とする。 のどの点か で についての必要十分条件を求めよ。 一橋大(整数解を求める) 以上の整数 は をみたす。 を求めよ。 京大後期文系(領域の包含条件) 次関数 らも上の のグラフを考える。連立不等式 次関数のグラフに接線が 本引けるための が表す領域を についての必要十分条件を求めよ。 東京工大( 乗和を素数べきで表す) を正の整数とする。 とおくとき,不等式 が素数の整数乗になる が成り立つことを示せ。 をすべて求めよ。 京大理系(整数の論証) 整数 に対し とおき, と定める。ただし, が任意の整数 は虚数単位を表す。このとき, に対して成り立つような正の整数 をすべて求めよ。 大教大(整数値整式の論証) 整式 を考える。任意の整数 に対して, が整数であるための必要十分条件は「 がともに整数である」ことを示せ。 整式 を考える。任意の整数 は「 に対して, が整数であるための必要十分条件 のすべてが整数である」ことを示せ。 整式 を考える。任意の整数 分条件は「 に対して, が整数であるための必要十 のすべてが整数である」ことを示せ。 一橋大(数列と整数) すべての正の整数 に対して が の倍数となるような 以下の正の整数 を求めよ。 お茶の水大(数列と整数) どんな正の数 に対しても不等式 が成り立つような の範囲を求めよ。 千葉(素数と整数解を求める) 自然数 を用いて と表せるような素数 て求めよ。 京大理系前期(整数解を求める) を満たす整数の組 をすべて求めよ。 をすべて求めよ。また,このときの をすべ
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