村上舜がJPSA初優勝!田代凪沙は今期初優勝

ハワイのパイプラインをはじめ世界の波で経
験を積み、第2戦から海外の試合がないときは
JPSAにも参戦するようになった村上舜が初
優勝でオールジャパンのタイトルを獲得
NOV No.424
S-CIRCUIT
JPSAジャパンプロサーフィンツアー 2015 ショートボード第5戦
Blue Eco System ALL JAPAN
●期日:8月25日
(火)~ 30日
(日)
●会場:千葉県いすみ市
特別協賛/株式会社ブルーエコシステム
村上舜がJPSA初優勝!田代凪沙は今期初優勝
NSA50周年を記念して今年のオールジャパンはNSAの全日本選手権と同時に開催され、
千葉県いすみ市及び一宮の志田下ポイントで行われた。台風15号、16号の影響でスウェル
が続き、強風でハードなコンディションの中で、プロとアマチュアの日本一が決まった。
Photo&Text: Yuriko Yonechi
NSA全日本選手権の会場となった太東海岸から
志田下ポイントまで台風の影響でハードな波が
押し寄せた
今年は台風の当たり年か、JPSA 第
レルが現れ出すとすかさずチャージし、
ので、自分のサーフィンをすることだけ
の田代凪沙が今期初優勝を飾り、昨年に
4 戦に続き第 5 戦も台風の影響を受け
見事にメイクして得点を上げてラウンド
考えていましたね。調子もよかったの
続く 2 度目のオールジャパンを勝利し
波のサイズは十分、しかし風が合わずほ
アップする選手もいた。
で。セミファイナルとファイナルが特に
た。田代は「どこからどの波を乗って
ぼクローズアウトのような状況で開催さ
その中でも目を引くライディングを見
印象に残っています。理由は、楽しかっ
いいのか、全然掴めなくて、最初のヒー
れ、同時開催の NSA 第 50 回全日本選
せたのが、見事にオールジャパンを制し
たからです。初優勝したときは、かなり
トから、自分のサイクルと全然合ってな
手権のトップアマチュアたちを含め、ま
た村上舜だ。村上はクローズ気味な波の
興奮しました!それとサポートしてくれ
かったなと思います。R3、QF、SF は
さに日本一の腕が試される試合となっ
状況をものともせず、楽しむかのように
てるみんなに感謝の気持ちでいっぱいで
僅差の戦いで優勝する流れではないなと
た。ビーチブレイクのために、まずは沖
リエントリーからチュープ、エアと様々
した」と初優勝の喜びを語った。
思ってました。最初のヒートが全然いい
に出ることから戦いは始まった。沖に出
な技を披露し、圧倒的な強さで JPSA
女子のヒートはハードコンディション
波にも乗れず、自分のサーフィンができ
るのにはジャンクな中で潮の流れを読
初勝利を手にした。村上は「アウトにで
のため大会 4 日目から NSA の試合終了
なかったので、乗れる波は迷いなく乗っ
み、強烈なスープを乗り越えなくてはな
るのは、かなりきつかったです。自分は
後に会場を太東に移してスタート。ジャ
ていくことを意識して試合に臨んでまし
らず、男子プロでさえも手こずり、時間
ラウンド 1 からなので 1 日に 4 ラウン
ンクな波に変わりはなく、さらにインサ
た!前半の 4 戦は全然勝てなくて、悔
をロスしてしまう。テトラの脇を使って、
ドとかあったときは、最後の方は、パド
イドの海藻に引っ掛かり身動きがとれな
しい思いばかりだったので、本当に嬉し
1 本乗っては上がってダッシュをする光
ルもいつものように漕げなかったです。
くなるという困難も待ち受け、女子の選
かったです!」と嬉しさを噛みしめた。
景も多々見られた。そんなタフなコンデ
波のサイズもありましたし。チューブや
手もいつもどおりのライディングをする
ハードな波に挑んだ素晴らしいプロの演
イションの中でもやはり実力ある選手た
エアをやったのは、
好きだからです
(笑)
。
ことに手こずっていた。そんな中で落ち
技に多くのギャラリーが興奮したオール
ちは、ポテンシャルのある波を捉えて攻
なにも考えずにやってました。仲村拓久
着いて波を見極めて自分のサーフィンに
ジャパンだった。
めのサーフィンを見せた。特に男子はバ
未とのファイナルはマンオンマンだった
集中した昨年度のグランドチャンピオン
074
(左から時計回りに)オールジャパンの大会会場となった志田下ポイントからNSA全日本選手
権の大会会場の太東ポイントまではひと続き/準優勝の仲村拓久未は厳しいコンディション
の中でチューブライドで接戦を切り抜けた/ 3位の松岡慧斗はチューブやリエントリー、フロ
ーターなど際どいライディングを連発した/インサイドの流れもきつく強烈なホワイトウォー
ターを乗り越えて沖へ/今年JPSAフル参戦中の大澤伸幸はパワフルなサーフィンを見せた
(左から時計回りに)難しいコンディションの中で僅差で勝ち上がり、ファイナルは落ち着いて
波を選び、力強いライディングで優勝をきめた田代凪沙/宮坂莉乙子はビッグセットにチャー
ジしたが、ファイナルはいい波を見つけられず準優勝/大会最終日の最終ヒートはNSAの支
部対抗パドルレースが行われ、その後、JPSAとNSA合同の表彰式が行われた/実力ある3位
の大村奈央もジャンクコンディションに苦戦した/宮坂桃子はキレのあるライディングで3位
SPONSER VOICE
選手は礼儀正しく、
“心技体”が出来ている
30年ぐらいサーフィンに携わってきて、このエコなスポーツ
をエコな仕事とセットしてやれればと考えて来ました。原発
問題がある中で、電力が太陽光で賄えることをアピールした
いと思いました。NSAの半世紀という節目の大会であれば注
目も集めることができるし、太陽光発電の認知が広がると思っ
たからです。それにサーフィンに対する恩返しというか、協
力したいと思いまして。試合が終わってみて、日本のサーフィ
ンのレベルがまた上がってきていると思いましたね。オリン
ピック種目の選考へひとつのきっかけにもなったのではない
かと。選手は礼儀正しいし、
“心技体”が出来ています。賞金
を上げたことに、選手からやる気になったというコメントも
頂きました。今後、NSAやJPSAの大会運営を太陽光発電が
賄えればこの上ないことだと思っています。
(上)
男子入賞者
(下)
女子入賞者
RESULTS
MENS
優勝 村上 舜
2位 仲村拓久未
3位 松岡慧斗
大澤伸幸
5位 川畑太志
安井拓海
喜納海人
加藤 嵐
WOMENS
優勝 田代凪沙
2位 宮坂莉乙子
3位 宮坂桃子
大村奈央
5位 北沢麗奈
髙橋みなと
7位 水野亜彩子
西元 萌 エミリ
MENS RATING
1. 仲村拓久未
2. 加藤 嵐
3. 大澤伸幸
4. 喜納海人
5. 田中英義 6. 辻裕次郎
7. 田中海周
8. 高梨直人
株式会社ブルーエコシステム 代表取締役社長 杉崎誠司氏
WOMENS RATING
第5戦終了時
9,440pt
6,340pt
6,040pt
5,960pt
5,840pt
5,720pt
5,200pt
5,173pt
1. 田代凪沙
2. 庵原美穂
3. 宮坂莉乙子
4. 谷口絵里菜
5. 川合美乃里
6. 高橋みなと
7. 宮坂桃子
8. 水野亜彩子
第5戦終了時
7,620pt
7,000pt
6,540pt
6,340pt
6,260pt
5,730pt
5,500pt
5,340pt
075