国内でここだけ 大気の汚れを知って地球環境の変化を監視

マテリアル工学科
教授 南 尚嗣
国内でここだけ
大気の汚れを知って地球環境の変化を監視
~ 摩周湖の水を調べて ~
これまでに、
北見工業大学は、
摩周湖に最も近い国立大学
です。1994年からその水
を調べています。
アジア圏で農薬として盛んに使われてきた
BHCという殺虫剤は、1980年代半ばに
使用禁止となりました。その効果が大気に
表れ、さらに摩周湖水に敏感に反映されて
BHCの濃度が減っていく様子をはっきり
ととらえました。地球規模での大気の汚れ
が水環境へ与える影響を知るための貴重な
観測を続けています。
北見工業大学では、
水1リットルに10億分の1gレベルの
超微量の金属を検出できる“高感度”な
分析方法を開発しています。
最近では、
石油などを燃やした排気から大気中にば
らまかれたと考えられるニッケル(Ni)
粒子が、摩周湖の水に入り込んでいる
ことが分かりました。
摩周湖の水を分析すると、
人の生活の影響で、大気の汚れが、
どれほど水環境に影響を与えているのかを
知ることができます。
北見
摩周湖
本研究は(独)国立環境研究所との共同研究およびGEMS/Water projectの一環として実施
・北見工業大学マテリアル工学科 ・北海道大学大学院工学研究院環境創生工学部門 ・千葉大学教育学部理科教育教室 ・北海道立総合研究機構 環境科学研究センター
・てしかが自然史研究会 ・山梨大学大学院医学工学総合研究部 ・国立環境研究所化学環境研究領域 ・北海道立衛生研究所健康科学部