愛媛工場 (愛媛県新居浜市) 敷地面積 3,134,000m2 (新居浜 1,906,600m2/菊本 1,228,800m2) 世界で存在感のある生産基地 としてさらに進化する 住友化学事業発祥の地 住友化学(株)の事業発祥の地である愛媛工場は、別子銅 成り立っています。各々の地区は歴史も異なり、製品群も異な 山の開発に端を発します。1913 年、銅製錬の過程で発生する りますが、愛媛工場各地区と大江工場は海底配管で結ばれて 排ガス中から有害な亜硫酸ガスを回収し、それを原料に肥料 一つのコンビナートを形成しています。 を製造したことに始まります。その後、1931 年にアンモニアの製 新居浜地区は、肥料、アンモニア事業から発展し、カプロラ 造を開始し、1936 年にはアルミニウム工業、1951 年にはソーダ クタム(ナイロン原料)、アニリン(ウレタン等原料)等のアンモニ 工業に進出しました。また、1958 年のエチレン製造開始は、我 ア由来のバルク系製品、豊富な基幹原料を使用したメチオニ が国石油化学の先駆けとなりました。このように、愛媛工場は全 ン(鶏等の飼料添加物)やファイン製品等を生産しています。 社の基幹工場として、当社発展の原動力となりました。 菊本地区は、アルミニウム、ソーダ工業から発展し、高純度アル ミナ(LED 基板のサファイア原料等)、アルミニウムターゲット等 スペシャリティーケミカルへの挑戦 のアルミニウム系製品、MDI(ウレタン原料)、ポリカーボネート 1973 年の石油ショックを契機とした原燃料価格の高騰により、 等の塩素系製品、農薬・防疫薬、更には LCP、PES といったス 石油化学やアルミニウム事業は一大転換期を迎えました。愛媛 ーパーエンジニアリングプラスチック等を生産しています。また、 工場でも、それまで成長を支えてきたアルミニウム、エチレン、 高純度アルミナの増産起業、ディーゼルパティキュレートフィル アンモニア等の基幹事業が、1980 年代前半に相次いで生産中 ター(ディーゼルエンジン車用すす除去フィルター)の新規起業 止を余儀なくされました。 を推進しています。 このような事業環境の急激な変化のなかで、愛媛工場は医 また、愛媛工場内には、基礎化学品研究所、工業化技術研 薬、農薬等のファインケミカル事業や、高純度アルミナ、偏光フ 究所、生産・安全基盤センター、情報電子化学品研究所の一 ィルム、光学機能性フィルム等のエレクトロニクスケミカル事業に 部があり、製造・研究が一体となった事業を展開して、カプロラ 活路を求める一方で、既存事業のカプロラクタム、メチオニンを クタムでは副生物を全く出さない画期的な製造方法を確立いた 中心に技術開発力を投入して競争力を強化しました。そして、 しました。 生産能力の拡充を図るとともに、現在ではスペシャリティーケミ カルの基地としてダイナミックな活動を展開しています。 未来に向かって 愛媛工場は、2013 年に創業 100 周年を迎えましたが、今後も 愛媛工場の現状 発祥の地から、「意識改革・業務改革の強力な推進」、「安全安 愛媛工場は新居浜、大江、菊本の三地区から構成されてい 定操業に向けた工場基盤の整備」、「技術・コストのグローバル ましたが、2009 年 4 月、大江地区の情報電子化学分野が大江 競争力の強化」を推し進め、住友化学(株)の基幹工場として、 工場として独立し、現在は新居浜、菊本の二つの製造地区から また海外展開事業のマザー工場としてさらなる飛躍を図ってま いります。 国内事業所所在地 ○ 本社・支店 ● 工場・研究所 愛媛工場 空から見た愛媛工場
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