発表資料 アジア開発銀行

アジア開発銀行の活動
- プロジェクト組成、ビジネス機会、環境関連業務 -
2015年2月6日
アジア開発銀行 駐日代表事務所
次席代表 前 利正
1
アウトライン
1.概 要
2.業 務
3.プロジェクト組成の流れ
4.ビジネス機会の探し方
5.環境関連業務
6.二国間クレジット制度日本基金
2
1.概 要
3
設立・資本金・職員数
 設 立: 1966年12月(業務開始)
 所在地: 本部(マニラ)、29 駐在員事務所 、
3 代表事務所、1 研究所
 加盟国: 67カ国(域内国48、域外国19)
 資本金: 約1,628億ドル(2013年末現在)※2009年4月増資発効
 出資率: 日本・米国各15.6%、中国6.5%、インド6.4%、
豪州5.8%、カナダ5.3%、インドネシア5.2%など
 職員数: 2,976人(経営陣7人、国際職員1,083人、現地職員1,886人)
(2013年末現在)
(61ヶ国より)
-日本人職員数154人(同1人、同149人、同4人)
-駐在員事務所勤務は694人
(定員ベース)
(国際職員141人、現地職員553人)
4
アジア開発銀行域内加盟国(48ヶ国)
アゼルバイジャン
グルジア
タジキスタン
ウズベキスタン
カザフスタン
アルメニア
キルギス
トルクメニスタン
モンゴル
ネパール
アフガニスタン
パキスタン
バングラデシュ
先進国又は卒業国
中国
モルディブ
日本
ブータン
ミャンマー
インド
タイ
香港
台湾
ラオス
マレーシア
マーシャル諸島
フィリピン
ベトナム
カンボジア
スリランカ
韓国
パラオ
ブルネイ
キリバス
ミクロネシア
ナウル
パプアニューギニア
ソロモン諸島
シンガポール
ツバル
インドネシア
域外加盟国(19ヶ国)
オーストリア、ベルギー、カナダ、デンマーク、フィンランド、
フランス、ドイツ、イタリア、アイルランド、ルクセンブルク、
オランダ、ノルウェー、ポルトガル、スペイン、スウェーデン、
スイス、トルコ、英国、米国
バヌアツ
東ティモール
フィジー
クック諸島
オーストラリア
サモア
5
ニュージーランド
トンガ
アジア開発銀行の長期戦略
「ストラテジー2020」2008年5月公表
1.
「貧困のないアジア・太平洋地域」のビジョンの下、3つの中心戦略を選択
-
2.
業務効果を高める取組み(5つの横断的分野)
-
3.
民間セクターの育成
グッド・ガバナンス、能力開発
ジェンダー平等
ナレッジ・プロダクトとサービス
パートナーシップの強化
2012年までに業務の8割を5つの優先分野に集中
-
4.
5.
全てのアジアの人々に成長の恩恵が行き渡る経済成長
環境に調和した持続可能な成長
地域協力・統合の促進
インフラ開発
環境対策
金融セクター開発
地域協力・統合
教育拡充
2020年までに業務の5割を民間部門の関連支援に充てる
2020年までに年間活動の3割を地域協力・地域統合への支援とする
詳しくは下記をご参照ください
http://www.adb.org/Documents/Policies/Strategy2020/Strategy2020-print.pdf
6
「ストラテジー2020」の中間見直し
- 戦略的優先事項 A. 重点業務の明確化
2014年4月公表
1. 貧困削減と包摂的な経済成長
2. 環境と気候変動
3. 地域協力・統合
4. インフラ開発
B. 新たなビジネス環境への対応
5. 中所得国
6. 民間部門開発・業務
7. ナレッジ・ソリューション
C. ADBの能力と実効性の向上
8. 財源と連携
9. バリュー・フォー・マネー
10. 新たな課題に対応できる組織
7
7
組 織 図
総務会(Board of Governors)
理事会(Board of Directors)
総 裁
アジア開発銀行研究所
事務総局長
独立評価局
副総裁(財務・
リスク管理)
副総裁(知識管理)
副総裁(業務1)
副総裁(業務2)
地域・持続的開発局
南アジア局*
東アジア局*
民間部門業務局
財務局
中央・西アジア局*
東南アジア局*
協調融資業務部
会計局
経済調査局
地域経済統合室
情報システム技術部
戦略・政策局
オンブズパーソン部
太平洋局*
副総裁(民間・協融)
監察審査部
副総裁(運営・
組織管理)
官房
法務局
予算・人事・
経営システム局
リスク管理室
欧州代表事務所
総務部
駐日代表事務所
業務サービス
財務管理局
北米代表事務所
監査部
汚職防止・公正管理部
広報局
特別案件促進部
(*) 5地域局の下に、29の駐在員事務所あり。
8
2.業 務
9
(1)ADBの業務の概要
開発資金の調達・提供
他の資金の動員
知識(Knowledge)の共有
10
(2)オペレーション業務
 内容
国レベルの戦略やセクター戦略の形成・調整、 個別プ
ロジェクト(融資・保証・出資・無償援助・技術支援)の発
掘・ デザイン・実施など。
 部局
5地域局(・駐在員事務所):ソブリン業務
1民間部門業務局
:ノン・ソブリン業務
11
(参考)東南アジア局の構成
Director General
Deputy Director General
Regional Cooperation and Operations Coordination Division
Public Management, Financial Sector, and Trade Division
本部
Energy Division
Transport and Communications Division
Urban Development and Water Division
Environment, Natural Resources and Agriculture Division
Human and Social Development Division
Cambodia Resident Mission
Indonesia Resident Mission
Lao People's Democratic Republic Resident Mission
駐在員事務所
Myanmar Resident Mission
Philippines Country Office
Thailand Resident Mission
Viet Nam Resident Mission
12
(3)承認実績 - 支援先・支援形態別
ソブリン
(単位:百万ドル)(2013年承認実績)
16,482 中央政府による保証有り
融資
無償援助
技術支援
協調融資
ノン・ソブリン
公共セクター向け
融資
保証
リスク・トランスファー (協調融資)
民間セクター向け
融資
出資
保証
サプライ・チェーン・ファイナンス
技術支援
協調融資
合
計
11,768
849
150
3,715
4,541
113
113
4,428
1,425
142
35
6
2,820
21,023
中央政府による保証無し
国営企業等
民間企業・プロジェクト
13
(4)承認実績 - セクター別/支援形態別
(単位:百万ドル)(2013年承認実績)
融資
無償
保証
援助
出資
技術支援
協調
融資
合 計
%
農業・天然資源
695
105
35
-
13
207
1,055
5%
教育
490
20
-
-
9
264
783
4%
3,476
325
-
82
15
1,733
5,631
27%
金融
560
-
-
60
11
2,360
2,991
14%
保健・栄養・社会保障
520
1
-
-
5
17
543
3%
24
13
-
-
5
23
65
0%
公共政策管理
1,090
44
-
-
34
29
1,197
6%
運輸・通信
3,423
325
-
-
21
1,373
5,142
24%
水、その他の都市インフラ
1,414
-
-
-
14
498
1,926
9%
マルチセクター
1,502
16
-
-
30
145
1,693
8%
13,193
849
35
142
156
6,648
21,023
100%
63%
4%
0%
1%
1%
32%
100%
エネルギー
工業・貿易
合 計
%
(参考)承認件数
融資
無償援助
保証
出資
技術協力
協調融資
121件
25件
1件
4件
248件
216件
14
3.プロジェクト組成の流れ
15
プロジェクト・サイクル
(ソブリン業務)
国別支援戦略などの策定
1
完了、評価
実施
6
案件
発掘・準備
2
5
3
4
デュ・ディリ
ジェンス
協議・検討、理事会承認
16
国別支援戦略
(Country Partnership Strategy: CPS)
目 的
各開発途上加盟国による自国の開発戦略、ADBによる
ストラテジー2020と整合的な形で、ADBの当該国への
支援の戦略的アプローチ(支援セクター等)を規定。
 策定頻度
3~5年毎。
 コンサルテーション
策定過程では、当該国に赴き、政府関係者は勿論のこ
と、他の開発パートナーや、NGO、民間部門とも協議。
(その他、パブリック・コメントも求める。)
17
国別支援戦略の例
(カンボジア; 2014-2018年 [2014年11月策定] )
 本文パラ18、抜粋
The CPS strictly adheres to focus and selectivity. It focuses on five
sectors (agriculture, natural resources and rural development; water and
other urban infrastructure and services; transport; education; and
finance) and one cross-cutting sector (public sector management).
 Appendix 1 (CPS Results Framework) 抜粋
18
国別業務計画
(Country Operations Business Plan: COBP)
目 的
国別支援戦略を実施するために策定されるもので、以
後3年間に実施予定のプロジェクトのリストや、その実
施に必要と見込まれる金額などが記載される。
 策定頻度
毎年(以後3年間を見据えて策定。)
参 考
プロジェクトのコンセプトが承認されると、プロジェクトの
概要を説明するために「プロジェクト・データ・シート」が
作成され、プロジェクト準備の進展に応じて更新さ
れる。
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国別業務計画の例
(カンボジア; 2015-2017年 [2014年12月策定] )
 Results Framework (Appendix 1)抜粋
20
プロジェクト(・データ・シート)の探し方
 Projects ⇒ Advanced Search ⇒

Filtered by:
Country, Sector, Theme, Financing (Sovereign/Non-sovereign), Status (Proposed/Approved/
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Closed), Type of Assistance (Loan/TA/Grant), and Approval Year
4.ビジネス機会の探し方
22
Business Opportunityのサイトへ
 “About ADB”の中の“ Business Opportunities”
23
コンサルタント雇用のサイトへ
 Business Opportunities ⇒
Operational Procurement: Consulting Services

Procurement Plans(案件別)、Shortlisted Firms(案件別)、Contracts Awarded(契約月別)、
Recruitment Notice (案件別)、Consultant Management System、等
24
物品・工事等の調達のサイトへ
 Business Opportunities ⇒
Operational Procurement: Goods, Works, and Related
Services

Procurement Notice(案件別)、 Procurement Plans(案件別)、 Prequalified Contractors (案件別)、
25
Contracts Awarded(契約月別)、等
Business Opportunities Fair (BOF)
 概 要:
ADBのプロジェクトへの機材・工事・サービス等の提供に関
心をお持ちの方々(コンサルタント、コントラクター、メーカー、
サプライヤー等のほか、NGOの方々など)に対し、必要な情
報の提供などを目的としたセミナー。ADB本部(マニラ)にて
毎年春に開催。
 今年の開催要領
・日 程 : 2015年3月25~26日
・参加登録: 2015年2月18日までにウェブにて登録。
・参加費用: 無料(渡航費・宿泊費等は参加者負担)
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Business Opportunities Fair (BOF)
 プログラム
①【機材等の調達、コンサルタントの雇用】
ルール、手続き、評価方法(含、ケース・ス
タディ)、CMS、調達情報の探し方等を説明。
②【プロジェクト】 個別セクターに関し、各地
域局の担当者が、重点分野、現在・将来
のプロジェクト情報を提供。
 ADBスタッフとの個別面談(最長20分間)
上記①:現地にて順次対応。
上記②:事前アポ要(アポ先リストは事前配布)。
 ネットワーキング
他の参加者(連絡先リストは事前配布)と事
前アポの上、現地で面談。
27
5.環境関連業務
28
環境関連業務方針
(2013-2020年)
 目的:
グリーンな成長への移行の促進
気候変動の原因・帰結への取組み
 主要支援分野
①持続可能なインフラへの移行の促進
環境的に持続可能で低炭素な開発や、気候変動その他の脅威
への耐性向上に資するインフラの整備。
②自然資本への投資
将来の経済成長を維持し、気候変動への耐性を高め、炭素隔
離に資する自然資本の減少の阻止。
③環境に係るガバナンスと管理能力の強化
環境・天然資源の管理改善に向けたガバナンスと能力強化
④気候変動への対応
上記支援において気候変動対策(緩和・適応)も考慮。 29
気候変動への対応
(2013年)
緩和/適応
1.緩 和
2.適 応
30
エネルギー・セクター政策
(2009-2020年)
 目的:
包摂的な成長のため、社会的・経済的・環境的に持続可能な方
法での“reliable, adequate, and affordable”なエネルギー供給
 指針
エネルギー効率・再生可能エネルギー、全ての人々のエネル
ギーへのアクセス、セクター改革・能力強化・ガバナンス
 実施面での基本原則
①エネルギー効率等の優先的取組み、②包摂的経済成長のため
のエネルギー供給、③地域協力、④セクター改革(含、官民連携)、
⑤環境・非自発的移住・先住民族への配慮、⑥原発への不関
与、⑦炭鉱・油井開発への不関与、⑧ベスト・プラクティスの
普及、⑨他の開発パートナーとの連携、など
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都市開発関連業務計画
(2012-2020年)
 総合的な都市開発計画
 3E: Equity/Environment/Economy (Inclusive/Green/Competitive)
 主要分野:水供給・排水処理、ゴミ処理、公共交通、他
“Livable City”
総合的な都市開発計画
公平性の確保
環境に調和し
た持続可能性
ガバナンス
競争力の強化
都市の資金
調達システム
ADBによる支援
案件組成
知識・
能力開発
革新的
資金調達
32
統合的災害リスク管理業務計画
(2014-2020年)
33
6.二国間クレジット制度日本基金
(JFJCM)
34
(1)概 要
•
JFJCM supports incremental cost of advanced low
carbon technology for GHG emission reduction
• $ 16.6 M (1.8 billion yen) for 2014 contribution
ADB
JFJCM
Grant
(Max $10 M)
OCR/
ADF
Loan/Grant
ADB project
in
developing
countries
which have signed
for JCM with Japan
(sovereign and
non-sovereign)
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(2)使 途
Grant Component for sovereign
• Incremental cost of adopting advanced low
carbon technologies from “business as usual”
technology cost of the project
• goods and services, training for capacity
building, etc.
Grant for margin component of the
interest for non-sovereign
• The margin component of the interest rate of
the ADB OCR loan.
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(3)適格案件・技術
Eligible Projects
• JFJCM stand alone project or a project co-financed
with an ADB or ADB administered funds
Eligible technology
• Advanced low carbon technologies that reduce
greenhouse gas (GHG) emission including CO2 from
energy source.
• The technologies must have a proven
implementation and operation record of its technical
effectiveness
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日本における問い合わせ先:
アジア開発銀行駐日代表事務所
千代田区霞が関3-2-5 霞が関ビル8階
電話:03-3504-3160
Email:[email protected]
ホームページ:http://www.adb.org/JRO/
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