西会津町教育大綱

西会津町教育大綱
Ⅰ はじめに
教育大綱は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正に伴い、地方公共
団体の長(以下「町長」という。)に策定が義務付けられたものです。
これは近年の教育行政においては福祉や地域振興などの一般行政との密接な連
携が必要となっていることから、町長に策定を義務付けることにより、地域住民の
意向のより一層の反映を図ることを目的としています。また、策定については教育
の課題が地域によって様々であることを踏まえ、町長は地域の実情に応じて策定す
ることとされています。
このことから西会津町の教育を取り巻く現状や課題を踏まえ、今後の本町の教育、
学術及び文化の振興に関しての総合的な推進を図ることを目的に「西会津町教育大
綱」を定めます。
Ⅱ 策定の考え方
西会津町の目指す教育に対する方針等については、平成22年3月に策定した西
会津町総合計画の基本構想(平成22年度から平成31年度まで)に記載されてお
り、その具体的取り組みについては後期基本計画(平成27年度から平成31年度
まで)に掲げています。
また、町教育委員会が策定した西会津町教育振興基本計画(平成27年度から平
成31年度まで)においても総合計画に基づく施策等が記載されています。
このことから教育大綱は、
「西会津町総合計画 後期基本計画」に基づき策定する
ものとします。
Ⅲ 基本理念
教育大綱策定の基本理念は、西会津町総合計画におけるまちづくりの基本的な考
え方『みんなの声が響くまち にしあいづ』及び西会津町教育振興基本計画の基本
理念『こころ豊かに知的でたくましく生きる人を育む』とします。
Ⅳ 期間
期間は、平成27年度を始期とし、終期を西会津町総合計画 後期基本計画の計
画期間である平成31年度までとします。
Ⅴ 取組み
1 子育ての充実
(1) 保育サービスの充実
・ 生活形態の変化などを踏まえ、保育ニーズに対応した多様な保育サービス
の提供や保育施設の充実を図ります。
(2) 幼児教育の推進
・ 子どもが健やかに成長するために必要な幼児教育を推進します。
・ 認定こども園を小学校に隣接した場所に整備し、幼児教育から義務教育終
了時まで一貫した教育目標のもとに地域ぐるみで子育てと教育を推進しま
す。
(3) 各種子育て支援
・ 各種の子育て支援策を進めます。また、地域が一体となった子育て支援体
制の整備を図ります。
(4) 子どもの交流機会の創出
・ 子どもたちの視野が広がるように、他の地域の人々や文化と交流する機会
を作っていきます。
2 学校教育の充実
(1) 学校教育の充実
・ 社会で自立し生きていく力を身につけさせるため、確かな学力を身につけ
るとともに、豊かな心と健康な体を兼ね備えた知・徳・体のバランスのとれ
た子どもを育んでいきます。また、子どもたちが安心して学べる環境づくり
を進めます。
・ 小学校と中学校を一体化させた義務教育学校を導入します。
(2) 学校・家庭・地域の連携
・ 地域に開かれた学校を目指し、学校・家庭・地域の連携をより一層強化し、
地域社会全体で子どもたちを育てます。
(3) 西会津高校支援
・ 西会津高校が今後も存続するよう、関係者と連携し、子どもたちが望む魅
力あふれる学校づくりを支援します。
3 生涯学習の推進
(1) 各種講座・教室の開催
・ 町民の学ぶ意欲が高まるような、興味を引く講座・教室の開催に努めます。
参加者拡大に向け「人が集まるところに出向く講座・教室」(出前講座)を
開催します。また、町内の文化的、歴史的に重要な建造物、史跡の学習に力
を入れていきます。
(2) 協働による講座等の開催
・ 各種講座・教室の企画・運営を町民と行政が一体となって進めていきます。
(3) 発表の場の創出
・ 町民の生涯学習の発表の場を設け、自ら習得したものをさらに地域へ広め
ます。
(4) (仮称)町民文化センターの整備
・ 生涯学習機能と文化活動施設の機能を併せもった(仮称)町民文化センタ
ーの整備を検討します。
(5) 図書館(室)利用の促進
・ 中学校の学校図書館や支所、連絡所の図書室を一体的に活用できる環境を
整え、幼児から高齢者まで本に触れる機会を増やしていきます。
4 スポーツ活動の推進
(1) スポーツ環境の整備
・ 誰もがいつでも、どこでも、主体的にスポーツに親しめる環境を整備しま
す。
(2) スポーツ団体等支援
・ 各種スポーツ団体等の自主的な活動を促進します。
5 芸術文化活動の推進
(1) 歴史・文化等の周知
・ 「地域の宝」
、
「町の誇り」である伝統文化や歴史、自然などを再度見直し、
新たな町の文化の創造と町民のプライドの創生を目指します。
(2) 文化活動の推進
・ 自主的な活動をさらに推進するとともに、近隣市町村や民間団体と連携し
た作品展やコンサート、民俗芸能発表会等を開催し、できるだけ多く芸術作
品の鑑賞や発表の機会を提供します。
(3) 民俗芸能等の保存・伝承
・ 「野沢草刈踊り」や「黒沢早乙女踊り」などの民俗芸能の保存・伝承を進
め、各地域に残る伝統文化の振興を図ります。
(4) 芸術文化の振興
・ 公民館だけでなく利用可能な空きスペースなどを利用して様々な催しや展
示を行い、郷土の歴史や芸術作品に触れる機会を設けることで、芸術文化の
薫り高いまちづくりを進めます。
(5) 埋蔵文化財の保存・活用
・ 埋蔵文化財や民俗資料を良好な状態で後世へ伝えるため、適正な管理を行
います。また、歴史文化基本構想(仮称)を策定し、地域の文化財を的確に
捉え、総合的に保存・活用していきます。