サンロレンソ(アルゼンチン)のパラナ川で、貨物を積載した船舶の

Gard Alert
サンロレンソ(アルゼンチン)のパラナ川で、貨物を積載した船舶の座
礁事故がパラナ川で多発
こちらは、英文記事「Groundings in the Parana River after loading at San Lorenzo, Argentina」(2015 年 6 月 22 日付)の和
訳です。
異常な干ばつ状態によりパラナ川の水位が低下しており、特にサンロレンソ地域では座礁を防ぐために
特別な警戒が必要です。
ここ数年、アルゼンチンのパラナ川において座礁事故が頻繁に発生しています。2015 年 5 月だけでも船
主 4 社から、サンロレンソ地域に位置するパラナ川の Paso Abajo Los Ratones 水路を航行中のばら積み
貨物船の座礁事故が報告されています。アルゼンチン国立水研究所によると、近隣国であるブラジルで
日照りが続いていることが、例年の 5 月平均よりも 2 フィートも水位が低下している大きな要因のひと
つとなっています。
パラナ川の川底は軟泥です。特にサンロレンソ地域の Paso Abajo Los Ratones 水路は、水深が制限され、
水路の両端が急カーブな狭水路となっています。水路の流速は平均で 2.5 ノットですが、水位によっても
変化します。サンロレンソのターミナルにおいては着岸・離岸はタグボートのアシストはありません。
上記を踏まえ、座礁のリスクを最小限に抑えるため、以下の推奨事項を順守するようにしてください。
● 水路の水位に関する最新情報と現地当局の勧告内容の提供を現地代理店に要請すること。
● 安全な航行を確保するため、沿岸警備隊 1から毎日発表される許容航行喫水と 2 フィートの余裕水深
(Under Keel Clearance)を確認すること。
● 加速時の沈み込みと現地の気象条件の影響の有無に特に注意を払うこと。
● 船首部と船尾部の喫水に大きな差異が生じないように努めること。
● 水先人がサポート業務を開始する前に、船長と水先人の間で航路・航行について協議し、計画を立
てること。こうすることで、船長はどこに重要なポイントがあるか事前に把握しておくことができ、
水先人は乗船した船の特徴を理解することができます。船舶の安全に関する最終的な責任は船長に
あることを心に留めて、水先人の指示内容をチェックしてください。
● Diablo 島と Del Medio 島の間(287~290 ㎞地点)の Paso Abajo Los Ratones 水路を航行する船舶は、
公式海図で示された浚渫水路内を航行すること。
1
アルゼンチン沿岸警備隊のウェブサイト(http://www.prefecturanaval.gov.ar/web/es/html/portada.php)の「Estadios de
los Rios」には各港の川の状態が掲載されています。また、
「Avisos a los Navegantes」には航海上の警告事項が掲載されて
います(スペイン語のみ)
。
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Paso Abajo Los Ratones 水路(287~290km 地点)を示す海図の抜粋
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