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UPLB 実用英語演習に参加して
生命機能科学科 環境生物学コース 学部3年 H. I.
今回の UPLB 研修に参加して大変充実した3週間を過ごすことができました。私が学んだのは英語だ
けではありません。その中でも、特に参加してよかったと感じられたことを2つ書こうと思います。
1つめは、話を聞く姿勢に関して。人の話を聞くときはその姿勢が大切だというのは小さい頃から知っ
ていましたが、日本でそれを常日頃から実行していたかというと、正直できていませんでした。私はもちろ
ん日本語にはなれています。片手間で聞いていても聞き取れて、理解した気になることができてしまいま
す。しかしフィリピンに行って英語の授業を受けると、そうはいきません。少しでも気を抜いていたり英単
語を調べていたりすれば、簡単に聞きのがしてしまいついていけなくなりました。だから授業中も出来る
だけ、会話するときには特に、先生や友人の方を向いてしっかり考えながらその英語を聞いていました。
では、日本ではどうなのでしょう?私は人の話をなんとなく、いわば“省エネ”で聞いていたのではないか。
英語を聞くときのように聞いたら、私の理解がもっと深まる上に、話す人も気持ちがいいのではないか。
フィリピンに行くことによって「人の話を聞く」ということの本当の意味と大切さを改めて思い知ることがで
きました。大勢の講義やセミナーでも、誰かと会話するときでも、受け入れる心をもってきちんと人の話を
聞こうと思います。
2つめは、日本のことに関して。私にとって海外に行くのは、つまり日本を客観的に見るのは今回が初
めてでした。今回の留学で、日本が素晴らしいということに気がつきました。それを特に感じたことが2つ
ありました。ボディランゲージと接客です。まず、日本にはお辞儀や合掌という文化があります。これを先
生に英語で説明した時に、その意味の素晴らしさに自分でも驚きました。お辞儀は多くの挨拶で使えま
す。「ごめんなさい」「こんにちは」「お願いします」…しかし、私が好きな意味は「ありがとう」です。お辞儀
は遠くの人や窓の向こうの人にも伝えられる「ありがとう」なのです。目の前にいる人には、もしかしたら
握手やハグの方が気持ちを伝えられるのかもしれません。しかし、遠くの人にも感謝の気持ちを表すと
いう文化は日本のもつ素晴らしいものだと思いました。合掌は謝罪や感謝を表しますが、いただきます
やごちそうさまの時に使います。これを先生に英語で説明したところ、いただきますはどういう意味なの
かと尋ねられました。私の答えはもちろん、食べ物に感謝の気持ちを表すための言葉だというものでした。
つまり、これも感謝の気持ちの現れなのです。大変素晴らしい文化ですし、大切にしたいと感じました。
それから、接客に関して。これは日本に帰った時に気がついたのですが、日本の「おもてなし」精神は素
敵です。適度にお客様にお声かけし、来店してくださったことに感謝し、最後のお見送りまで心を込める、
これをやらされている人もいるのでしょうが、してもらう側は本当に気持ちがいいし、来てよかったと思え
ます。それが、心のこもったものであれば尚更です。これからバイトをしているとき、家に友人が訪ねてき
たとき、おもてなしの心を持ってそれを表そうと思います。他にも、フィリピンではたくさんのことを学んだ
ので、これからの生活に生かしていこうと思います。
3 週間という期間は、私にとって夏休み開けられる期間としてちょうど良いものでしたし、英語の授業自
体もしんどいものではありませんでしたが夜の発音練習の時間があまりとれずに終わったのが残念でし
た。課題と発音練習、ファシリテーターへのプレゼントや最終プレゼンの準備、すべてをうまくやりくりする
には短い期間だったのかもしれません。しかし、活気のある授業、適度な量のトリップ、買い物、ファシリ
テーターとの時間など、このプログラム全体には大変満足しており、感謝しております。