ハイジュールネット工法 落石除去要領

ハイジュールネット工法
落石除去要領
2011年 1月
東京支店
防災製品グループ
1.落石除去要領
(1) 補修フロー(ハイジュールネット工法施工マニュアル P60
6.2 補修要領より抜粋)
落石発生
ハイジュールネットの損傷
No
ハイジュールネット仮補修工
Yes
上記ハイジュールネットの点検を行い柵が安全であることを確認してから除去作業に入る事
落石除去方法検討
安全対策
クレーンによる除去
Yes
No
静的破砕剤による小割除去方法
モノレール仮設工
ブレーカーによる小割除去方法
ケーブルネット吊上げ除去方法
静的破砕剤による小割除去方法
吊筋による除去方法
ブレーカーによる小割除去方法
継ロープを切断し開口部から搬出する方法
継ロープを切断し開口部から搬出する方法
ハイジュールネット補修
*
の範囲を対象とする。
(2) ハイジュールネット破損状況確認
落石除去を行う前に、ハイジュールネットの柵の転倒、ネット破損等による二次災害を
起こさない為下記の確認する。
1. 各種アンカーボルトは健全であるかどうか
アンカーの抜けが無いか
アンカーのせん断は無いか
ナットの緩みなどは無いか
2. 各種ワイヤーロープが健全であるかどうか
上部、下部、保持、サイドケーブルの破断は無いか
著しい擦れやキンクで破断の恐れがあるワイヤーロープは無いか
シャックル、ワイヤグリップの緩みなどは無いか
ブレーキエレメントに破断は無いか
3. ケーブルネットが健全であるかどうか
ケーブルネットの破断は無いか
ケーブルネットの著しい擦れ、キンクで破断の恐れは無いか
ケーブルネットより落石のすり抜けは無いか
(3) 安全対策
1.上記ハイジュールネットの点検を行い柵が安全なことを確認してから作業に入る
2.法尻に仮設防護柵を設置し、撤去作業時に落石が道路に落とさないようにする
3.柵上部より親綱をとり、作業員は法面作業時に必ず親綱を装着する
4.必要に応じて仮設足場を設置する
以上安全対策を確実に行い、事故を起こさないように注意する
(4) 落石の除去方法
落石の除去は、下記に示す方法のうち現場条件に適したものを採用する。
1.静的破砕剤等を使用して小割りの後に搬出する方法
2.ブレーカーを使用して小割りの後に搬出する方法
3.クレーン等を使用してケーブルネットを用い直接搬出する方法
4.クレーン等を使用して落石に吊筋設置し直接搬出する方法
5.ケーブルネットを接続している継ロープを切断し開口部から搬出する方法
(4)-1 静的破砕剤等を使用して小割りの後に搬出する方法
①
削岩機で落石を削孔する。
捕捉ネット
石を削孔する
②
削孔完了。
削孔完了
③
削孔した孔に静的破砕材を注入する。
静的破砕剤を注入する
④
静的破砕材が膨張し落石が割れる。
クラック発生
(4)-2 ブレーカーを使用して小割りの後に搬出する方法
①
ブレーカーで直接落石を破砕する。
捕捉ネット
石を小割にする。
(4)-3 クレーン等を使用してケーブルネットを用い直接搬出する方法
①
ケーブルネットを直接ワイヤーモッコとして使用し除去する。
②
クレーンにて引き揚げ撤去する。
(4)-4 クレーン等を使用して落石に吊筋設置し直接搬出する方法
①
落石に吊鉄筋を挿入し、直接吊上げて撤去する
(5) -5
①
継ぎロープをはずし破砕した落石を搬出する。
継ロープをはずして石を取り出し
②
ケーブルネットの一部を切断し破砕した落石を搬出する。
ワイヤカッターでケーブルを切断
③
トンバックやワイヤモッコを使用しクレーンで吊って搬出。
トンバックを用いて搬出
ワイヤモッコを用いて搬出
④
モノレールにより搬出又は、フトン篭等に詰めて現地で処理する。
現場で再利用
かごに石を詰める場合
かごに石を詰める場合
除去する場合
モノレール
除去する場合
⑤
トンバック等に詰めた物を簡易ケーブルクレーンで搬出する。
立ち木または保持ケーブルアンカーに定滑車を取り付ける。
滑車
滑車
滑車
トンバックに入れる
ウィンチ