第１０号平成２７年７月１４日広島県立高陽高等学校期末考査が終わり，いよいよ夏季クラスマッチが始まります。梅雨が終わると，急激に気温が上がり，全国的に熱中症による救急搬送者が急増します。せっかくのクラスマッチも熱中症になってしまっては大変です。暑い中での開催になるので，各自で十分注意し万全の体勢で臨みましょう。学校の管理下における熱中症で，日本スポーツ振興センターに申請した件数は，次のとおりです。校種別に見ると高等学校が最も多く，平成 2６年度は過去２年と比べると若干少なかったものの，全国で 2,０００件を超える熱中症が起こっています。その他，医療機関にかかるほどではない軽度の熱中症も含めると，かなり発生していると考えられます。Ｈ２４Ｈ２５Ｈ２６学校の管理下における熱中症の発生状況幼稚園 16 7 10 小学校 436 500 376 中学校 2,291 2,358 1,766 2000 高等学校 2,204 2,381 2,013 1000 16 18 16 0 4,963 5,264 4,181 高等専門学校合計 3000 幼稚園小学校中学校高等学校高等専門学校Ｈ２４Ｈ２５ H２６（件数）また，昨年度のクラスマッチで，外科的な症状で手当を受けた生徒は９３人で，その内訳は，「すり傷」（３5 人）が最も多く，次いで多かったのが，｢打撲｣（１８人），「突き指｣（1１人）でした。内科的症状では，「頭痛」「気分不良」等，軽い熱中症様の症状を訴えた人が４人いました。【当日の注意】 ◆ 朝の健康チェック，重要です！朝ごはんもしっかり食べよう！朝から体の調子が悪いときは，無理をしないことが大事です。下痢・発熱・疲労感が強い時は，体温調節機能が低下しているので，無理をしないようにしましょう。 ◆全員，タオルの準備を！涼しい場所で休憩するといっても，汗をかいたまま，クーラーの中に長時間いると，急激に体が冷え，腹痛や頭痛を起こすことがあります。汗をかいたら，こまめにタオルで汗を拭き取りましょう。 ◆定期的に涼しい場所で休憩しよう！ ◆強い日ざしに注意！試合や応援がない時は，教室など涼しい場所で休憩をとりましょう。また，特別な事情がない限り，通気性・吸湿性のよい夏用体操服を着ましょう。応援中は帽子をかぶる，タオルを頭からかけるなど，できるだけ直射日光を避けて過ごしましょう。（＊ただし，麦わら帽子は不可） ◆水分補給は，こまめに！十分に！水分が不足すると，とても危険です！大量の汗をかくと水分や塩分が不足し，汗が出なくなって体温を調節できなくなります。のどが渇いてから飲むのでは，遅すぎます。試合が始まる３０分前に，コップ１杯の水を飲み，運動中も，こまめに水分を補給しましょう。涼しい場所で休息を取りながら，定期的に水分補給の時間を設けるようにするといいですね。 ≪具体的には・・・≫ ① 各自，スポーツドリンクやお茶などを１リットル以上用意する。（スポーツドリンクは汗とともに失われた塩分の補給にも役立ち，熱中症予防に効果的です。） ② 不足した場合は，冷水器や水道の水を飲用する。 ③ クラスマッチでは大量の汗をかくため，スポーツドリンク以外の飲み物では塩分が不足する可能性があります。「どうしてもお茶がいい」という人は，梅干を積極的に食べたり，塩分補給のタブレットなどで塩分の補給に努めましょう。（図Ｈ2６年度クラスマッチにおけるケガの種類と人数）《熱中症が疑われる症状が見られた時の応急手当》【前日の注意】 ◆手や足の爪を切っておく！ ◆しっかり睡眠をとりましょう！長い爪でバレー・バスケットボールをすると，爪が割れたり，はがれることがあります。爪がはがれて痛い思いをしたことはありませんか？後悔することがないよう，爪を切って未然に防止しましょう。睡眠不足の場合，集中力・注意力が低下し，ケガや熱中症を起こしやすくなります。前日の夜は，普段より早目に休んで体調を整えましょう。 ◆ 「頭痛，めまい，吐き気，倦怠感，脱力感，筋肉のけいれん」など“熱中症かも…”と感じる症状があったら，涼しい場所へ移動し，しっかり水分・塩分を補給しながら休みましょう。 ◆ 速やかに回復しない場合は，早目に救護テント（体育館入口）へ来てください。クラスマッチ中のケガなどで受診した場合，日本スポーツ振興センターの医療費申請に必要な書類を渡しますので，保健室へ報告しに来てください。