第29回:「君が代」について

「君が代」について
先日、小学生の子供を持つある職員から、びっくりするような一言がありましたので、今
回はこの題材と致しました。彼女の一言とは「この前、子供の卒業式に出席したらね、
今年は、君が代が歌われてたのよ。なんか、怖かった~~。」というものでした。「エッ~
~~~~~」と私。大変、びっくりです。でも、皆さんの世代を考えると、どうも、これ
が一般的な感覚なのではないかと思い至りました。たぶん、今の若い人達は、テレビ、新
聞、学校などで、「君が代」は、軍国主義と戦争の象徴のように条件反射的に教え込まれ、
怖いイメージが刷り込まれているのではないかと思った訳です。
実は、そのイメージは大嘘です。そもそも「きみが世」は、1000 年以上前から、結婚式と
かお祝いの席で歌われる定番だったのです。
「たかさごや~~この裏舟に帆をあげて~~」
と歌われる「高砂」と、
「きみが世は~~、千代に八千代に~~」と歌う「きみが世」、共
に非常に御目出度い歌なのです。決して、怖いものではありません。
「君が代は、天皇の世という意味じゃないか。軍国主義の代表だ!」と福島瑞穂とか田島
陽子あたりは、目を三角にして叫ぶのでしょうが、これが、全く違うのですよ。
そもそも、きみが世の“き”と“み”とは、イザナギとイザナミの“き”と“み”、オキナ
(翁)とオミナ(嫗)の“き”と“み”なのです。日本語に訳せば、男と女と言う意味で
す。日本神話の最初、誘う男(イザナギ)と誘う女(イザナミ)の神様が愛し合うことに
より、日本列島が創られ、日本人も創られたという、すばらしい神話です。
男と女、あなたと私、日本人みんな、と言う意味なのです。日常会話でも皆さん、よく、
使いますよね、
「きみを愛してる」とか「そもそも、きみははだな~~、許せん奴だ」とか
ね。どこが天皇を意味してるんですか?どこが軍国主義なのですか?
歌詞の全体を翻訳すれば、
「君が代は 千代に八千代に さざれ石の巌となりて 苔のむすまで」
あなたと私達の世は、1000 年も万年も
小さな小石が固まって岩となるくらい末永く、
私達一人々々(小石)が結束して、大きな岩のような日本となって、
その岩に苔が生えるくらい、末永く続きますように
と願った非常に御目出度い歌なのでした。
このコーナーで何度も書くことなのですが、私達の日本は世界で一番歴史の古い国である
と共に、世界最高の伝統文化を持っています。“きみ”に代表される大和(ヤマト)言葉一
つをとっても、1万年以上の歴史があり、深い深い意味を含んでいます。あなたと私、日
本人と中国人、白人と黒人、人類が末永く続きますようにと願った平和の歌なのです。間
違っても、戦争だとか軍国主義の象徴だとかに惑わされないで欲しいのです。
これからは、こんなすばらしい日本に生まれたことを誇りに思って、卒業式、入学式には、
大きな声で君が代を歌って下さい。
(おまけ)
漢字は 2000 年前、中国から伝わってきた絵文字です。大和(ヤマト)言葉は1万年以上前
から使われていた言葉で、
“きみ”と言う意味に一番近い漢字“君”をあてました。漢字読
みが音読み、日本語読みが訓読みです。ところが、
“君”と言う字の意味が、大陸の人々と
オリジナル日本人とで全然違うのです。
“君”とは、ノは鞭を意味しており、強い奴が民衆
を鞭でシバキながら言うことを聞かせようとする権力者のことを意味します。ところが、
日本人は、あなたと私です。同じ文字を見ても、受け取り方が、全く違うのです。理解し
あえる訳がありません。中国、韓国の方々が、「君が代は天皇の世の中だ」と主張する気持
ちも解らないではありませんが、私達は日本人です。本来の訓読みでの感性をもっと勉強
しましょう。