自分の思いや考えを言葉で表現する 表現することと考える

2015年 11月 30日
長柄小学校
学 習 通 信 No.6
自分の思いや考えを言葉で表現する
子どもたちが日々の学習内容をより深く学んだり、社会の中で
より良く生きたりできるためには、自分の思いや考えを言葉で表
現することが重要です。最近では自分の思いや考えを上手に
表現できる子どもが増えつつありますが、そうでない子どももまだ
まだおり、子どもたちの表現力を高めてくことは、学校現場の大
き な 課 題 の 1つ で す 。
自分の思いや考えを表現する力(表現力)は、「(表現する)
内容」「(表現するための)方法」「(表現できるための)技能」の
3つ の 要 素 が 、 深 く 関 連 し 合 っ た 力 で す 。 今 回 の 学 習 通 信 で は 、 こ の 表 現 力 に つ い て 、 お 話 を
させて頂きたいと思います。
表現することと考えること
言葉による表現の先には、自分の思いや考えを伝えたい相手や、伝えられた相手、伝わっ
た相手が存在します。そして、自分の思いや考えを適切に相手に伝えるためには、自分の思い
や考えが適切に伝わる言葉や方法を考えたり、選んだりしなければなりません。つまり、表現力
と思考力は一体的な力なのです。
学校現場では
現在、学校現場では、現行の学習指導要領に基づき、身に付けた知識や技能を活用した
「表現力」や「思考力」を伸ばすための指導に重点的に取り組んでいます。
具体的には、子どもたちが「○○をしたい!」「○○をしなければならない!」といった、必用
感や、目的意識がもてる学習活動を設定します。そして、子どもたちの表現したい内容をもとに、
「言いたいこと(主張)」は「その理由(根拠)」をセットにして、説得力をもたせて伝える、等の表
現方法を体験的に身に付けられる学習活動を設定します。この際、低学年ではペアで、中学
年ではグループで、高学年ではグループや学級全体での意見交換を取り入れるなど、子ども
たちの発達を踏まえた学習活動を設定する等の工夫も行います。
日常的な生活の中で表現する力を高めるためには
子どもたちの表現力や思考力を高めるための取組は、日常的な生活の中でも可能です。例
えば、簡単な連絡メモを書いて家族に渡すことなどです。誰に、何を書くかを考えるだけでも、表
現の工夫につながりますし、思ったことや考えたことを、言葉や文章として記述し、視覚化するこ
とで、頭の中の思考が整理できます。そして、子どもたちの表現力や思考力を高めるために、
最も有効なことは、子どもたちの言おうとすることを最後まで聞いてあげることです。上手い表現
ができずに、戸惑っている子どもたちは、自分の言葉で自分の思いや考えを表現しようと、思考
を巡らせているのです。
子どもたちが社会で活躍する頃には
子どもたちが大人になり、社会で活躍する頃には、今以上に様々な考えや立場の人たちと
共に生きていく社会になることと思います。価値観の異なる人々と共に学んだり、働いたりする
ためには、相手の気持ちをくみ取る力と同時に、自分の言いたいことを表現する力も必要になり
ます。 「相手にどう伝えれば自分の気持ちを的確に伝えることができるのか」を考え、相手に伝
える。そうした経験を学校や家庭の中で積み重ねることで、子どもたちの表現力や思考力は身
に付いていくのです。
-1-