株式会社ベルチャイルド

SYSTEM INTEGRATOR
IoT 時代のビジネスニーズに応える柔軟なクラウド基盤を
VMware vCloud Airで構築。サービスのスピード化と同時に
サービスの品質を高める新たな収益モデルの構築も推進
課題
• オンプレミス環境のハードウェアライフ
サイクルへの対応
• それに伴って生じるコスト負担と収益性
のバランス
• オンプレミス運用におけるラックスペー
スの限界
• IoT の普及と比例して急増するサービス
利用者と監視対象
• 顧客のニーズに迅速に対応するための
サービス基盤の確立
• 高まる顧客からの DR 機能の要求
ソリューション
VMware vCloud Air を導入し、オンプ
レミスの仮想化環境と連携させることで、
サービス利用者および監視対象の増加に
柔軟かつ高いコスト効率で対応。さらに
シームレスなハイブリッドクラウド環境によ
り、サービスインまでの時間や作業負荷を
大幅に低減
導入効果
• vCloud Air のクラウド環境によって、
柔軟なリソースの増強が可能になり、従
来のコスト課題を解消
• 利用者や監視対象の急増に際しても、健
全な収益構造でサービスの増強が可能
に
• オンプレミスの仮想化環境との連携によ
り、迅速なサービスインが実現
• リーズナブルなコストでニーズの高い
DR 機能の提供が可能に
多くのノーベル賞受賞者を輩出した米国の通信情報分野の名門 “ベル研究所”を
目指すという信念を自らの社名に込め、システムインテグレーターとして幅広いビ
ジネスを展開する株式会社ベルチャイルド。同社では、提供する SaaS 型の遠隔
地監視システムサービス「iBRESS」のシステム基盤に、VMware vCloud Air を追
サー
加採用。オンプレミスの VMware 環境と連携したハイブリッド運用を通じて、
ビスのスピード化、管理負荷の軽減、またコスト構造の転換といった成果を上げる
とともに、現在は削減されたコストをサービス品質の向上などに再投資する新た
な収益モデルの構築にも取り組んでいます。
サービス基盤であるハードウェアの更新を
前にパブリッククラウド環境の利用を検討
1999 年の創業以来、金融業界や保険業界な
どに向けて、システムインテグレーターとして
数多くの案件を手がけてきた株式会社ベル
チャイルド。停止が許されないシステムの開発
や運用を通じて、堅牢なインフラ開発技術や
高度な運用ノウハウを培った同社では、
これら
をもとに SaaS のプラットフォームサービス
型クラウドサービスとして、
「iBRESS」
を 2015
年 6月にリリース。しかし、
この時点では従来と
同様、
データセンターでの運用を選択したこと
から、
藤田氏の懸念は同社のビジネスにおける
継続課題として持ち越されることとなりました。
オンプレミスと連携したハイブリッド運用で
運用負荷の軽減、
コスト構造の転換を実現
ベルチャイルドの新たな SaaS 型サービスで
「BEAM」の提供をオンプレミスでスタート。
ある iBRESS は、サービス開始からわずか数
同サービスは、日本とカナダの企業 9 社が新
カ月の間で、数百の監視対象を抱える規模に
たな ICT 技術を検証する「関西積乱雲プロジェ
まで成長しています。監視対象には、風力、太
クト」
(2013 年 12月発足)
において、各種デバイ
陽光、水力、潮力などの発電施設、工場、農場、
スを使用した接続実験のプラットフォームとし
ポンプ小屋、倉庫などがあり、PLC やセンサー
ても採用され、順調な運用を続けてきました。
な ど の 各 種 デバ イス か ら 情 報 を 取 得 し
同社の代表取締役を務める藤田好邦氏は当
時の状況について、
「当初は私たちを含めて 4
iBRESS サーバにデータ転送されるなど、まさ
に IoT 時代を象徴するような利用状況です。
社でスタートした接続実証実験ですが、次第
DR に関する顧客からの要望については、技術
に参加企業が増え、実験も大規模になってい
面でみれば同社が使用する監視用パッケージ
きました。そうした中、数年後にハードウェア
の機能を使って、異なる 2 拠点間でデータを
のリプレースを迎えることを考えると、参加企
バックアップすることは可能です。しかし調査
業の要望に応じた柔軟なシステム拡張のため
の結果、最適なロケーションのデータセンター
には、オンプレミスのままでハードウェアを更
が見つからないことに加えて、オンプレミスの
新することが本当にベストなのかどうか、疑問
環境を 2 つ用意することはコスト的な負担が
を感じるようになりました。データセンターの
大きく、現実的な選択肢ではありません。そこ
サーバラックにはスペース的な限界があり、
導入環境
ラックの追加にも既存データセンターのスペー
• VMware vCloud Air Virtual
Private Cloud
スの問題から別データセンターとの契約が必
要な状況でした。またオンプレミスの環境で
• VMware vCloud Air Disaster
Recovery
は DR を求める参加企業の声に応えることも
• VMware vSphere
その後、同社は BEAM をベースにカナダの
難しい面がありました」
と話します。
Skkynet 社が提供する遠隔監視のプロダクト
(Cogent DataHub)
を付加した新たな SaaS
株式会社ベルチャイルド
代表取締役
藤田 好邦 氏
SYSTEM INTEGRATOR
「オンプレミス環境でハードウェアの
増強を行うと、そのたびに大きなコス
トが発生します。必要に応じてリソー
スを増強できる vCloud Air であれば、
健全な収益構造を実現することがで
きます。今後は、vCloud Air によって
削減されたコストをサービスの品質
向上やセキュリティ強化に再投資しな
がら、お客様への還元を図っていく考
えです」
株式会社ベルチャイルド
藤田 好邦 氏
で、将来のビジネスを見据えた新たな選択肢
後は、vCloud Air によって削減されたコスト
としてパブリッククラウドの利用を考えた同社
をサービスの品質向上やセキュリティ強化に
では、継続課題の解消に向けてサービスの具
も積極的に再投資しながら、お客様への還元
体的な選定を開始しました。
を図っていく考えです」
「いくつかのクラウドサービスを検討しました
IoT 時代のビジネスニーズに対応した
vCloud Air への高い投資価値
が、すでに使用しているオンプレミス環境が
VMware vSphere で構築されていることを
考えると、この環境をそのまま移行できる
迅速なサービスイン、
運用負荷の軽減、
そして効
VMware vCloud Air の優位性は明らかでし
率的な収益構造の実現というメリットを享受し
た。実際、ベンダーから提出された見積の内
たベルチャイルドでは、
今後も vCloud Air のク
容通りにシステムを移行できるかどうかをテス
ラウド環境を最大限に活用していく計画です。
トしたところ、他社サービスを使った場合、少
「私たちのような規模の会社は、ハードウェア
なくとも vCloud Air の倍以上の費用が必要
を全面に打ち出したアプローチでは競合ベン
となることがわかりました。また、オンプレミ
カスタマープロフィール
スでハードウェアの更新を行った場合のコス
平成 11 年(1999 年)4 月に創業以来、米国の
ト比較でも、サービス利用者、監視対象の増
通信情報分野の名門「ベル研究所」を目指そ
加に対応するためにオンプレミス環境でハー
うという信念から、金融、保険関連システム開
ドウェアの増強を行うと、そのたびに大きなコ
発をコアとして、幅広くシステムインテグレー
ションビジネスを展開。長年培われたシステ
ム開発、運用ノウハウをもとに、遠隔地監視シ
ステムサービス「iBRESS」を展開。現行の SI
事業とともに、IoT 時代のビジネスニーズに対
応したさまざまなサービスを提供している。
ダーに勝つことはできません。しかし、vCloud
Air のようなサービスが登場することで、これ
までにない SaaS 型のサービス展開が可能に
なるなど、新たなビジネス機会が創出されます。
今後も SIer の立場からお客様の個別案件を
ストが発生します。別途 DR サイトを構築した
吸い上げながら、さまざまな提案につなげて
場合も同様です。この点、必要に応じてリソー
いきたいと考えています」
(藤田氏)
スを増強できる vCloud Air であれば、健全な
収益構造を実現することができます」
(藤田氏)
さらに iBRESS の利用者、監視対象が着実に
増加していることを踏まえ、藤田氏は「今後は
こうしてベルチャイルドでは、同社のサービス
工場など製造現場での利用がさらに拡大する
を支える新たなクラウド基盤として、vCloud
はずです。こうしたケースでは、他の用途と比
Air の採用を 2015 年 10 月に決定しました。藤
較しても監視対象が圧倒的に多くなるため、
田氏は、今後の見通しについて次のように手
現在の数百から数万という単位に増加すると
応えを語ります。
見込んでいます。vCloud Air のクラウド環境
「何よりもサービス提供までの時間の短さ、運
であれば、このようなお客様のニーズ、ビジネ
用負荷の低さは大きなメリットです。iBRESS
ス環境の変化にも柔軟に対応することができ
の利用を検討中のお客様は、最初にオンプレ
ます」
と強調します。
ミス環境でトライアルを行い、必要な機能の
まさに最先端のテクノロジーを活用したサービ
調整などを行った後、vCloud Air によるパブ
スで、IoT 時代の幅広いビジネスニーズに応え
リッククラウド上でサービスの正式な利用を
るベルチャイルド。スモールスタートが可能で、
開始していただけます。VMware の基盤で統
迅速かつ柔軟、
そして高いコスト効率で監視対
一されたハイブリッド環境を使用しているため、
象を拡大できるビジネス基盤として、vCloud
オンプレミスからクラウドへの移行は簡単で、
Air の価値は今後もますます高まるはずです。
迅速にサービスインすることができます。今
vCloud Air 上で稼働する
iBRESS を通じて、
工場
エネルギー施設
倉庫
農場
さまざまな監視対象から
データを収集
オプションで
オンプレミス環境で
スモールスタートが可能
DR サービスも利用可能
移行
VMware vSphere
拡張時は vCloud Air へ移行し、
柔軟なリソース活用が可能に
オンプレミス
A社
vCloud Air
パブリッククラウド
B社
C社
図:vCloud Air を使ったベルチャイルドの遠隔地監視システム
ヴイエムウェア株式会社 〒 105-0013 東京都港区浜松町 1-30-5 浜松町スクエア 13F URL:www.vmware.com/jp
Copyright © 2016 VMware, Inc. All rights reserved. Protected by U.S. and international copyright and intellectual property laws.
VMware および VMware ロゴは VMware, Inc. の商標です。他のすべての社名および製品名はそれぞれの企業の商標です。 Item No. CS_BELLCHILD_JPQ116
01/16