朝日新聞 地域発・企業発特集に当社が掲載されました

健康よろず相談
東京のど真ん中、銀座にありとあらゆる健康相談の電話を受けるコlルセンター
がある。運営するのは老舗の医療系出版社﹁法研﹂。人々の健康志向や医師不足な
どを背景に事業を広げ、地方自治体や国からも頼られる存在に成長した。
一一~晶
τ
救急患者数は逆に1万人減
った。群馬県は﹁電話相談
を受けた結果、軽い症状の
子どもが病院に行かなかっ
たのではないか﹂とみる。 ↑
千葉県船橋市では、軽症 一
患者まで救急病院に集まる哩
ので、勤務が過酷になった
小児糾医が次々と辞め、 4
カ所あった救急病院の小児
耕が5年前には2カ所に減
った。救急車の出動も増え 一
続け、四年は3万件を超え 一
た。救急医療の現場の負担 一
を軽くしようと、 M時間の 一
市民無料電話サービスを法 一
研に委託した。
法研は日年9月、働く人 一
の心の悩みを受ける﹁ここ 一
ろほっとライン﹂を厚生労 一
働省から受託。児童相談所 一
への相談、通告を受ける
﹁
189(いちはやく)﹂
や﹁妊娠相談ほっとライ
ン﹂も東京都から受託した。
ι
1図、土曜の午後7時から た医療体制が広がってほし
月曜の朝7時まで、コール い﹂と話す。(山田理恵)
程度。﹁コlルセンターとい
うより相談窓口だった﹂と
東島俊一社長は振り返る。
だが、都心の一等地に自
社ビルがあるのが強みにな
った。コールセンターは事
務所費や人件費が安く抑え
られる地方への立地が増え
ている。海外に置く例も珍
しくない。しかし、医師や
看護師といった専門職は、
東京や名古屋といった大都
会の方が集めやすい。
法研と契約する女性医師
の場合、都内のクリニック
で外来診療を担う傍ら、月
センターで医師の判断が必
要な相談に対応している。
かつて研修医として勤務
した地方の救急病院で、軽
症から重症まで、昼夜を間
わず患者が抑し寄せるのを
目の当たりにした。一方、
米国の病院では、看護師が
まず電話で相談を受け、病
院に来る必要があるかどう
か助言していた。この医師
は﹁米国では電話で治療の
優先度の判断をして、必要
な診療に時間をかけてい一
て、医師も患者も満足度か
高かった。日本でもこう
等地 人材集め有利
と名古屋に勤務する医療関
係者は計約200人。今後
も探用を続ける計画だ。
この4年で、子どもの急
患に関するダイヤル﹁#8
000﹂の相談業務を8県
から受託。一般市民の健康
相談もお市から受託した。
群馬県は何年に﹁#80
0 0﹂事業を始めたが、医
師や看護師の負担が大き
く、四年目月から法研に委
託した。は年度の電話件数
は5年前より約1万件増え
たが、病院に来た子どもの
出版社、銀座で運営急成長
大都市の
東京都中央区銀座1丁 だ。電話相談の業務委託契
目。法研の本社ビルの一室 約を交わし、健保の組合員
に、加入超のスタッフが集 や保険加入者、自治体の住
まっていた。一つ一つ区切 民からの相談を受ける。診
られたブlスに座り、ひっ 療行為はしないが、子ども
きりなしにかかってくる電 の急な発熱やけが、育児や
話に答える。
妊娠、心の悩みなど、相談
﹁子どもの顔が赤く、じ 内容は多岐にわたる。
んましんが出ている﹂と不
2012年に地方自治体
安そうな女性の声。スタッ からの受託を始め、事業規
フの看護師は﹁せきが出て 模を一気に拡大した。翌年
いなければ緊急性は低いで にはJ R名古屋駅から約1
すよ﹂と優しく語りかけた。 キロのビルにもコlルセンタ
法研のコlルセンターに ーを開設し、看護師と保健
は、医師や看護師、保健 師約内人を採用した。東京
師、カウンセラーなどの医
療関係者が常駐する。得意
先は企業の健康保険組合や
法研は戦後間もない19
保険会社、地方自治体など
4 6年に創業。健保組合や
共済組合向けの情報誌や、
医療福祉に関する書籍の出
版を手がけてきたが、∞年
代に入ると、インターネッ
トの普及に伴う出版不祝に
年に始まった
襲われた。 m
w
後期高齢者医療制度も、法
研には痛手だった。得意先
の健保組合は高齢者医療へ
の支援金の負担が重くな
り、広報活動への出費を減
らすようになったのだ。
経営環境が悪佑する中で
力を入れたのが電話相談事
業だった。始めたのは釘
年。当初のスタッフは数人
法研のコールセンター。電話を受けるのは看護師や保健
師、臨床心理士、児童福祉司らすべて有資格者。相談内
容によって電話を受けるスタッフは異なる=東京・銀座
・
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圃
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コールセンタ
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-・民I~主雪国
13比反
金曜日
2016隼(平成 28年 )2月2 6日
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