Ⅲ 子どもの読書活動推進のための方策 子どもの読書活動を推進していくためには、家庭、地域、幼稚園・保育園、学校が具体的 な取り組みをしていくことが重要です。それぞれが担う役割を整理し、現在の取り組み状況 から見えてくる課題と、それに対する方策を示します。 1 家庭における子どもの読書活動の推進 (1)家庭の役割 ① 家庭 家庭は子どもにとって、生活の基本となる場所です。読書が生活の一部となるよ うに、日ごろから家族で本に親しみ、子どもが本と出合うきっかけをつくることが 大切です。 ② 塩尻市PTA親子文庫 家庭において本を仲立ちとして親子のふれ合いを深め、豊かな言葉と心を育むこ とを目的として、巡回してきた本を読み、親子読書のきっかけを作り、自分で選ぶ ことのない本を手に取れる機会を得ることができます。 (2)家庭の取り組み ① 家庭 「こんにちは絵本」、塩尻市PTA親子文庫等を通じて、子どもの身近に本がある 環境、子どもといっしょに本を楽しむ大人がいる環境を作り、本の面白さ読書の楽 しさを親子や家族で一緒に味わう機会を設けています。 また、塩尻市が推進している「早ね早おき朝ごはん・どくしょ」市民運動に各家 庭が取り組み、生活の中に読書がある環境作りに努めています。 ② 塩尻市PTA親子文庫 塩尻市内の全小学校(9校)、全中学校(5校)が加入し、会員は小学校は全世帯 加入、中学校は希望加入となっています。資料数は、6,400冊(平成 26 年 3 月 現在)。機関紙の発行として、年2回の「親子文庫だより」と年4回の「おすすめの 本」を発行し、情報提供を行っています。 (3)家庭の課題と方策 ① 家庭 核家族化、地域社会との繋がりの希薄化など、家庭をとりまく環境の変化に対応 できる読書推進を図るため、次のことに取り組みます。 ○乳幼児期に育った、 「親子で本に親しむ」習慣の継続、及び子どもが読書に親しむ機 会の充実(アンケート結果(資料編 P.25 図Ⅰ)) 8 ② 塩尻市PTA親子文庫 「家読」 (うちどく)※1への関心が高まる中、親子文庫への理解を深めるため次のこ とに取り組みます。 ○会員数が伸び悩んでいる中学校における会員数の拡大 ○多様化する社会の中で親子の興味や関心をくみ取った、親子文庫の蔵書の在り方の 検討 ○「親子文庫だより」の内容の充実 ○学校での親子文庫に関する話題の提供 ※1 「家庭読書」の略語で、家庭で本を読みあい、コミュニケーションを深めることを目的としている。 9
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