福島市観光振興計画(素案)

福島市観光振興計画
素案
概 要 版
1.計画策定の目的と意義
【目的】東日本大震災からの観光復興および観光振興施策の総合的かつ計画的な推進
【意義】①市民が誇りと愛着を持つことができる地域づくり
②交流人口の拡大による地域経済の活性化
2.計画期間
平成28年度から32年度まで(5年間)
3.福島市の観光を取り巻く環境の変化
【国内】①訪日外国人旅行者の急増
※平成 26 年=1,341 万人
②国内旅行市場の減少傾向と多様化(団体旅行から個人旅行へ)
【本市】①東日本大震災と原発事故に伴う風評被害による観光客の激減
②他地域(東北地方除く)と比べ、訪日外国人旅行者の顕著な増加なし
4.福島市の観光の現状
東日本大震災と原発事故に伴う風評被害により、本市を訪れる観光客は減少し、現在も震災前
の水準には回復していない。
①観光客入込数(年間)
H22
H23
H26
661.7 万人
547.4 万人
635.3 万人
②外国人延べ宿泊者数(年間)
H22
H23
H26
13,057 人
4,240 人
4,632 人
③福島市来訪者調査の主な結果
項 目
アンケート結果
総合満足度
大変満足・満足の合計
84.2%
再来訪意向
大変そう思う・そう思うの合計
92.5%
5.福島市の観光における経済波及効果
①観光客による総消費額
約461億円
②生産波及効果
約411億円 (市内総生産の 3.9%に相当)
③雇用誘発効果
5,734人 (市内従業員総数の 3.8%に相当)
※H25 計画策定のための基礎調査より推計
6.前・福島市観光振興計画の成果と課題
◇7つの基本戦略における、主な取り組み成果と今後の課題の整理
主な取り組み
成 果
課 題
①人づくり
ボランティアガイドの育成
ボランティア組織の連携
②花観光
花見山観光客の受入体制の確立
花見山観光客の周遊・滞在
③広域連携
ふくしま観光圏事業の推進
広域周遊ルートの確立
④インバウンド
無料公衆無線 LAN(Wi-Fi)整備
外国人観光客受入環境整備
⑤産品ブランド化
ブランド認証品の推進
認証品の質向上と販路拡大
⑥コンベンション
コンベンション誘致と開催支援
交流拠点施設整備の検討
⑦受入環境整備
バリアフリー観光の推進
二次交通の検討・整備
7.福島市の観光振興の課題
①観光資源のブラッシュアップ
③広域観光による観光の振興
⑤農業をはじめとする他産業と観光の連携
⑦バリアフリー観光の推進
⑨組織的かつ積極的なコンベンションの誘致
②観光振興を推進する人づくり・組織づくり
④インバウンドへの取り組み
⑥情報の発信
⑧利便性の高い二次交通の整備
⑩観光振興計画の進行管理
-1-
8.新・福島市観光振興計画における重点事項(前計画から見直し・追加した点)
①中核組織(日本版DMO)の確立
②地域の歴史・文化資源の掘り起こしと利活用(民家園、じゅーもぴあ等)
③近隣自治体(県北、磐梯地区、東北6市等)と連携した誘客促進
④インバウンドの強化(外国人観光客受入環境整備、外国人目線の情報発信)
⑤農業をはじめとする他産業と観光の連携
⑥生活環境の安全を含む正確で効果的な情報発信と復興ツーリズムの推進
⑦誰もが安心して旅行ができるバリアフリー観光の推進
⑧交流拠点施設整備の検討を含むコンベンション誘致の推進
⑨東京オリンピック・パラリンピックの競技等誘致とスポーツツーリズムの推進
9.本市観光の目指すべき将来像(目指すべき将来像・基本理念・基本方針・基本戦略・推進施策)
※福島市観光振興計画の体系:次頁(P.3)
10.推進主体の役割分担と推進施策のスケジュール
【推進主体の役割分担】
①市
民 … あいさつ・声かけなどのおもてなし、福島市を知る・誇りを持つ
②民間事業者 … 民間主導による観光振興の担い手・効果的な事業の推進
③行
政 … 人材育成・観光振興施策の推進、市民・民間事業者の取り組み支援
【推進施策のスケジュールの考え方】
各推進施策について、成果を表す時期の目標を設定 ①短期(3 年)②中期(5 年)③長期(10 年)
【推進施策の役割分担とスケジュールの具体例】
基本戦略1 地域資源を活用した“ふくしまツーリズム”の推進
[2]
「歴史」と「文化」~福島市らしさの伝承
推進施策
地域の歴史・文化
資源の掘り起こし
と利活用
推進施策の内容
推進主体
行
民
市
政
間
民
文化財の観光資源としての利活用
○
○
おもてなしの向上
○
○
○
地域の歴史・文化資源の掘り起こしと活用
○
○
○
目 標
短期 中期 長期
(3 年) (5 年) (10 年)
●
●
●
11.評価指標(KPI)の設定
指標(KPI) ※年間
1.観光客入込数
2.花をテーマにした観光客誘致
3.市内温泉地宿泊客数
4.飯坂温泉宿泊客数
5.土湯温泉宿泊客数
6.高湯温泉宿泊客数
7.外国人延べ宿泊者数
現状値(平成 26 年)
635万人
33万人
95万9千人
70万5千人
16万1千人
9万3千人
4,632人
目標値(平成 32 年)
670万人
45万人
108万人
76万5千人
20万5千人
11万人
1万9千人
12.計画の進行管理
①アクションプログラムの策定及びPDCAサイクルによる事業検証
・行政、民間が実施する事業をとりまとめたアクションプログラムの策定
・毎年度PDCAサイクルによる各事業の検証(実施状況、事業評価、KPI)
②観光マーケティングと観光統計の整備
・観光客の動向把握、ターゲットの絞り込みのためのマーケティング調査の実施
・国等の各種データ収集やRESAS(地域分析システム)活用による統計整備
③行政と民間が一体となった計画管理体制の構築
・庁内関係部局の情報共有と連携強化のための庁内組織の設置
・外部組織「(仮称)福島市観光振興計画推進会議」の設置と協働管理体制の構築
-2-
■福島市観光振興計画の体系
目指すべき将来像
自然と人が共生する世界に誇れるまち
基 本 戦 略
地域資源を活用した
“ふくしまツーリズム”の推進
何度でも訪れたくなる魅力的なまち
推 進 施 策
[1]
「花」と「くだもの」~福島市らしさの創造~
・旬の花とくだものに出会える仕掛けづくり
・花観光の多様なイメージの創出と受入体制の整備
・くだものの多様な魅力の開発と付加価値づくり
進
行
管
理
[2]
「歴史」と「文化」~福島市らしさの伝承~
・地域の歴史・文化資源の掘り起こしと利活用
みんなが笑顔でおもてなし
[3]
「温泉地滞在」と「山岳観光」の多様な魅力づくり
・個性豊かな温泉地づくりとネットワーク化
・温泉地での長期滞在の促進
・山岳・自然を楽しむ体験プログラムの開発
[4]市民文化の醸成と「まちなか観光」の推進
・市民を巻き込んだ「まちなか」の魅力発掘
・地域の歴史文化の掘り起こし
・福島市ならではの市民イベントの創出
基 本 理 念
市民・民間事業者・行政が連携しながら、「オ
ール福島市」の体制で観光振興に取り組むことに
より、東日本大震災と原子力発電所事故に伴う風
評被害を克服するとともに、「また来たくなる、
みんなが誇れる県都ふくしま」を創造し、「交流
人口の拡大による地域経済の活性化」と「市民が
誇りと愛着を持つことができる地域づくり」を進
めます。
基 本 方 針
国際的な観光地域づくりを
目指した人づくり・組織づくり
戦略的な広域観光の推進
外国人観光客が楽しめる
国際性豊かなまちづくり
1.福島市の新たな都市ブランドの創造
地場産業との連携による観光振興
福島市の魅力と生活環境の安全を
効果的に伝える情報発信力の強化
2.産業の発展につなげる観光の実現
・各種テーマ(歴史、文化、スポーツなど)による広域連携
・近隣自治体との連携による誘客促進
・ふくしま観光圏の推進
・南東北における観光ルートづくりと観光拠点機能の整備
・外国人観光客の受入体制の整備
・在住外国人など外国人目線の効果的な情報発信
・インバウンドに対応した広域観光ルートや受入体制づくり
・福島市の“こだわりの逸品”の開発支援
・特産品の販路の拡大
・観光資源としての農業のブランド化
・誘客対象を意識した観光情報の収集・共有化
・効果的な手段による戦略的な観光情報の発信
・福島市らしい旬の情報の提供
・統一した着地情報提供の仕組みづくり
・復興ツーリズムの展開
・民間企業との連携による情報発信
環境の整備
・安心なバリアフリー観光の推進
・観光案内情報提供機能の充実
・民間の知恵と工夫を活かした二次交通の整備
戦略的なコンベンションの誘致
・コンベンションの誘致
・コンベンション受入体制の整備
あらゆる観光客を受け入れるための
3.オール福島市でのおもてなしの実現
・魅力ある福島市観光を展開していくための人づくり・組織づくり
・福島市のファン(応援団)づくり
・福島市観光を戦略的に推進する中核的組織の確立
ア
ク
シ
ョ
ン
プ
ロ
グ
ラ
ム
の
策
定
・
K
P
I
設
定
・
P
D
C
A
サ
イ
ク
ル
に
よ
る
事
業
検
証
・
推
進
会
議
の
設
置
-3-