目指すべき将来像 第7章

第7章
目指すべき将来像
1.目指すべき将来像
本市の魅力ある観光地域づくりを進めるためには、市民・民間事業者・行政が、福島市が目指す観
光の将来像や目標など、互いに進むべき方向性を共有化する必要があります。
本市観光の「目指すべき将来像」を以下のように設定します。
自然と人が共生する世界に誇れるまち
何度でも訪れたくなる魅力的なまち
みんなが笑顔でおもてなし
2.基本理念
本市にとって、なぜ観光振興を図らなければならないかを、以下の基本理念にまとめます。
基本理念
市民・民間事業者・行政が連携しながら、「オール福島市」の体制で観光振
興に取り組むことにより、東日本大震災と原子力発電所事故に伴う風評被害を
克服するとともに、「また来たくなる、みんなが誇れる県都ふくしま」を創造
し、「交流人口の拡大による地域経済の活性化」と「市民が誇りと愛着を持つ
ことができる地域づくり」を進めます。
福島市観光振興計画
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3.基本方針
基本理念に基づき、福島市の「目指すべき将来像」を実現するため、3つの基本方針を掲げます。
1.福島市の新たな都市ブランドの創造
平成 23 年 3 月の東日本大震災と原子力発電所事故によって、
「福島」とうい地名は大きな負のイ
メージとともに全世界に知られることとなり、本市の観光産業は甚大な風評被害を被っています。
本市の観光が風評被害を克服し、されに発展していくためには、この負のイメージを逆に利用しつ
つ、本市の新たな都市イメージを創造する必要があります。
このため、花、くだもの、温泉といった本市を代表する地域資源に加え、地域の歴史・文化資源、
山々などの豊かな自然・景観を観光資源として積極的に活用し、他地域と差別化された、“突出し
た(とんがりのある)
”観光資源としてさらに磨き上げるとともに、震災からの復興に力強く取り
組む本市の姿を広く国内外に発信することによって、世界に誇れる新しい観光都市「福島市」ブラ
ンドを創り上げていきます。
2.産業の発展につなげる観光の実現
東北の玄関口、交通結節点の立地を活かし、南東北や県内周辺市町村等との連携による広域観光
の拠点機能を確立し、コンベンションの誘致や、農業などの多様な産業と連携を強化することで、
本市の地場産業全体へ経済効果を波及させる総合的な観光産業の実現を目指します。
3.オール福島市でのおもてなしの実現
市民一人ひとりがふるさとに自信と誇りを持ち、笑顔と温かさで観光客をお迎えし、本市の魅力
をたくさんの人に伝えることで、何度でも訪れたくなるような、心からのおもてなしを実践できる
よう、市民、民間事業者、行政が一体となって、本市の観光振興の推進力となる人づくりを進めま
す。
福島市観光振興計画
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4.福島市観光振興計画の体系
目指すべき将来像
自然と人が共生する世界に誇れるまち
基 本 戦 略
地域資源を活用した
“ふくしまツーリズム”の推進
何度でも訪れたくなる魅力的なまち
推 進 施 策
進
行
管
理
[1]
「花」と「くだもの」~福島市らしさの創造~
・旬の花とくだものに出会える仕掛けづくり
・花観光の多様なイメージの創出と受入体制の整備
・くだものの多様な魅力の開発と付加価値づくり
[2]
「歴史」と「文化」~福島市らしさの伝承~
・地域の歴史・文化資源の掘り起こしと利活用
みんなが笑顔でおもてなし
[3]
「温泉地滞在」と「山岳観光」の多様な魅力づくり
・個性豊かな温泉地づくりとネットワーク化
・温泉地での長期滞在の促進
・山岳・自然を楽しむ体験プログラムの開発
[4]市民文化の醸成と「まちなか観光」の推進
・市民を巻き込んだ「まちなか」の魅力発掘
・地域の歴史文化の掘り起こし
・福島市ならではの市民イベントの創出
基 本 理 念
市民・民間事業者・行政が連携しながら、「オ
ール福島市」の体制で観光振興に取り組むことに
より、東日本大震災と原子力発電所事故に伴う風
評被害を克服するとともに、「また来たくなる、
みんなが誇れる県都ふくしま」を創造し、「交流
人口の拡大による地域経済の活性化」と「市民が
誇りと愛着を持つことができる地域づくり」を進
めます。
基 本 方 針
国際的な観光地域づくりを
目指した人づくり・組織づくり
戦略的な広域観光の推進
外国人観光客が楽しめる
国際性豊かなまちづくり
1.福島市の新たな都市ブランドの創造
地場産業との連携による観光振興
福島市の魅力と生活環境の安全を
効果的に伝える情報発信力の強化
2.産業の発展につなげる観光の実現
・各種テーマ(歴史、文化、スポーツなど)による広域連携
・近隣自治体との連携による誘客促進
・ふくしま観光圏の推進
・南東北における観光ルートづくりと観光拠点機能の整備
・外国人観光客の受入体制の整備
・在住外国人など外国人目線の効果的な情報発信
・インバウンドに対応した広域観光ルートや受入体制づくり
・福島市の“こだわりの逸品”の開発支援
・特産品の販路の拡大
・観光資源としての農業のブランド化
・誘客対象を意識した観光情報の収集・共有化
・効果的な手段による戦略的な観光情報の発信
・福島市らしい旬の情報の提供
・統一した着地情報提供の仕組みづくり
・復興ツーリズムの展開
・民間企業との連携による情報発信
環境の整備
・安心なバリアフリー観光の推進
・観光案内情報提供機能の充実
・民間の知恵と工夫を活かした二次交通の整備
戦略的なコンベンションの誘致
・コンベンションの誘致
・コンベンション受入体制の整備
あらゆる観光客を受け入れるための
3.オール福島市でのおもてなしの実現
・魅力ある福島市観光を展開していくための人づくり・組織づくり
・福島市のファン(応援団)づくり
・福島市観光を戦略的に推進する中核的組織の確立
福島市観光振興計画
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・
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る
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証
・
推
進
会
議
の
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置
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