【技術資料】 GCIB-ESCAによる膜基板界面の分析

技術レポート No.T1512
2016.02.05
【技術資料】 GCIB-ESCA による膜基板界面の分析
概要
Ar ガスクラスターイオン銃(GCIB)を搭載した ESCA では有機膜/基板界面の情報を得ることができます。
ポリスチレン(PS)膜/シリコン(Si)基板の深さ方向分析を行い、膜基板界面の自然酸化膜を検出した例につい
て紹介します。
分析事例
(1)デプスプロファイル測定結果
ポリスチレン(PS)膜/シリコン(Si)基板(図 1)の GCIB-ESCA による深さ方向分析結果を図 2 に示します。
膜(C)/基板(Si)界面に自然酸化膜由来の酸素が観測されました。
酸素が観測された深さの Si2p スペクトルにおいて、Si 酸化物由来のピークが検出されました(図 3)。
100
Si
C
80
PS膜
基板(Si)
Si
60
測定強度
深
さ
方
向
組成(atom%)
約0.8μm
40
20
Si酸化物
O
0
0
図 1 膜/基板
0.3
0.6
深さ(μm)
図 2 深さ方向分析結果
0.9
110
105
100
結合エネルギー(eV)
95
図 3 Si2p スペクトル
材料キーワード:PS、ポリスチレン、Si、シリコン
適用分野
その他有機製品、その他無機製品
株式会社
東ソー分析センター
東京事業部 TEL 0467-77-2218 FAX 0467-77-7135
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