第187回 信用保証利用企業動向調査結果の概要

運営会議資料NO.1-⑤ 参考資料
ニュースリリース
2 0 1 6 年 2 月 2 日
株式会社日本政策金融公庫
中 小 企 業 事 業 本 部
保
険
企
画
部
第187回 信用保証利用企業動向調査結果の概要
(2015年10~12月期実績、2016年1~3月期見通し)
[概況] 信用保証利用企業の資金繰りは、横ばい状態である
~景況は一部に弱い動きがみられるものの、持ち直しの動きが続いている~
【金融関連】
○ 資金繰りD.I.は、ほぼ横ばいで推移し、▲10.0となった。
○ 借入難易感D.I.は、マイナス幅がやや縮小し、▲0.3となった。
○ 今期(15年10~12月)に借入を実施した企業の割合は、やや増加した。
【保証利用】
○ 今期に借入を実施した企業のうち、保証を利用した企業の割合は、やや増加した。
○ 来期における保証利用要請D.I.は、やや低下し、過去最低の2.5となった。
※ 保証利用要請D.I. ・・・金融機関による保証利用要請が「強くなると思う」企業の割合-「弱くなると思う」企業の割合。
【生産等】
○ 生産・売上げD.I.は、マイナス幅がやや拡大し、▲8.9となった。
○ 採算D.I.は、ほぼ横ばいで推移し、▲11.7となった。
【特別調査】
「セーフティネット保証5号(SN5号)の利用状況について」
○ 2014年度以降にSN5号を利用した企業は回答企業の約1割と、2012-13年度に比べて半減している。
○ SN5号を利用した理由は、「金融機関がSN5号の利用を勧めたため」が最多、次いで「金利が低いため」が続いている。一方で、SN5号を利用
していない理由は、「借入の必要がなかったため」が最多となっており、「SN5号を利用しようとしたが、融資を受けられなかったため」は少数。
<調査の要領>
調 査 時 点
調 査 対 象
2015年12月中旬
9地域(北海道、宮城、東京、愛知、石川、大阪、広島、香川、福岡)の信用保証協会利用先
16,000企業を対象としており、回答企業の約75%が従業員20人以下の小規模企業となっています。
有効回答企業数 3,335企業
回 答 率
20.8%
<お問い合わせ先>
日本政策金融公庫 中小企業事業本部 保険企画部 Tel:03-3270-2384(担当:前田、宮本、角)
〒100-0004 東京都千代田区大手町1-9-4 大手町フィナンシャルシティ ノースタワー
本資料は日本銀行内金融記者クラブ、経済産業記者会に同時配布しております。
運営会議資料NO.1-⑤ 参考資料
(1)資金繰り
(2)借入難易感
・借入難易感D.I.は、マイナス幅がやや縮小し、▲0.3となった。
・資金繰りD.I.は、ほぼ横ばいで推移し、▲10.0となった。
4-6
7-9
10-12 2016/1-3
実 績 ▲ 14.1 ▲ 12.0 ▲ 11.4 ▲ 10.3 ▲ 10.0
見通し ▲ 11.0 ▲ 11.3 ▲ 10.5
▲ 8.1 ▲ 10.7 ▲ 5.7
2014/10-12
資金繰りD.I.
2015/1-3
2014/10-12
実 績
借入難易感D.I.
見通し
(注) 前期比。資金繰りD.I.は、「好転」企業の割合-「悪化」企業の割合。季節調整値。
7-9
10-12 2016/1-3
▲ 1.5 ▲ 0.3
▲ 6.6 ▲ 6.5 ▲ 8.1
借入難易感D.I.の推移
()は前期値
(D.I.)
()は前期値
(D.I.)
20
20
9.2
11.3
10
10
0
0.2
▲ 2.7
-10
異次元金融緩和
(13年4月)
▲ 14.1
-20
-30
▲10.0
(▲10.3)
-20
▲ 22.6
▲ 26.8
-30
▲ 30.4
-40
▲ 33.8
▲ 37.7
▲ 35.9
▲ 32.2
-50
景気後退期
▲ 52.6
資金繰り(実績)
資金繰り(見通し)
▲ 35.1
-40
東日本大震災
(11年3月)
-50
景気後退期
▲0.3
(▲1.5)
▲ 8.6
▲ 11.2
▲ 18.4
木材・家具
0
▲ 5.7
-10
-70
4-6
▲ 2.5
▲ 8.1
(注) 前期比。借入難易感D.I.は、「容易」企業の割合-「困難」企業の割合。原数値。
資金繰りD.I.(季節調整値)の推移
-60
2015/1-3
▲ 3.2 ▲ 4.0
▲ 8.8 ▲ 12.5
-60
金融円滑化法施行
(09年12月)
88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 1516
(暦年・四半期)
借入難易感(実績)
借入難易感(見通し)
-70
88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 1516
(暦年・四半期)
1
(3)借入れ状況
・一社あたりの借入金額別構成比は、「1千万円以下」がやや増加、
「1千万円超~5千万円」がやや減少した。
・今期(15年10~12月)に借入を実施した企業の割合は、やや増加した。
② 一社あたりの借入金額別構成比(季節調整値)
① 借入を実施した企業の割合(季節調整値)
借入れ企業の割合
0-20人
21人以上
2014/10-12 2015/1-3
27.6
25.4
24.7
22.9
42.5
39.5
借入れ企業の割合
(%)
4-6
26.3
23.5
40.5
0~20人
7-9
10-12
25.8
22.6
41.1
1千万円以下
1千万円超~5千万円
5千万円超
27.3
23.6
42.3
21人以上
()は前期値
70
景気後退期
(%)
65
60
60
2014/10-12 2015/1-3
40.6
40.0
45.6
41.1
14.7
18.1
4-6
40.5
44.8
14.8
平均借入金額(右軸)
1千万円以下
1千万円超~5千万円
5千万円超
7-9
10-12
39.4
43.1
17.1
41.5
42.0
17.6
(万円)
木材・家具
6,000
景気後退期
55
50
50
5,000
42.0
45
42.3
(41.1)
40
27.3
(25.8)
30
23.6
(22.6)
20
4,000
3,824
40
35
30
3,000
41.5
25
20
2,000
17.6
15
1,000
10
10
5
99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15
(暦年・四半期)
0
99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15
(暦年・四半期)
(注) 「借入」は、信用保証を利用した借入と信用保証を利用していない借入を合計したものである。
2
・設備資金はやや減少したものの、9.5%と引き続き高水準で推移している。
③-2 運転資金の内訳
③-1 資金使途の構成
(原数値)
運転資金
運転・設備資金
設備資金
15年
86.7
84.3
88.8
88.5
89.3
88.1
87.9
84.3
87.0
87.9
88.1
89.8
90.3
90.1
87.4
86.8
89.6
87.7
88.6
91.5
89.5
15年10-12月期
15年7-9月期
15年4-6月期
15年1-3月期
14年10-12月期
14年7-9月期
14年4-6月期
14年1-3月期
13年10-12月期
13年7-9月期
13年4-6月期
13年1-3月期
12年10-12月期
12年7-9月期
12年4-6月期
12年1-3月期
11年10-12月期
11年7-9月期
11年4-6月期
11年1-3月期
10年10-12月期
0%
20%
40%
3.8
5.1
3.2
4.1
3.5
4.1
3.6
5.2
4.3
5.1
3.8
3.8
4.0
3.6
6.0
5.3
5.0
6.0
4.8
4.6
5.7
60%
80%
9.5
10.6
8.1
7.4
7.3
7.8
8.5
10.6
8.7
7.0
8.1
6.3
5.7
6.3
6.6
7.9
5.4
6.3
6.7
3.9
4.8
100%
14年
60
10-12月期
7-9月期
4-6月期
1-3月期
10-12月期
既往借入れ
の借換資金
38.8
38.0
40.5
40.2
37.1
売上増加
運転資金
24.9
23.7
24.2
26.6
25.3
売上減少・
赤字補てん資金
19.8
18.7
21.5
21.5
19.8
季節運転資金
29.2
23.9
18.8
17.4
29.9
在庫積み
増し資金
支払条件
短縮資金
6.4
8.7
7.8
8.6
7.4
回収条件
悪化資金
5.7
5.8
5.1
5.4
5.5
過剰在庫
対応資金
5.9
5.5
6.3
4.2
6.2
2.0
2.0
3.1
0.8
1.7
(%)
14年10-12月期
15年1-3月期
50
15年4-6月期
15年7-9月期
40
15年10-12月期
30
木材・家具
20
10
0
既
借往
換借
資入
金れ
の
売
赤
季
在
支
回
過
上
字売
節
庫
払
収
剰
増
補上
運
積
条
条
在
加
て減
転
み
件
件
庫
運
ん少
資
増
短
悪
対
転
資 ・
金
し
縮
化
応
資
金
資
資
資
資
金
金
金
金
金
(注) 1.複数回答のため、合計は100を超える。
2.「資金使途」は、信用保証を利用した借入と信用保証を利用していない借入を合計した借入金に係るものである。
3
(4)-2 金融機関からの保証利用要請
(4)-1 保証利用状況
・今期に借入を実施した企業のうち、保証を利用した企業の
割合は、やや増加した。利用割合をみると、保証を全額
利用した企業が、やや増加した。
2014/10-12
保証利用企業の割合
全額利用
一部利用
プロパーのみ利用企業の割合
52.2
37.1
15.1
47.8
2015/1-3
52.3
36.0
16.3
47.7
4-6
7-9
51.4
38.1
13.3
48.6
48.0
34.6
13.4
52.0
・来期(16年1~3月期)における保証利用要請D.I.は、
やや低下し、過去最低の2.5となった。
10-12
2014/10-12 2015/1-3
52.4
39.1
13.3
47.6
6.7
▲ 4.0
10-12
5.1
▲ 1.5
2016/1-3
4.9
▲ 0.3
2.5
金融機関からの要請D.I.(季節調整値)及び借入難易感D.I.の推移
借入難易感D.I.(原数値、正負反転)(右軸)
(難易感D.I.)
40
(要請D.I.)
60
金融安定化保証
緊急保証
( )は前期値
(難易感D.I.)
20
景気後退期
木材・家具
要請D.I.
20
80
50
11.3
51.8
借入難易感D.I.
70
0 52.4(計)
60
10
0.2
40
0
▲0.3
(▲1.5)
37.0
一部保証利用
-20
40
30
-10
13.3(一部保証利用)
-40
30
20
10
7-9
4.8
▲ 2.5
2.借入難易感D.I.は、「容易」企業の割合-「困難」企業の割合。原数値。
90
50
4-6
(注) 1.前期比。要請D.I.は、「強くなると思う」企業の割合-「弱くなると思う」企業の割合。季節調整値。
借入企業に対する保証利用企業の割合(季節調整値)
(%)
100
6.8
▲ 3.2
要請D.I.
見通し
借入難易感D.I. 実績
22.9
20
-20
39.1(全額保証利用)
-60
10
-30
8.7
全額保証利用
0
-80
8889 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15
(暦年・四半期)
0
3.8
▲ 32.2
2.5
(4.9)
-40
▲ 35.1
8889 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 1516
(暦年・四半期)
4
(5)生産・売上げ
(参考)
・生産・売上D.I.(業種別)は、サービス業がマイナスに転じ、
小売業、卸売業はマイナス幅が拡大した。
・生産・売上げD.I.は、マイナス幅がやや拡大し、▲8.9となった。
2014/10-12
実 績
生産・売上げD.I.
見通し
4-6
▲ 9.7
2.8
2015/1-3
▲ 8.4 ▲ 12.3
3.2
3.7
7-9
10-12 2016/1-3
▲ 3.9 ▲ 8.9
4.4
3.3
6.8
(注) 前期比。生産・売上げD.I.は、「増加」企業の割合-「減少」企業の割合。季節調整値。
生産・売上げD.I.(季節調整値)の推移
業種別生産・売上げD.I.(季節調整値)の推移
()は前期値
(D.I.)
製造業
建設業
卸売業
小売業
サービス業
20
20
15.9
1 4 .6
10
10
3.1
0
▲ 2.0
▲ 1.2
0
▲ 10.4
-10
▲8.9
(▲3.9)
▲ 27.0
-10
▲ 1 3 .9
-20
▲ 34.9
▲ 34.9
▲ 38.2
-40
-30
▲ 3 1 .6
-50
景気後退期
-60
8 .1
4 .2
3 .4
▲ 3.5
- 4 .6
▲ 17.1
-20
-30
- 2 .2
- 2 .2
6.8
(3.3)
生産・売上(実績)
-40
▲ 56.0
生産・売上(見通し)
-50
-70
88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 1516
(暦年・四半期)
Ⅳ
11
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
12
Ⅳ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
13
Ⅳ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
14
Ⅳ
Ⅰ
Ⅱ
Ⅲ
Ⅳ
15
Ⅰ
16
(暦年・四半期)
5
(6)収益
・採算D.I.は、ほぼ横ばいで推移し、▲11.7となった。
2015/1-3
4-6
7-9
10-12 2016/1-3
実 績 ▲ 17.1 ▲ 16.4 ▲ 13.7 ▲ 11.6 ▲ 11.7
見通し ▲ 5.8
▲ 5.0 ▲ 4.9 ▲ 2.7 ▲ 4.6
1.6
2014/10-12
採算D.I.
(注) 前期比。採算D.I.は、「好転」企業の割合-「悪化」企業の割合。季節調整値。
(D.I.)
20
( )は前期値
17.6
10
0
▲ 5.0
▲ 4.7
▲ 9.1
-10
▲ 13.5
▲ 21.1
-20
-30
▲ 29.1
▲ 17.1 ▲11.7
(▲11.6)
▲ 24.6
▲ 29.1
-40
▲ 36.9
▲ 36.2
▲ 41.2
-50
景気後退期
-60
採算(実績)
採算(見通し)
▲ 59.5
-70
88 89 90 91 92 93 94 95 96 97 98 99 00 01 02 03 04 05 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16
(暦年・四半期)
6
特別調査
1.セーフティネット保証5号(SN5号)の利用状況について
・ 2014年度以降にSN5号を利用した企業は回答企業の約1割と、2012-13年度に比べて半減している。
・ SN5号を利用した理由は、「金融機関がSN5号の利用を勧めたため」が最多、次いで「金利が低いため」が続いている。
・ SN5号を利用していない理由は、「借入の必要がなかったため」が最多、「SN5号を利用しようとしたが、融資を受けられなかった
ため」は少数にとどまっている。
※(注)SN5号:業況の悪化している業種に属する中小企業者であって、最近3か月の売上高が前年同期に比べて5%以上減少している等の認定基準(市区町村長が認定)を
満たすものを対象としている。なお、対象業種は、2012-13年度は600-700業種程度、2014年度以降は150- 300業種程度が指定されている。
(2)2014年度以降にSN5号を利用した理由
(1) SN5号の利用有無
(%)
100
(3)2014年度以降にSN5号を利用していない理由
(%)
60
(%)
60
53.6
90
(n=386)
49.5
50
(n=2,659)
51.0
50
80
40
40
70
60
無し
77.9
50
27.5
30
無し
88.1
30
26.4
22.8
20
20
12.2
40
2.3
その他
SN
号号
をを
利利
用用
しし
よよ
うう
S
N5
5
と
融
とし
した
たが
が、
、
融資
資を
を受
受け
け
ら
た
られ
れな
なか
かっ
っ
たた
ため
め
S
N5
5
SN
号号
のの
利利
用用
限限
度度
額額
を超
超え
えて
てい
いた
たた
ため
め
を
指定
定業
業種
種に
に該
該当
当し
しな
な
指
かっ
っ
たた
ため
め
か
た
売
売上
上減
減少
少要
要件
件等
等を
を
満
さ
な
か
っ
た
た
満た
た
さ
な
か
っ
た
ため
め
保証
証協
協会
会を
を利
利用
用せ
せず
ずに
に
保
借入
入で
でき
きた
たた
ため
め
借
0
借入の必要がなかった
ため
その他
一般保証と別枠で利用
できるため
担保・
保証人等の借入
条件が有利なため
保証料率が低いため
長期資金が調達できる
ため
借入が容易になるため
0
有り
11.9
金利が低いため
有り
22.1
7.9
1.6
0.8
金融機関がSN5号の
利用を勧めたため
10
10.3
10
30
20
18.2
11.7
10
0
15.6
2012-13年度 2014年度以降
(n=3,247)
(n=3,271)
(注)(2)、(3)は複数回答のため、合計は100%を超える。
信用保証の
必要なし
保険要件に
該当せず
7