きらら 第6号(PDFダウンロード)

十全クリニック 情報誌
第6号
2015年 8月 吉日 発行
暑中お見舞い申し上げます。
【 十全クリニック副院長
長屋 敬 】
このところ天候丌順が続き、患者の皆さんも体調
管理に十分気を使っておられることと思います。
6 月末に横浜で行われた日本透析医学会学術集会
に、当院スタッフ数人で参加および学会発表をして
きました。3 日間で 2 万人を超える参加者で、日本
の数ある学術集会の中で一番大きなものです。ここ
には透析医療に関わる全ての職種(医師、看護師、
臨床工学技士、薬剤師、臨床栄養士など)が参加す
臨床工学技士、薬剤師、管理栄養士など)が参加するためこれほどの規模となり、その発表演題
きらら
数も半端ではなく抄録集は5cmの厚さ(ほとんど電話帳)です。
透析医療の現場を動かしているという使命感、責任感からか、どの会場も満員で、参加者の熱気
が感じられました。
こうした場で得られた新たな知識、技術を透析の現場に還元するように、これからもがんばっ
ていきたいと思っています。
透析日 月水金 アサ
森下 繁幸さん
67歳
趣味:渓流釣り、競馬、読書
早いもので透析を始めてから 19 年になります。
始めたころは食べ物や水分をどうしても健康な頃の食生活から脱しきれず苦労しました。今は
あの頃に比べればそんなに苦労していません。19 年も透析にいれば慣れたというか学習した
というかお陰さまで今は順調に透析生活を送っています。
月水金は透析、火木のどちらかは渓流釣り、土日は中京競馬場に通う一週間です。釣りでは
今年は高山方面に行っていますが、主な釣場は岐阜県と福井県の九頭流水系、長野県の天竜川
水系です。何処に行っても最近驚くのは猿鹿猪等に遭遇する事が多くて里村の害獣が多いのも
分かります。渓流釣りに行っても野山を歩き回ってくると筋力が鍛えられ中年太りから逃れら
れます。それもこれも新生会、十全スタッフ皆様のお蔭と感謝しています。これかもチョイ悪
爺で昔よりも少し静かに明るく頑張ります。今後も宜しくお願いします。
旅行・帰省などで他施設での透析を希望される方へ
【看護師長
片村
幸代】
夏休みに入り、帰省や旅行をされる方もみえると思います。今回は他施設での透析までの流れをご
紹介します。以下が他施設透析までの流れです。
看護師の川真由美です。
6月に入職しました。珍
しい名前なので覚えても
看護師の國枝楓です。透
らえると嬉しいです。
析経験は浅いですが、こ
れからも一生懸命頑張
ります。
看護師の木下雅で
す。よろしくお願
いします。
看護師の山田寿巳で
す。6 月より入職しま
した。早く慣れるよう
に頑張ります。
看護師の山口佳南恵で
す。四日市から来まし
た。よろしくお願いしま
す。
体重の管理について
【臨床栄養科科長 管理栄養士 平賀恵子】
透析室で、先生や看護師さんから「体重が増えた」と言われたことはありませんか?「体重が増え
た」と言われたとき、体のなかで何が増えているか知っていますか??
私たちの身体は、水分、筋肉、骨などの成分で構成されています。「体重が増えた」と言われたと
き、水分が増えていたら、それは血管や心臓に負担がかかっている状態です。飲水量や塩分のとり
すぎに注意して、余分な水分が溜まらないように気をつけます。脂肪が増えている場合は、脂質異
常症や心筋梗塞などの危険や血糖値の乱れにつながります。食事でのエネルギーのとりすぎ、運動
丌足による消費エネルギーの低下を改善しましょう。筋肉が増えていたら、それはとても素晴らし
いことです。最近は貯金ではなく「貯筋」がブームです。筋肉を貯めておくと高齢になってから余
分なお金をつかわなくてすむのです。毎日こまめに体を動かし筋肉をしっかりと維持しましょう。
これから夏に向けて注意したいことは、冷たい水分のとりすぎに注意すること、食欲が低下しや
すい時期ですが、食べる量が減ると筋肉や脂肪が落ち、相対的に水分が溜まった状態になります。
暑い夏もしっかりと食べて元気に乗り切りましょう!!
重光由香(しげみつ ゆか):右
得意料理:かじきのハンバーグ
1ヶ月に 1 回の栄養指導ですが、患者
さんと食事についてのお話ができて嬉し
く思っています。食生活を変えることは
難しいことかもしれませんが、患者さん
が実践できることから始められる指導を
心掛けています。これからも笑顔で患者
さんに接するよう努めますので、気軽に
相談して下さい。よろしくお願い致しま
す。
舩坂知世(ふなさか ともよ):左
得意料理:チキン南蛮、あんパン
十全火木土の栄養指導に携わって 6 年目と
なりました。みなさんと食事のお話だけでな
深谷実樹(ふかや みき):真ん中
得意料理:きんぴら、シフォンケーキ
2 年半前より十全月水金ヨル透析の栄養
指導を担当させていただいています。経験
く、いろいろなお話をお聞きすることができ、
毎日楽しく栄養指導させていただいています。
食事は毎日の楽しみであり、心を豊かにしてく
れるものだと思います。少しでも楽しい食事が
できるよう献立の紹介などしていきますので
よろしくお願い致します。
豊かな患者様たちからお食事以外にもたく
さんのお話を聞かせていただき、私も勉強
させていただいています。これからもすぐ
に実行しやすい栄養指導を心がけてお話し
させていただきますので、よろしくお願い
致します。
シャント感染予防は患者さんの心がけも大事です! 【シャント外科
医師 谷山 宣之】
透析患者は一日おきにシャントを穿刺することで細菌が体内に入りやすい環境にあります。特に人
工血管を使用しているシャントでは、抗生剤治療では困難なことが多く、細菌が全身に回る前に、
人工血管の一部を切除または人工血管を全部取り除く手術が必要になります。皮膚が乾燥しやすい
方(特に冬季)、かぶれやすい方、糖尿病をお持ちの方は注意しましょう。具体的な感染予防の方
法をまとめてみました。
①かぶれる原因を減らしましょう
■ペンレスなどの麻酔のテープは穿刺する場所が決まっていたら、
半分または 1/3 の大きさに切り、余計なテープかぶれを起こさないようにしましょう。
■毎回、同じ場所に穿刺するとかぶれやすくなるため、広い範囲で穿刺できるように
スタッフと相談して決めましょう(曜日ごとに穿刺場所を変えるなど)。
②シャント肢を清潔にしましょう
■ペンレスを貼り付ける前にその部分を石鹸で洗いましょう。
かなりの菌を洗い流すことができます。
■穿刺する場所がよくわかっていらっしゃる方は、透析前にはがし、手を洗いましょう。
③止血パットは必ずはがしましょう
■翌日、止血されていれば、止血パットは必ずはがしましょう。血液には細菌がたくさん増殖し
ています。
④乾燥から皮膚を守りましょう
■皮膚が乾燥すると皮膚のバリアが壊れてしまい、細菌が入りやす
くなります。べたつかない保湿ローションを使用しましょう。ま
た、乾燥した皮膚はかゆみを伴うため、ひっかき傷を作るとさら
に感染しやすい状態となります。かゆい場合には、かゆみを止め
る塗り薬を処方してもらうと良いでしょう。
写真:シャント周囲の皮膚かぶれ
編集後記
暑い日が続いていますが、皆様体調は如何でしょうか。
今号よりきららの編集に携わることになりました。本来
であればもっと早く皆様にきららをお届けする予定で
したが丌慣れな事もあり、遅れてしまいました。次号で
はもっと手際よく編集できたらと思っています。
臨床工学技士 蟹江あずさ
編集:十全クリニック患者サービス委員会
名古屋市瑞穂区茨木町 88 番地
十全クリニック
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Tel:(052)831‐2185