仕様書 (PDF 93KB)

仕
1.
件
名
2.
業務目的
様
書
ホホジロザメ液浸標本作製業務
一式
国立科学博物館では資料の収集、保管、研究及び公衆への供覧等を行い、
自然科学及び社会教育の振興に努めている。そしてナショナルセンターとし
ての目的を果たし、社会に資するため標本を収集し、資料の充実を図る必要
がある。
国内はもとより世界的にみても保管例がほとんどないホホジロザメの大
型個体のホルマリン液浸標本を作製し、国立科学博物館の研究資料として保
管する。ホホジロザメの大型標本を効率的かつ安全に作製することを目的と
する。
3.
契約期間
契約締結日~平成28年3月20日
4.
標 本 名
ホホジロザメ液浸標本
(全長 3.5 m,オス個体,体重約 350 kg)
5.
標本作製にかかる仕様
A
標本作製場所
沖縄美ら島財団総合研究センター(沖縄県国頭郡本部町字石川 888
番地)敷地内の契約担当役が指定する場所。
B
ホルマリン固定用仮設水槽の作製
ホホジロザメのサイズに合わせたホルマリン固定用の仮設水槽を
上記「A
標本作製場所」(野外)において以下のとおり作製する
こと。
(1)水槽の耐久期間は半年以上とすること。
(2)木材、単管、防水シート等で作成すること。
(3)水槽の内寸は高さ 2 m 前後(最小で 1.5 m)、幅約 3.7 m、幅約 1.8m
とすること(図面参照)。
(4)液体を満たした時の強度が十分な構造であること。防水シートは
半年以上水槽内の液が外に漏れることのないものを使用する
こと。
(5)沖縄の3~7月の気候を勘案し、特に雨風や湿気に耐えるもの
とすること。
(6)水槽内のホルマリン溶液を撹拌するために、水槽の蓋の一部に
ポンプもしくはそのケーブルが通る小さな穴をあけること。ホル
マリン溶液の蒸発や雨水の流入を避ける目的で、この穴も閉じる
もしくは覆うことができるようにすること。
(7)水槽内での位置の固定用のベルトやバンド(ホホジロサメの胸部
と尾柄を含む2ケ所以上)の吊元を水槽に取り付けること。
(8)ポーズおよび水槽内の位置の固定のために仮設水槽内にも最小限
の作業スペースを設けること。
C
ホルマリン固定前の標本整形
解凍後のホホジロザメの表面状の汚れを水洗し、体表や各ヒレの形
を整えること。体表の目立つ傷は縫うなどによって補修すること。
D
ホルマリン固定作業
仮設水槽にホホジロザメを入れ、ポーズを決め、水槽内での位置を
ベルトやバンド等で固定すること。その前後に内部から腐食を避ける
ため体内にホルマリン溶液を注入すること。仮設水槽の内部にホルマ
リン溶液で満たし、蓋を完全固定すること。
6.その他
(1)過去 10 年以内に3m以上の大型のサメの液浸標本を作製した実績が
あること。
(2)ホルマリンの注射に関して、サメ肌を貫通する大型注射器について
は、請負者が準備すること。
(3)標本を仮設水槽内に吊るための器具(ベルト、バント、吊元等)は
本調達に含めること。
(4)仮設水槽の周囲に張るトラロープ等の安全対策用品、標本の移動時に
必要な重機は当館で準備するものとする。
(5)ホルマリンに関係する作業は、水で 10 倍に希釈することおよび仮設
水槽内への注入とし、本作業で使用する薬品については、当館で準備
するものとする。
(6)仕様書の内容について疑義が生じた場合は、その都度当館の担当者と
協議の上、その指示に従うこと。