東証情サ第1号 2016年1月29日 上場会社代表者各位 株式会社 東京

東証情サ第1号
2016年1月29日
上場会社代表者各位
株式会社 東京証券取引所
代表取締役社長 宮原 幸一郎
議決権電子行使プラットフォームのご案内について
拝啓 貴社ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
さて、本日は、当取引所が機関投資家との対話促進の観点から、上場会社の皆
様にご参加を推奨しております議決権電子行使プラットフォーム(プラットフ
ォーム)についてご案内申し上げます。
プラットフォームは、株主総会に関わる国内外のすべての実務関係者をシステ
ム・ネットワークで結びつけた市場インフラで、株主総会での機関投資家の議
決権行使環境の改善を目的として弊社関係会社の株式会社 ICJ により運営され
ております。
プラットフォームにご参加いただくと「名義株主の背後にいる国内外の真の実
質株主(機関投資家)」と効率的かつ効果的にコミュニケーションを取ること
ができます。以下、改めて特徴をご紹介申し上げます。
まず、機関投資家の実質的な議案検討期間を拡大することができます。
多くの上場会社の株式を保有する機関投資家は、実務上、総会日の8営業日前
(海外機関投資家)から5営業日前(国内機関投資家)までに議決権行使を完
了させる必要があります。このためプラットフォーム未参加の上場会社の総会
議案に対する機関投資家の検討期間は平均 4.8 日(2015 年1月~7月総会実績)に過
ぎず、機関投資家は極めて限られた期間内に多くの上場会社の議決権行使を行
っています。
一方、プラットフォームにご参加いただくと、機関投資家の議案検討期日は総
会前日まで拡大することから、「株主サービスの充実を実現させ」、「議案検
討期間不足により反対票や棄権票が投じられるリスクを軽減すること」ができ
ます。これはプラットフォーム参加の上場会社の議案検討期間は平均 20.9 日
(同)となっていることからも明らかです。
また、機関投資家と総会直前まで対話することができます。
プラットフォームは、名義株主の背後にいる真の実質株主とシステムでつなが
っており、これまで総会直前にしか分からなかった機関投資家の議決権行使結
果を毎日確認することができます。そのため、日々の行使結果の状況に応じて、
総会前日まで追加情報の発信・説明等、機関投資家に対して総会議案への理解
を深めていただくための様々なアクションをとることができ、総会直前まで議
案への賛成票確保の働きかけを行うなど、機関投資家との対話の充実・質の向
上を図ることができます。
プラットフォームには昨年新たに100社近い上場会社の皆様にご参加いただき、
現在参加会社は588社となっております。
本年も、昨年6月のコーポレートガバナンス・コード施行に続き、昨年11月に
経済産業省に設置された「株主総会プロセスの電子化促進等に関する研究会」
におきましては、議案検討期間拡大のためのプラットフォームの利活用が取り
上げられるなど、議決権行使環境整備に関する議論は各方面で引き続き行われ
ていることから、本年6月総会に向けてさらに参加会社も増えてくるものと考
えられます。
機関投資家との対話を通じて企業価値向上が求められるなか、IR(Investors
Relations)やSR(Shareholders Relations)拡充のツールとして「議決権電子行
使プラットフォーム」のご参加を是非ともご検討いただきたく、何卒宜しくお
願い申し上げます。
敬具
当ご案内に関するお問合せ先:
(株)東京証券取引所
(株)ICJ
営業部
情報サービス部
03-5215-0340
050-3377-7830