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港区職員の障害を理由とする差別の解消の推進に関する要綱(素案)の概要
目 的
障害者差別解消法第 10 条第1項の規定に基づき、国が定める基本方針に即して、
法第7条に規定する事項に関し、港区職員(一般非常勤職員、臨時職員を含む。
以下「職員」という。)が適切に対応するために必要な事項を定めるものとする。
定 義
この要綱における、障害者及び社会的障壁の定義をそれぞれ定める。
不当な差別的取扱いの禁止
職員は、事務又は事業を行うに当たり、障害を理由として、障害者でない者と
不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。
合理的配慮の提供
職員は、事務又は事業を行うに当たり、実施に伴う負担が過重でないときは、
障害者の権利利益を侵害することとならないよう、社会的障壁の除去の実施につ
いて必要かつ合理的な配慮の提供をしなければならない。
管理職の責務
①所属職員の注意を喚起し、障害を理由とする差別の解消に関する認識を深めさ
せる。
②合理的配慮の必要性が確認された場合は、職員に対して適切な合理的配慮をす
るよう指導する。
③障害を理由とする差別に関する問題が生じた場合には、迅速かつ適切に対処し
なければならない。
指定管理及び委託等の措置
区長は、以下の場合において、本要綱及び留意事項を踏まえた適切な対応を行
うために必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
① 公の施設の管理を行わせる場合
②事務又は事業を事業者に委託する場合
③その他職員以外の者が事務又は事業を行う場合
相談窓口の設置
障害者福祉課に、職員による障害を理由とする差別に関する障害者及びその家
族その他の関係者からの相談に的確に応じるとともに、職員が適切に対応できる
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よう支援するための相談窓口を設置する。
港区障害者差別相談委員会の設置
職員による障害を理由とする差別に関する相談に迅速かつ適正に対処するため、
港区障害者差別相談委員会を設置する。
・委員長 保健福祉支援部長
・副委員長 総務部長
・副委員長 教育委員会事務局次長
・委員 障害者福祉課長
・委員 人事課長
・委員 人権・男女平等参画担当課長
・委員 庶務課長
※臨時委員を指名できる。
研修及び啓発
区長は、障害を理由とする差別の解消の推進を図るため、職員に対し、必要な
研修・啓発を行うものとする。
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港区職員の障害を理由とする差別の解消の推進に関する要綱
に係る留意事項(素案)の概要
不当な差別的取扱いの基本的な考え方
法は、正当な理由なく、障害を理由として、財・サービスや各種機会の提供を
拒否する又は提供に当たって場所・時間帯などを制限する、障害者でない者に対
しては付さない条件を付けることなどにより、障害者の権利利益を侵害すること
を禁止している。
不当な差別的取扱いとは、正当な理由なく、障害者を、問題となる事務又は事
業について、本質的に関係する諸事情が同じ障害者でない者より不利に扱うこと
である。
正当な理由の判断の視点
個別の事案ごとに、以下の観点から、具体的場面や状況に応じて総合的・客観
的に判断することが必要である。
①障害者、第三者の権利利益(安全の確保、財産の保全、損害発生の防止等)
②区の事務又は事業の目的・内容・機能の維持等
不当な差別的取扱いの具体例
①障害を理由に窓口対応を拒否する。
②障害を理由に対応の順序を後回しにする。
③障害を理由に書面の交付、資料の送付、パンフレットの提供等を拒む。
④障害を理由に説明会、シンポジウム等の出席を拒む。
⑤事務又は事業の遂行上、特に必要ではないにもかかわらず、障害を理由に、来
庁の際に付き添い者の同行を求めるなどの条件を付けたり、特に支障がないにも
かかわらず、付き添い者の同行を拒む。
合理的配慮の基本的な考え方
①障害者が個々の場面において必要としている社会的障壁を除去するための必要
かつ合理的な取組であり、その実施に伴う負担が過重でないもの。
②事務又は事業の目的、内容、機能に照らし、以下に留意する。
・本来の業務に付随するものに限られること。
・障害者でない者との比較において同等の機会の提供を受けるためのものである
こと。
・目的、内容、機能の本質的な変更には及ばないこと。
③代替措置の選択も含め、双方の建設的対話による相互理解を通じて、必要かつ
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合理的な範囲で、柔軟に対応するもの。
過重な負担の基本的な考え方
個別の事案ごとに、以下の要素等を考慮し、具体的場面や状況に応じて総合的・
客観的に判断する必要がある。
①事務又は事業への影響の程度(事務又は事業の目的、内容、機能を損なうか否
か)
②実現可能性の程度(物理的・技術的制約、人的・体制上の制約)
③費用負担の程度
合理的配慮の具体例 ※具体例の詳細は、別紙をご覧ください。
1 物理的環境への配慮
○段差がある場合に車椅子利用者にキャスター上げ等の補助をする。
○障害者からの要望に応じ、目的の場所まで付き添って案内を行う。
○疲労を感じやすい障害者から休憩の申し出があった場合、施設の状況に応じて、
休憩スペースや椅子を用意する。
2 意思疎通の配慮
○筆談、読み上げ、手話、点字等の手段を用いて説明等を行う。
○視覚障害者に資料等を提供する際、読み上げソフトに対応できるよう電子デー
タを用いる。
○一度に複数の内容を伝えるのでなく、ゆっくり、丁寧に繰り返し説明する。抽
象的な表現は避け、具体的な言葉で説明する。
3 ルール・慣行の柔軟な変更
○電子メールやホームページ、ファックスなど多様な媒体で情報提供、利用受付
等を行う。
○窓口が複数ある場合、本人は移動させずに同じ窓口で職員が交代し対応する。
○施設利用等に当たり、移動に困難のある障害者を早めに入退場させ、誘導する。
学校等の事務又は事業を行う場合における配慮すべき事項
①職員が学校等の事務又は事業を行う場合は、教育委員会が定める要綱及び留意
事項にも留意する。
②委託事業者、指定管理者、その他職員以外の者が学校等の事務又は事業を行う
場合は、教育委員会が定める要綱及び留意事項を踏まえた適切な対応を行うため
に必要な措置を講ずるよう努める。
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