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I-IMP/123I-ioflupane
123
認知症 症例アトラスシリーズ
参考文献
1)McKeith IG, Dickson DW, Lowe J et al; Diagnosis and management of dementia with Lewy bodies: third report of the DLB consortium.
Neurology. 2005; 65(12): 1863-1872.
SPECT 収集・再構成条件 I-IMP
I-ioflupane
123
機種名
123
シーメンスSymbiaE/ SymbiaS
シーメンスSymbiaE/ SymbiaS
データ処理装置
syngo
syngo
使用コリメータ
LMEGP
LMEGP
222MBq
167MBq
撮像開始時間
投与 20 分後
投与 210 分後
収集モード
Continuous
Continuous
4 度 /step
4 度 /step
投与量
Angular step
Step 数
45
45
20min(2.5min×8)
25min(2.5min×10)
1.45
1.45
128×128
128×128
ピクセルサイズ
3.3mm
3.3mm
スライス厚
3.3mm
3.3mm
前処理フィルタ
Butterworth
Gaussian FWHM 7mm
再構成フィルタ
ramp
収集時間
収集拡大率
マトリックスサイズ
Order
0.35 Nyquist
画像再構成法
FBP
散乱線補正
順天堂大学医学部附属順天堂医院
症例提供
Possible DLB → Probable DLB
幻視 /ドパミントランスポーターの低下
MMSE19 点
3D-SSP Analysis : Decrease
RT.LAT
LT.LAT
SUP
INF
ANT
POST
RT.MED
LT.MED
Surface
L
R R
LT.LAT
RT.LAT
8
Cut off 周波数
減弱補正
レビー小体型
認知症
L R
L L
SUP
R
Z
INF
7
6
Flash 3D(Iteration:9 Subset:10)
あり
(方法:Chang 法 μ=0.10cm-1)
なし
5
なし
なし
L
GLB
ANT
POST
R
RT.MED
R
L
LT.MED
4
3
2
1
R
L
N
L
R
0
6
A
5
4
お問い合わせ先
日本メジフィジックス株式会社 製品企画第一部
R
L
3
TEL 03-5634-7452
2
P
0
日本メジフィジックス株式会社
〒136-0075 東京都江東区新砂 3 丁目 4 番 10 号
TEL 03-5634-7006(代)
URL http://www.nmp.co.jp/
1
2015.9月作成
(TA-1509-G03)
順天堂大学医学部附属順天堂医院 認知症診断・予防・治療学講座 先任准教授 本井
ゆみ子
紹介した症例は臨床症例の一部を紹介したもので、全ての症例が同様な結果を示すわけではありません。
I-IMP/123I-ioflupane 認知症 症例アトラス
123
3D-SSP/DaTViewによる画像解析は株式会社 AZE の AZE VirtualPlace 隼を使用することで実施可能です。
● 診断病名 レビー小体型認知症(DLB) ● 年齢 80 歳代 ● 性別 女性
I-ioflupane SPECT
症例の背景
123
Original 画像
X 年 初 め:もの忘れ、辻褄の合わない言動、発動性の低下があり、幻視も認めた。
服薬管理も困難となる。
画像所見
X 年 7 月:当科受診
診察には協力的であった。失語、失効、失認はなく、運動麻痺も無い。
UPDRS part Ⅲは 5 点(両上肢固縮 1/4 点、指タップ 右 1/4 点、椅子からの立ち上がり1/4 点、姿勢
の安定性 1/4 点、動作緩慢 1/4 点)
で、明らかなパーキンソニズムは無い。
MMSE:19/30 点 HDSR:25/30 点
左被殻への集積が低下しドット状と
100%
なっており、集積の左右差を認める。
右線条体も SBR は 3.21と集積が低
下している。
X 年 10 月:脳血流 SPECTと 123I-ioflupane SPECT 検査を実施。
123
I-ioflupane SPECTにて、線条体への集積低下を認めた。
X 線 CT
0%
画像所見
脳梗塞などの血管病変は
認めない。下角の開大や
大脳皮質の萎縮も認めな
い。
Rt
Lt
DaTView 結果画像
N
6
34
33
32
31
30
29
28
27
26
25
24
23
22
21
20
19
A
5
4
R
Rt
L
3
Lt
2
I-IMP 脳血流 SPECT
123
Original 画像
3D-SSP 解析画像(血流画像 /Z-score 画像)
0
3D-SSP Analysis : Decrease
100%
100%
RT.LAT
LT.LAT
INF
SUP
ANT
POST
RT.MED
※SBR は使用機種、コリメータ、画像再構成法等によって変動します。
L
R R
LT.LAT
RT.LAT
L R
L L
SUP
R
Z
INF
7
6
5
GLB
L
ANT
R
0%
POST
L
L
R
RT.MED
R
R
L
LT.MED
4
3
まとめ
認知症の原因疾患の鑑別のため実施した脳血流 SPECTではDLBよりAD が疑われるが、DLB の中核症状
2
である幻視を認めている。しかし、他の中核的特徴であるパーキンソニズムや、レム期睡眠行動異常など
1
の示唆的特徴は認めておらず、DLB 臨床診断基準 1)では possible DLB であった。
0
Lt
画像所見
I->S
SBRBolt R=3.21 L=1.60 Ave=2.41 AI=67.2%
LT.MED
Surface
Rt
1
P
血流画像および Z-score 画像で、左優位の前頭葉の血流低下と両側頭頂葉、両側後部帯状回、楔前部の血流低下
を認めた。後頭葉の血流は保持されておりアルツハイマー型認知症(AD)の血流低下パターンである。しかし
レビー小体型認知症(DLB)
も否定はできない。
そこで 123I-ioflupane SPECT 検査を行うと、ドパミントランスポーターの低下を認めたため、probable
DLB の診断となった。
DLB が疑われるも、複数の中核的特徴を認めないような場合、ドパミントランスポーター低下の有無の
確認は、DLB 診断のための追加情報となる。