施工性改善型フォームドアスファルト混合物 【商品名:LEAB(レアブ)】 1 開発背景 ◆舗装業界(アスファルト合材)を取巻く状況 社会資本ストックの有効利用 舗装材料のリサイクル促進 ※現在、ほぼ100%リサイクル 再生アスコンの高再生率化 ※平均で47%、地域によっては70%以上 再生アスコンの増加 繰返し再生アスコンの発生 ※全製造量の約75%が再生アスコン 再生アスコン の品質低下 のおそれ 供用後の 耐久性が 懸念 再生アスコンの 品質確保が課題 2 ◆再生アスコンの耐久性向上に向けて(品質確保) 施工性(作業性)を改善することが効果的 対策の一つとして、 中温化アスファルト技術 ⇒加熱アスコンの製造、施工温度を低減できる技術 ⇒締固め性が改善される、高い締固め度を確保できる 中温化技術の種類、 ①発泡系:アスファルト中に微細泡を発生、分散させる ②粘弾性調整系:アスファルトの高温域での粘弾性を調整する ③滑剤系:アスファルトと骨材の界面における潤滑を高める 3 ◆中温化アスファルト技術の現状 ・グリーン購入法の特定調達品目に掲載(2010年2月) ・中温化用添加剤(プラントミックス)や専用アスファルト(プレミック ス)を使用する方法が主流 しかし、 施工実績:全アスファルト合材製造量の0.1%(2010年まで) ⇒十分に普及した技術とは言えない状況 なぜ普及しないのか、 中温化に必要な添加剤を使用することや添加剤をプラントで投入 する製造手間などによりコストが上昇するからでは? 4 ◆中温化アスファルト技術を普及・活用するために コストアップの少ない“機械式のフォームド技術”に着目 発泡系の1種であり、専用装置により高温のアスファルトに水を添加 し、急激に水蒸気化させフォームド(泡)化させる技術 ⇒アスファルト内に残存した微細泡がベアリングとして働き、骨材の動 きをスムーズにして締固め性が向上する 再生アスコンへ適用する際の問題点、 添加できる新アスファルト量が少ない ⇒従来技術より効果の高いフォームドアスファルトが必要 改良フォームドアスファルトを使用したアス ファルト混合物【LEAB(レアブ)】を開発 5 理想的なフォームドアスファルト ◆開発目標 噴射直後 数秒後 数分後 敷きならし時 従来型 骨材 アスファルト 開発目標 多くの微細泡を 残存させたい 泡 6 改良フォームドアスファルトの開発 ◆発泡改善剤の使用 泡同士の結合・肥大化の抑制 ⇒微細泡の安定化 ◆専用フォームド発生装置の開発 アスファルトと水の混合性の向上 ⇒発泡量の増大、添加水の分散性の向上 汎用化(普及)に向けて ⇒既設プラントに設置が可能(コンパクトな装置) 7 開発したフォームドアスファルト技術 ◆発泡改善剤の使用 種別 発泡倍率と持続時間 発泡状況 率 15 10 倍 ( 従来型 30 発 泡 25 倍 20 5 ) 0 0 30 25 20 15 10 5 ) 倍 ( 開発品 発 泡 倍 率 100 200 300 発泡持続時間(秒) 0 0 100 200 300 発泡持続時間(秒) 発泡量が多く、 残存する微細 泡が多い フォームドアス ファルトを実現 8 ○発泡状況 (アスファルト:ストレートアスファルト 60/80) 従来フォームドアス 改良フォームドアス 9 開発したフォームドアスファルト技術 ◆専用装置の開発 ・水を高圧で添加し分散性を向上 ・発泡改善剤をライン中で添加 ・既設プラントにもコンパクトに納まる 10 プラントへの装置設置:発泡状況の確認 ○発泡状況 (アスファルト:ストレートアスファルト 60/80) 室内と同等のフォームドアスファルトが発生することを確認 11 LEABの効果:締固め特性 ◆締固め度測定(マーシャル安定度試験供試体) 【再生密粒度アスコン(13)再生率70%】 通常再生アスコン 101 通常アスコンに比べ 高い締固め度を確保 できる 締固め度(%) 再生LEAB 100 99 98 100 110 120 130 締固め温度(℃) 140 150 12 LEABの効果:効果の持続性 ◆ダンプ運搬、サイロ貯蔵試験 【試験条件】 項 目 条 件 混合物種類 再生密粒度アスコン(13) 再生骨材配合率70% 再生用添加剤量 10%(対旧アスファルト) 製造温度 出荷目標165℃ 製造方法 ①【通常】 ②【LEAB】 サンプリング時間 ①【ダンプ運搬試験】 0~5時間(1時間毎) ②【サイロ貯蔵試験】 0~30時間(6時間毎) 13 【試験結果】 締固め度(%) 101 通常(145℃) LEAB(145℃) 通常(145℃) LEAB(145℃) 通常(115℃) LEAB(115℃) 102 通常(125℃) LEAB(125℃) 100 101 99 100 98 99 97 98 0 1 2 3 4 ダンプ運搬時間 (時間) 5 0 6 12 18 24 サイロ貯蔵時間 (時間) 30 ダンプ運搬、サイロ貯蔵ともに、時間が経過してもフォームドの効果が 持続している 14 LEABの効果:施工性・作業性 ◆作業性評価試験:試験方法 所定の締固めを与えた供試体に対して、一定荷重を載荷し、崩壊 する(ほぐれる)までの時間を計測 (概要) (供試体がほぐれる状況) 変位計 荷重 変形量 ↓ 載荷 供試体 15 LEABの効果:施工性・作業性 ◆作業性評価試験:試験結果(再生密粒度アスコン) ほぐれるまでの時間(秒) 60 作業性“悪” 通常 LEAB 40 低い温度域において 通常アスコンに比べ てほぐれ易い(作業 性が良好) 20 作業性“良” 0 130 120 110 100 90 80 混合物温度(℃) 16 LEABに期待される効果 1)再生アスコンの品質向上 高再生率、繰返し再生の再生アスコンの施工性・仕上がり性改善 2)混合物温度が低下しやすい場合の品質確保 締固めに必要な温度領域が拡大し、冬期施工や長時間運搬でも 良好な品質を確保 3)作業環境の改善 施工温度の低減により、夏期の熱中症対策・Asヒュームを低減 4)再生アスコンの中温化 再生アスコンの製造温度を低減、CO2削減 17 LEABの展開状況 ◆フォームド装置設置状況 地域 工場名 東京総合 瑞穂 関東 川崎 瑞穂 横浜 中国 広島 九州 北九州 東京総合 川崎 横浜 18 ご静聴ありがとうございました LEAB対応工場―川崎合材工場 19
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