特 集 沼津市民の健康地域差は?(平成 24 年度特定健診データ分析をもとに) 平成24年度に沼津市特定健診を受診した国民健康保険加入者14,131人のデータから、市内を 学校区18地区に分けて健診結果の分析を行いました。特定健診は、動脈硬化を進行させ、心疾患 や脳血管疾患などの大きな病気を引き起こす「メタボリックシンドローム」に着目して実施して いるものです。今回はこの「メタボ」該当者の状況を中心に分析結果をご紹介します。3ページ の「保健師からのアドバイス」も併せて参考にしてみてください。 1. 「メタボ該当者」の地区別状況について 市全体の該当者を100としたとき 男性 女性 ……該当者が多い地区 ……該当者が少ない地区 市全体と比べて、男性は11地区、女性は8地区で 該当者が多くなっています。該当者が最も多い地区 は、市全体の該当者を100とすると、男性は戸田地 区で1.2倍、女性は内浦地区で1.7倍、市全体より多 くなっています。また、同様に該当者が最も少ない 地区は、男性・女性ともに第1地区で、沼津市全体 より男性は0.84倍、女性は0.74倍、少なくなって います。 ※メタボとは、腹囲が男性85cm 以上、女性90cm 以上かつ、下記2つ以上に該当する人 ①中性脂肪150mg/dl 以上、または HDL コレステロール40mg/dl 未満、もしくはコレステロールを 下げる薬服用者 ②収縮期血圧130mmHg 以上、または拡張期血圧85mmHg 以上、もしくは血圧を下げる薬服用者 ③空腹時血糖110mg/dl 以上、または HbA1c5.5(JDS 値)以上、もしくは血糖を下げる薬服用者 2.「メタボ該当者」の生活習慣と発症要因について ●20歳の時の体重から10kg 以上増加している人 男性 女性 ●睡眠で休養が十分とれていない人 男性 女性 特定健診の問診結果から、男性・女性ともに「20歳の時の体重から10kg 以上増加」の該当者が多い 地区、また男性では「睡眠で休養が十分にとれていない」該当者が多い地区で、メタボの該当者が多い という傾向がありました。体重増加が大きいほど糖尿病や高血圧の有病率が高いというデータや、20歳 からの30年間で5kg 以上体重が増加した人は、5kg 未満の人に比べて男性では2.61倍、女性では2.56倍、 糖尿病を発症しやすいという研究結果もあります。また、質の悪い睡眠は生活習慣病の発症リスクを高め、 かつ症状を悪化させることがわかっています。 このことから、メタボリックシンドローム予防のためには、適切な体重管理と、質のよい睡眠をとる ことが大切だということがわかります。この機会に自分の健診結果と生活習慣を見直してみましょう。 - 2 -
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