旭市 高齢者福祉計画・第6期介護保険事業計画 概 要 版 平成 27 年 3 月 旭市 ご あいさつ わが国においては、団塊の世代が 75歳以上となる平成37年を目途に、高齢者が可能な限 り住み慣れた地域で、自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、医療・介護・ 予防・住まい・生活支援が一体的に提供される「地域包括ケアシステム」の構築が目指され ています。 本市の高齢化率は、 平成 27 年1月末で 27.0%ですが、 年々上昇し、 平成32年には 30.3%と、 3 割に達することが予想されます。 高齢化が一段と進む中、ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯の増加、さらには、日常 生活に支援を必要とする高齢者や認知症高齢者の増加が見込まれ、介護サービス以外の多様 な生活支援サービスが必要とされています。 このような状況のもと、 平成 27 年度からの 3 か年を計画期間とする「旭市高齢者福祉計画・ 第6期介護保険事業計画」を策定いたしました。本計画を推進するため全力で取り組んでまい りますので、皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。 旭市長 明智 忠直 平成27年3月 1 基本理念 本 計 画では、高 齢 者 人口が 年 々増 加していく中で、地 域に暮らす高 齢 者や家 族 が 幸せな生 活を送れるよう、 市 民・地 域の活 動団体・関係 機関・行 政の連 携を充 実させ、地 域で支え合う仕 組みづくりを目指し、基 本 理 念を 以 下のように定めました。 計画の期間は平 成27年 度から平 成29年 度です。 健 やかでやすら ぎ と 生 き が い の あ る 地域 社 会 の 実 現 旭 市 に お け る高齢者の状況 旭市の高齢者の人口や高齢化率は、年々上昇し、平成 32 年までには 30.3%と3割に達することが予想されます。特に この計画期間においては、65 ~ 74 歳の前期高齢者人口の伸びが大きくなることが予想されます。 (人) 25,000 20,000 15,000 ■ 高齢者の年 代 別 人 口 の 推 計 ■ 75歳以上 65~74歳 18,182 18,440 18,785 19,025 19,237 19,408 19,585 9,154 9,071 9,221 9,317 9,351 9,461 9,329 9,067 8,492 9,028 9,369 9,564 9,708 9,886 9,947 10,256 平成25年 26年 27年 28年 29年 30年 31年 32年 17,559 10,000 5,000 0 2 ※平成25・26年は実績値(10月1日現在) 、平成27年以降はコーホート要因法による推計値。 2 5つの基 本目 標 計画の基本 理 念を具 体化していくため、次の5つの基本目標を定めました。 基本 目 標 1 介 護 予 防 の 推進と自立支援 ● この度の介護保険法の改正で、サービスが全国一律ではなくなる要支援者を対象とした通所介護や訪問介護に ついては、市の独自裁量としてNPO団体やボランティアも視野に入れたサービス提供体制の確保を図ります。 ● ひとり暮らし等の高齢者に対する孤独感の解消や安否確認、高齢化が進む家族介護者への支援の充実等に取り 組んでいきます。 1 介 護 予 防・日常生活支援総合 事 業 制度改正による予防給付の見直しにより、既存の訪問介護・通所介護サービスに加えて、地域の多様な主体 を活用した新しい介護予防・日常生活支援総合事業(介護予防・生活支援サービス事業)を平成29年4月まで に開始します。 2 介 護 予 防事業 高齢者の健康づくりの推進とともに、介護予防に向けた支援の必要な高齢者を早期に把握しながら、要支援・ 要介護状態になることを予防するための取り組みを充実します。また、一部の事業については新たな総合事業(介 護予防・生活支援サービス事業)としての展開を図ります。 3 任 意 事 業(地域支援事業) 地域の高齢者が、住み慣れた地域で安心してその人らしい生活を継続していくことができるようにするた め、介護保険事業の運営の安定化を図ります。 4 高 齢 者 福祉サービスの充実 介護保険サービス以外での、高齢者の自立した生活を支える福祉サービスを充実します。また、軽度生活支援 事業、生きがい活動支援通所事業、配食サービス事業の事業については、平成29年4月までに新たな総合事業 としての展開を図ります。 3 基本 目 標 2 地 域ケア体制の整備 ● 地域の実情に応じて、高齢者が可能な限り住み慣れた地域で自立した日常生活を営むことができるよう、医療、 介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される地域包括ケアシステムの構築の実現を図ります。 ● 認知症や虐待等の問題を抱えた高齢者や家族の把握に努めるとともに、相談・支援体制を充実します。 1 包 括 的 支援事業(地域支援事 業 ) 地域ケア会議の充実、地域包括支援センター、在宅介護支援センター運営事業の充実を図ります。 2 自 主 的 な地域福祉活動への支 援 社会福祉協議会と連携し、地域活動を行うボランティア団体等の活動促進や、ボランティアの人材育成を通じて、 在宅生活の高齢者支援を推進します。 基本 目 標 3 高 齢 者 の 生 きがい活動支援 ● 高齢者の健康の維持増進、生きがいづくりにつながるよう、ボランティア活動や就労の場・機会の確保などに 努め、高齢者ができる限り要介護状態に陥ることなく、健康で生き生きした生活を送れるよう支援に努めます。 ● 高齢者が生活支援の担い手となって支援が必要な高齢者を支える、高齢者が中心となった地域の支え合い(互 助)の仕組みの構築を目指し、そのための環境づくりを進めます。 1 高 齢 者の社会参加の促進 高齢者が地域との関わりを持ち、多様な活動に積極的に参加して、生きがいと交流のある生活が営めるよう 社会参加の機会を充実します。 2 高 齢 者の生涯学習・スポーツ 活 動 の 推 進 高齢期になっても、多様な趣味や活動を通じて充実した生活が営めるよう生涯学習、スポーツ・レクリエーショ ン等の各方面で活動の場や機会の提供に努めるとともに、多様な価値観やライフスタイルに合わせた生きがい づくりを支援します。 3 高 齢 者の就労促進 高齢者の能力と希望に応じた就労先の確保や情報の提供などの就労対策を推進し、高齢者の生きがいや 活力ある生活を支援します。 4 敬 老 事業 高齢者の多年にわたる地域社会への貢献に敬意を表し、長寿を祝福する取り組みを実施します。 4 基本 目 標 4 安全ですみよい環境整備 ● ひとり暮らし高齢者や高齢者だけの世帯が増加している中、地域の高齢者が安心して暮らせるように、公共空 間などの施設のバリアフリー化や安全な地域社会づくりを推進します。 ● 地震や風水害等の災害が発生した場合における要介護高齢者等に対する情報伝達や避難誘導の体制づくりや、 増加傾向にある高齢者の交通事故防止対策や、高齢者の消費者被害の防止対策を積極的に進めます。 1 ユ ニ バ ーサルデザインのまちづ く り 高齢期になっても生活しやすい地域環境づくりを進めるために、公共施設のバリアフリー化や移動手段の確保 に努めます。 2 高 齢 者 の居住の場の確保 様々な理由により居宅での生活が困難な高齢者に対し、居住の場の確保に努めます。 3 防災対策 地域や関係機関との連携を図り、災害時・緊急時に迅速かつ的確な対応が図れるよう、高齢者等の災害時 要援護者支援の取り組みを推進します。 4 交 通 安 全・防犯対策 高齢者の地域生活における安全を確保するため、交通安全対策や地域との連携による防犯対策の取り組みを 推進します。 5 基本 目 標 5 介 護サービスの充実 ● 要介護者のニーズに合った居宅・施設・地域密着型介護サービスの提供体制の確保を図るとともに、介護人材 の育成・確保や介護サービスの質の向上に努めます。 ● 介護が必要になっても安心して暮らせるようにサービスを安定して供給できる基盤の整備を推進しながら、適正 な介護保険事業の運営に努めます。 1 介 護 サ ービス基盤の整備 高齢化の進行にともなう認定者の増加により、介護サービスの必要量が不足しないよう利用ニーズの把握に 努め、事業者の参入を促しつつ必要なサービス量の確保に努めます。 2 介 護 保 険制度の適切な運営 介護サービス、介護予防サービスの利用者に適正なサービス提供が事業者から行われるよう、ケアマネジメ ント機能の充実や介護サービスの質の向上のための取り組みを積極的に推進します。 3 低 所 得 者に対する支援 低所得者の介護保険サービス利用にかかる費用について、社会福祉法人等による利用者負担軽減事業や介護 保険料の徴収猶予及び減免などにより負担軽減を図ります。 4 介 護 保 険事業量等の推計 第6期介護保険事業における要支援・要介護の認定者については、人口推計等をもとに以下のように推計 します。 ■ 第1号被保険者数 及 び 認 定 者 数 の 推 移 と 推 計 ■ 第1号被保険者数 実績 認定者数 推計 認定率 (人) 20,000 17,067 17,559 18,182 18,577 18,926 19,173 19,793 19,908 18.0 17.6 15,000 (%) 20 18 16.9 15.9 16 15.1 10,000 14.5 14.4 13.9 14 5,000 2,378 0 平成24年度 2,528 25年度 2,644 26年度 資料:人口推計及び国ワークシート ※実績は平成24年~26年の 10月1日現在に基づく。 6 2,812 27年度 3,015 28年度 3,233 29年度 3,492 32年度 3,590 37年度 12 10 ■ 要支援・要介 護 認 定 者 数 の 推 移 と 推 計 ■ (人) 4, 000 実績 3, 500 3, 000 2,378 2, 500 要介護5 348 要介護4 415 1, 500 要介護3 394 1, 000 要介護2 2, 000 500 0 推計 2,644 2,528 365 349 456 438 3,492 2,812 365 3,015 366 513 481 485 451 3,233 378 363 602 548 517 3,590 378 639 551 567 681 709 423 420 502 513 542 703 797 411 612 882 524 883 490 201 107 平成24年度 208 107 25年度 226 111 26年度 235 111 27年度 245 117 28年度 255 124 29年度 261 136 32年度 267 148 37年度 要介護1 要支援2 要支援1 586 557 629 資料:人口推計及び国ワークシート ※実績は平成24年~26年の 10月1日現在に基づく。 5 居 宅 サービス・介護予防サービ ス 介護保険サービス提供事業者等との連携の強化、新規事業者参入の促進、マンパワーの確保と人材の育成 を推進することにより、引き続き必要な介護サービスの見込量の確保に努めます。 6 地 域 密着型サービス、地域密着 型 介 護 予 防 サ ー ビ ス 高齢者が住みなれた地域や環境の中で、安心して生活を継続できるよう、身近な地域でサービスを提供する 地域密着型サービス・地域密着型介護予防サービスについて、更なる整備充実と利用の促進を図ります。 7 施 設 ・居住系サービス 介護老人福祉施設については、施設入所希望者が依然として多いことから、その解消に努めるとともに、今回 の制度改正の中で重点化が示されている重度認定者の利用を促進していく必要があります。 8 介 護 保険サービス給付費の見込 み 第 6 期介護保険事業における介護給付費等について以下のように見込みます。 1 介護給 付 費 の 見 込 み (千円) 区分 居宅サービス 地域密着型サービス 施設サービス 平成 27 年度 2,019,758 292,273 1,817,298 平成 28 年度 1,617,611 872,191 1,833,775 平成 29 年度 1,714,055 1,025,401 1,853,867 合計 5,351,424 2,189,865 5,504,940 介護給付費合計 4,129,329 4,323,577 4,593,323 13,046,229 区分 居宅サービス 地域密着型サービス 平成 27 年度 90,932 0 平成 28 年度 98,919 0 平成 29 年度 107,402 1,227 合計 297,253 1,227 予防給付費合計 90,932 98,919 108,629 298,480 平成 27 年度 8,428 51,848 平成 28 年度 8,600 52,400 平成 29 年度 8,600 52,400 合計 25,628 156,648 60,276 61,000 61,000 182,276 2 3 介護予 防 給 付 費 の 見 込 み (千円) 地域支 援 事 業 の 見 込 み 区分 介護予防・日常生活支援総合事業費 包括的支援・任意事業費 地域支援事業費合計 (千円) 7 9 保 険 料額 今回の制度改正では、所得水準に応じてきめ細かな保険料設定を行うため、標準段階が9段階へと見直しが 行われました。第6期計画期間における介護保険料の所得段階設定は、国の標準段階における9段階を3段階に 細分化して11段階とし、所得段階別の保険料額は下記の通りとなります。 段階 対象者 保険料率 保険料額 年額(円) 月額(円) 基準額×0.45 24,300 2,025 生活保護者及び老齢福祉年金受給者で世帯全員が市民 税非課税者 第 1 段階 世帯全員が市民税非課税者で本人の前年の公的年金等 収入金額と合計所得金額の合計が80万円以下の方 第2段階 世帯全員が市民税非課税者で本人の前年の公的年金等 収入金額と合計所得金額の合計が80万円超120万円 以下の方 基準額×0.65 35,100 2,925 第3段階 世帯全員が市民税非課税者で本人の前年の公的年金等 収入金額と合計所得金額の合計が120万円を超える方 基準額×0.75 40,500 3,375 第4段階 本人が市民税非課税者で世帯員に市民税課税者がいる 方のうち本人の前年の公的年金等収入金額と合計所得 金額の合計が80万円以下の方 基準額×0.9 48,600 4,050 第5段階 本人が市民税非課税者で世帯員に市民税課税者がいる 方のうち本人の前年の公的年金等収入金額と合計所得 金額の合計が80万円を超える方 基準額×1 54,000 4,500 第6段階 本人が市民税課税者で前年の合計所得金額が120万円 未満の方 基準額×1.2 64,800 5,400 第7段階 本人が市民税課税者で前年の合計所得金額が120万円 以上190万円未満の方 基準額×1.3 70,200 5,850 第8段階 本人が市民税課税者で前年の合計所得金額が190万円 以上290万円未満の方 基準額×1.5 81,000 6,750 第9段階 本人が市民税課税者で前年の合計所得金額が290万円 以上500万円未満の方 基準額×1.7 91,800 7,650 第10段階 本人が市民税課税者で前年の合計所得金額が500万円 以上1,000万円未満の方 基準額×1.8 97,200 8,100 第11段階 本人が市民税課税者で前年の合計所得金額が1,000万 円以上の方 基準額×2 108,000 9,000 旭市高齢者福祉計画・第6期介護保険事業計画 概 要 版 平成27年3月 発行 : 旭市 〒289-2595 千葉県旭市ニの1920番地 旭市高齢者福祉課 TEL: 0479-62-5308
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