週間展望;pdf

1/4
週間展望
2014年3月30日の週
You can imagine the forcast of next week's futures market
in only 5 minutes.
Precious Metals
ー
N
Y
金
チ
ャ
ト
ー
東
京
金
チ
ャ
ト
ー
N
Y
白
金
チ
ャ
ト
ー
東
京
白
金
チ
ャ
ト
発行日
2015年3月27日
(金)
【金】米国の2月の耐久財受注は 、増加予想に反して1%を超え
る大幅なマイナスとなった。経済指標の悪化傾向に続いているこ
とを受け、FRBによる早期利上げ観測はこの先も後退する可能性
が高いだろう。物価上昇率の低下が続くなか で利上げは10月以
降にずれ込むとの見方も出ている。そうなれば、ドル安の流れと
ともに金高が続く可能性もある。1,200ドル台後半あたりまで値
を伸ばすことに なっても何ら不思議ではないだろう。欧州では、
昨年11月総額3150億ユーロ(約40兆8,700億円)の投資計画
がユンカー欧州委員会委員長から発表され、12月に開催された首
脳会議でもEU理事会と欧州議会は、210億ユーロ(約2兆7250
億円)の欧州戦略投資基金(EFSI)の設立を含む投資計画が承認
され、160億ユーロ(約2兆763億円)(80億ユーロが拠出で、
残り80億ユーロは補償)がEUの一般予算から拠出され、残り50
億ユーロを欧州投資銀行(EIB)が資金供給をコミットする。ま
た、EUは80億ユーロの拠出のほかに3070億ユーロの保証も行
う。さらに、EU加盟国、ドイツ復興金融公庫、フランス預金供託
公庫等の公的金融機関は任意の拠出を行い、非常に大きな投資資
金が準備されている。こうした投資計画に基づいたECB欧州中央
銀行の国債買取を含む金融緩和であった。さらに、この投資計画
に各国が多くの案件を提案しており、主に、鉄道網の整備や風力
発電、高速道路整備等の案件が多数起案されている。今後欧州経
済は、こうした投資プロジェクトにより大きく経済が成長するも
のと予想される。ユーロドルは、昨年1月初め以来約2割下落して
いるが、今後はユーロ高ドル安に転換するものと予想される。そ
れは金価格を押し上げる動きとなるだろう。今後半年ほどにかけ
てドル安・金高の傾向になるものと思われる。予想レンジ NY金
1200ドル~1250ドル 東京金4600円~4800円
[プラチナ]日本の2月の新車販売台数は、48万2,103台で前年
同月比▲14.7%元であった。1月~2月の累計でも88万3469台
と▲16.8%減。前年同月は消費増税前の駆け込み購入が活発とな
り、需要が膨らんだ反動から7カ月連続で前年実績を下回った。
主要メーカー別では、トヨタ(ダイハツ、日野、レクサス除く)
が17.1%減少。日産は24.9%減、ホンダは15.4%減だった。中
国汽車工業協会の発表によると、2月の自動車販売は前年同月比
▲0.2%減の159.33万台、生産は同▲0.4%減の163.18万台と
なった。春節で営業日が減少したことが影響し、販売・生産とも
に小幅マイナスに落ち込んだ。1~2月の累計で見ると、販売は前
年同期比+4.3%増の391.29万台、生産は同+6.2%増の
391.91万台となり、小幅ながらプラス成長を維持した。オート
データが3日に発表した2月の米国新車販売台数(速報値)は、前
年同月比+5.3%増の125万7,619台となった。2月の季節調整
済み年率換算 (SAAR)は1,623万台/年だった。1~2月の米国
市場の累計販売は240万8,742台で前年同期比+9.2%増となっ
た。2月は昨年と同じように大寒波が襲来し、ショールームを訪
問する顧客が減少した。また、西海岸での港湾ストでサプライ
チェーンに問題が起きたが、好調な販売を持続した。ドイツ連邦
陸運局(KBA)が3日に発表した2月の乗用車の新車登録台数は、前
年同月比+6.6%増の22万3,254台となった。1~2月累計では
前年同期比+4.6%増の43万4,591台となっている。仏自動車工
業会(CCFA)が2日に発表した2月の乗用車の新車登録台数は、前
年同月比+4.1%増の14万7,130台となった。1~2月累計では、
前年同期比+5.1%増の28万300台となっている。前年に消費税
増税の駆け込み需要があった日本以外は世界の自動車販売は軒並
み好調を保っている。金と同様にドル安はプラチナ高にもなるだ
ろう。予想レンジ NYプラチナ1150ドル~1250ドル 東京プ
ラチナ4400円~4600円
2/4
Oil
【原油】原油価格は半年後には反転上昇し60ドル~70ドルに
なっていると思う。それは、供給が減少し、需要が増加すると思
われるからだ。2008年7月11日の147.27ドルから翌年1月
15日33.2ドルまで▲114.07ドル、▲77%下落する間に、米
国の石油稼働リグ数が2008年8月に2,487本あったものが、
▲1486本、60%減少し1001本となった。価格が底を打って
から稼働リグ数が最少になったのは4カ月後であった。これを今
回に当てはめると価格が底を打つのがこの3月とすれば、7月に
石油稼働リグ数は最も少なくなり、現在は若干増加している米国
の原油生産は減少するだろう。一方で、夏のドライブシーズンに
向け、景気が回復基調にある米国では安くなったガソリンをふん
だんに使う雰囲気が現れ、世界的に石油需要は増加するだろう。
それは、現在過去最大に達している米国の原油在庫が毎週EIA
の公表時に減少を見せ始めると思われ、そうなれば、原油価格は
毎週上昇する機運となるだろう。しかし、当面は、原油の在庫保
管場所が満杯になり、これには生産を縮小するか、在庫している
原油を投げ売りするしかない。投げ売りが多くなれば、原油価格
は更に下落するものと思われる。従って今すぐ原油価格が下落す
るのではなく、しばらくしてから半年程かけて原油価格は上昇し
始めるのではなかろうか。中東のイエメンで、イスラム系シーア
派武装勢力「フーシ」がハディー暫定大統領の拠点を襲撃したこ
とを受けて、中東地区全体の地政学的リスクに対する警戒感が高
まっている。イエメンそのものは原油供給国として必ずしも重要
ではないが、サウジアラビアが軍事介入に踏み切るなど、周辺の
重要産油国に対しても混乱が波及するリスクが警戒されている。
サウジアラビアは、イランが「フーシ」の活動を支援していると
批判しており、中東地区の覇権を巡るサウジアラビアとイランの
代理戦争の様相も呈し始めている。
予想レンジ NY原油50ドル~53ドル 東京原油 43000円
~48000円
ー
N
Y
原
油
チ
ャ
ト
ー
東
京
原
油
チ
ャ
ト
N
Y
ガ
ソ
リ
ン
チ
ャ
ー
【ガソリン】3月20日までの週の米国のガソリン出荷量は前週
比▲64万バレルと減少している。過去5年比でも▲2.7%減であ
る。ガソリン価格は前年の3.5ドルから2.5ドル/ガロンに下落
しているが、安くなったからといって大量に使う商品ではないの
かもっしれない。ただ、4月以降ドライブシーズンに入れば、ガ
ソリン需要は増加する季節となるだろう。日本の石油連盟が発表
した週末在庫(3月15~21日)は前週比▲0.9%減の175万
1,111キロリットルとなった。推定出荷量が+10.0%の101万
7,101キロリットルと急増した。主に需要サイドから在庫の取
り崩しが促された。もっとも、国内需給動向に対する関心は低く、
在庫環境を手掛かりに売買を仕掛けるような動きは見られない。
原油価格は、米国の原油在庫保管場所の問題が、原油生産者に減
産を促すか、在庫の安売りを促すかで状況が変わってくるが、一
時的にはかかくが下落する可能せいがある。予想レンジ NYガ
ソリン 1.6ドル~2.0ドル 東京ガソリン50,000円~
60,000円
ト
ー
東
京
ガ
ソ
リ
ン
チ
ャ
ト
Rubber
ー
東
京
天
然
ゴ
ム
チ
ャ
ト
【天然ゴム】生産地では減産圧力が強くなっており、タイ中央ゴ
ム市場における未燻製シート(USS)の集荷量も日量100~200
トン水準まで落ち込んでいる。まだ例年と比較すると高水準の集
荷が維持されているが、集荷トレンドは着実に下を向いており、
短期需給に対する余剰感は緩和される流れになっている。タイヤ
大手ミシュランの調達部門責任者は、天然ゴム価格の下落が終
わった可能性を指摘している。現行価格ではプランテーション農
家の生計が成り立たず、生産調整の動きが観測されていることを
理由に挙げている。具体的な価格水準に対する言及は行われな
かったが、今年と来年の国際ゴム需給は均衡状態に非常に近づく
と需給環境の改善も報告しており、価格低下による生産調整の動
きを経て、過剰供給が解消に向かう価格水準との評価が示されて
いる。予想レンジ 東京ゴム210円~220円
3/4
Grain
【トウモロコシ】シカゴトウモロコシ価格は390セント
台まで上昇している。来週3月31日に2015/16年度の
作付意向面積が発表される。トウモロコシの作付面積市
場予測は8,873万1,000万エーカーとなっており、
14/15年度の9,060万エーカーから▲2.1%の減少が想
定されている。USDAは2月のアウトルック・フォーラ
ムでも既に8,900万エーカーとの見通しを示しており、
面積削減の流れはほぼ確実視されている。実際の作付以
降面積がこの数値を下回れば強気になるものと思われる。
すでに作付が始まっている南部では低温多雨傾向となっ
ており、作付が遅れているが、この傾向が今後も続けば
強気が支配するだろう。こうした面では強気だが、過去
2年間豊作が続いており、作付や生産が少々落ち込んで
も需給にそれほどの影響はないだろう。3月12日発行さ
れたUSDAのFEED Outlookではトウモロコシの米国
内需要と輸出は好調であり、減少傾向のエタノール需要
を補っていると書いてあるが、そのエタノール需要は
12月頃から回復している。予想レンジ シカゴトウモ
ロコシ 360セント~400セント 東京トウモロコシ
26000円~28000円
ー
シ
カ
ゴ
コ
ー
ン
チ
ャ
ト
ー
東
京
コ
ー
ン
チ
ャ
【大豆】シカゴ大豆は970セント前後を横ばいとなって
いる。ブラジルからの供給に押され輸出が伸び悩むとの
見方が重石と なる中、新年度の米国の作付がコーンか
らの転作によって増加するとの見方が売りを誘う展開と
なっている。作付意向面積の市場予測は8,591万
9,000エーカーとなっており、14/15年度の8,370万
エーカーからは2.6%の増加が見込まれている。作付け
採算の観点で米農家の大豆生産意欲は高まっており、ト
ウモロコシや綿花などとの比較で面積獲得競争を有利に
展開すると見られている。2月のアウトルック・フォー
ラム(展望会議)の時点で8,350万エーカーとの見通し
に留まっていたが、大豆に関しては従来想定されていた
よりも高レベルの面積が示される可能性が高く、新穀の
天候相場に向けて需給緩和リスクが上値を圧迫すること
になるだろう。ブラジルの生産が過去最高を更新すると
見通しが強まる中、同国をはじめとした南 米からの安
価な供給に押され、米国の輸出が低迷を続けるとの見方
は、今後も大きな 重石となり続けるだろう。予想レン
ジ シカゴ大豆950セント~980セント 東京一般大
豆 52,000円~56,000円
ト
ー
シ
カ
ゴ
大
豆
チ
ャ
ト
ー
東
京
一
般
大
豆
チ
ャ
ト
Sugar
日
経
2
2
5
【日経225】日本株は激しい振幅をみせている。午前は前日の
NY株が下落した割りに日経平均は底堅く、序盤の下げから上昇に
転じる動きがみられた。一時100円超高となった。しかし、午後
には再びマイナス圏に押し戻されて、一時350円超安の1万
9100円台と大幅安に。週末を控えて次第に利益確定売りが優勢
になった。ただ、上海株、香港株、豪州株などは小幅高で推移し
ている。配当権利落ちなど東京市場独自の動きのようだ。後場に
波乱の展開となった日経平均だが、現時点では200円安程度へと
下げ幅を縮小、1万9200円台後半で取引されている。ドル円は
119円台での取引が続いており、ここまでの安値は午前につけた
119.06レベルに留まっている。
4/4
【ドル/円】27日の東京市場は、株式市場の振幅をよ
そに小動き。ドル円は119円台前半と前日NY終値水準
で推移。レンジは119.06から119.41と午前中の30分
程度の間につけた。ユーロ円は129円台後半、ポンド円
は177円近辺で推移した。そのなかで、豪ドルは軟調。
1-2月の中国工業利益が前年同期比-4.2%と落ち込んだ
ことや、原油相場が50ドル台前半に反落していること
が重石となっている。豪ドル円は一時93円割れと独歩
安。ドル相場は小動き。ユーロドルは1.0880近辺、ポ
ンドドルは1.4850近辺など前日終値付近で揉み合って
いる。豪ドル/ドルは一時0.78割れ。(日本先物情報
ネットワ-ク)
ド
ル
/
円
Sidebar
2014年以来のNY原油価格とユーロ/ドル
NY原油
ユーロ/ドル
(相関係数0.95)
$100.00
【ユーロドルとNY原油】
$1.4000
$1.3000
$80.00
$1.2000
$60.00
$1.1000
$40.00
$1.0000
昨年年初以来のユーロドルとNY金の相関係数は、0.95
と非常に高い正の相関となっている。ユーロは作年初めか
ら約2割下落、原油は46%下落している。
2014年1月4日を100とした指数
120
100
80
60
ユーロ/ドル
NY原油
3月26日
79.61
53.89
40
掲載される情報は株式会社コモディティー インテリジェンス (以下「COMMi」という) が信頼できると判断した情報源をもとにCOMMi
が作成・表示したものですが、その内容及び情報の正確性、完全性、適時性について、COMMiは保証を行なっておらず、また、いかなる責任
を持つものでもありません。
本資料に記載された内容は、資料作成時点において作成されたものであり、予告なく変更する場合があります。
本文およびデータ等の著作権を含む知的所有権はCOMMiに帰属し、事前にCOMMiへの書面による承諾を得ることなく本資料およびその複
製物に修正・加工することは堅く禁じられています。また、本資料およびその複製物を送信、複製および配布・譲渡することは堅く禁じられて
います。
COMMiが提供する投資情報は、あくまで情報提供を目的としたものであり、投資その他の行動を勧誘するものではありません。
本資料に掲載される株式、債券、為替および商品等金融商品は、企業の活動内容、経済政策や世界情勢などの影響により、その価値を増大ま
たは減少することもあり、価値を失う場合があります。
本資料は、投資された資金がその価値を維持または増大を補償するものではなく、本資料に基づいて投資を行った結果、お客様に何らかの障
害が発生した場合でも、COMMiは、理由のいかんを問わず、責任を負いません。
COMMiおよび関連会社とその取締役、役員、従業員は、本資料に掲載されている金融商品について保有している場合があります。
投資対象および銘柄の選択、売買価格などの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断でなさるようにお願いします。
発行元 :
株式会社コモディティー インテリジェンス
〒103-0014東京都中央区日本橋蛎殼町1丁目11-3-310
会社電話: 03-3667-6130 会社ファックス 03-3667-3692
メールアドレス: [email protected]