たま たま 球は霊なり ~野球部だより 38~ 12.13.2013 来週月曜日の英単語テストに向けての朝の学習会も、残すところ2日となりました。テ ストは今まで取り組んできた成果を問われる場面ですが、テストが終わったから、テスト で満点を取ったから「終わり」というわけでなく、むしろ終わったあとのほうが大切です。 それは野球についても同じことが言えます。練習で取り組んできたことを試合で発揮する。 そして勝っても負けても、試合後の練習ではできなかったところに、また取り組んでいく のです。 朝の45分間の単語練習もあっという間に終わりになります。選手のノートを見終わっ たあとに教室の黒板の掃除をおこなっているのですが、それを不思議に思っている選手も いるようでした。学習会の終わり、志村選手に「教室のロッカーはきれいですか。」と聞い てみたところ、 「まあまあきれいです。 」と答えてくれました。 「では教室の中に授業のグラ ウンドが2か所あります。それはどこですか。 」と選手全員に尋ねると「ロッカー」や「机 の中」という答えがあがりました。 「ロッカーの中でも机の中でも勉強はできません。教室 の中のグラウンドの一つはみんなのノートです。そしてもう一つは教室の黒板。だから黒 板をきれいにすることは何と同じですか。 」と、もう一度志村選手に聞いてみると「グラウ ンド整備と同じです。 」と答えてくれました。もしかしたら厳密に言うと、ノートは選手の フィールドで、黒板は教師のフィールドかもしれません。ならば黒板をきれいにすること は教師に求められる。そういう意識で教師が黒板の前に立つことが大切です。 授業後にノートが真っ黒に、とは言わないまでも、真っ白い紙にいろいろ書きこまれて いるということは授業を一生懸命受けた証です。もちろん練習後にユニフォームが真っ黒 になることは、練習を一生懸命やったという証です。25年間の大リーグ生活で、史上最 多となる1406盗塁を記録したリッキー・ヘンダーソン選手はこんなことを言っていま す。 「ユニフォームが汚れていなかったら、オレは試合で何もしていないことになる。 」ア スレチックス時代の彼の背番号24は永久欠番になっています。教室でもグラウンドでも、 やるならば真っ黒になるくらいやってみてはどうでしょうか。ユニフォームは洗えばまた 白くなります。ノートは次のページをめくれば、また白い紙が待っています。 今日も無事に練習が終わりました。今日という人生のページに選手たちが何を書き残し たのか。それは選手たちが書くノートに表れています。できることなら今日という日が明 日につながってほしい。 「明日」という真っ白い紙が選手たちを待っています。
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