地域内一貫生産による米沢牛の生産拠点を目指して 黒べこの郷粗飼料・和牛生産組合(川西町) 1 受賞者の概要 ベテランの肥育農家から新規就農者、20代の後継者など、多彩な面々5名が集ま り組織された。牧草収穫、稲わら収集作業の共同化や、後継者の育成、飼養管理技術 や経営技術の相互研さんに取り組んでいる。若手の3名が繁殖に取り組み、ベテラン の2名は肥育に専念する地域内一貫体制を確立し、新たな「米沢牛」生産基地を形成 した。 2 活動内容 (1)組合内における後継者育成 ベテラン農家の徹底した技術指導・助言等による後継者育成が行われており、組合設 立時に新規就農した構成員の生産する子牛の市場での評価は、着実に高まっている。 (2)牧草収穫・稲わら収集作業の共同化 組合では所有する5.6haの草地を中心に、共同作業により牧草収穫・稲わら収集の効 率化を図り、粗飼料の自給率向上による経営基盤の強化に努めている。 (3)技術情報等の収集 全国の実需者・購買者から積極的に流通情報を収集し共有するほか、県やJA等が行 う研修会の運営等への参加・協力により各種情報を収集し、地域の優良な肉用牛遺伝資 源の確保に努めている。 (4)地域の食育活動、農業体験活動への貢献 地域の幼稚園や小学校児童の体験学習の受け入れを積極的に行うほか、食育体験給食 用の牛肉や実習畑用の堆肥を提供する等、地域に密着した活動を行っている。 (5)地域資源循環型農業の推進 畜産団地で生産された良質な堆肥は町内の耕種農家等へ提供され、町内の環境保全と 資源循環型農業の推進に貢献している。 3 今後の発展方向 平成25年は、Iターン就農した新規就農者を新たな組合員として迎え、現在6名で活動 している。 今後は更なる規模拡大等により組合内の肥育素牛自給率の向上を図り、地域の高品質肉 用牛の生産基地としての機能を強化発展させ、ひいては地域農業の活性化につなげていく。 米沢牛丼給食 組合員の皆さん
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