終業式を実施しました(3月24;pdf

平成26年度
第3学期
終業式
3月24日(火)
飯塚
感動がエネルギー
1年を終わるにあたり、3月に入って経験した「3つの感動」について話します。
一つ目は、3月4日の卒業式。いい式でした。しっかりした声で返事をして起立する姿。送辞・答辞
の内容の独創性と質の高さ。保護者にお礼を言う姿。担任にお礼を言う姿。卒業生を送る演奏の素晴
らしさ。体育館に響き渡る校歌の大きさ。3年間の学びを終えて卒業する誇らしさと逞しさと、作り上げ
た信頼感。継承していきたい松江東高校の姿だと感動しました。
二つ目は、もう一つの卒業式。3月3日の補習科の修了式です。28名の補習科生が1年間の学び
を終えました。より高いレベルを求めての、自らとの戦いの一年間。式に臨む姿勢、顔つき。何か壁
を突き抜けたような、非常に凛々しいものでした。代表の挨拶では、大学受験のために自分と向き合
ったこと、仲間と切磋琢磨したこと、家族への感謝が語られました。諦めずに頑張り通したひたむきな
姿に感動しました。
三つ目は、全然違う、ネットのヤフーニュースで知ったタレントの萩本欽一・欽ちゃんの話です。
テレビの仮装大賞の司会などもしている、本当に憎めない温かな人柄の萩本欽一さん。今73歳。
なんと萩本さんは、今年、駒沢大学の社会人入試制度で仏教学部に合格し、4月から大学生となるそ
うです。
昨年3月に、東京・明治座の公演を最後に大劇場での公演を引退し「ひとつ辞めたら、何か足さなき
ゃと思ったのがきっかけ」で、「一番大変なことに立ち向かおう」と考えた末「認知症に立ち向かおうと思
った。だったら記憶をすればいい」と考え、勉強を始めたそうです。その後「成果が見えた方が嬉し
い」と受験を決意し、かつて講演に招かれたこともある駒沢大を志望校に選んだそうです。受験科目
は英語と小論文。長らく英語には縁がなく「三人称単数の勉強から始めなきゃいけなかった」そうで
す。初めは参考書も全く理解できず「全然ダメなまま4カ月が過ぎた」が、独自の記憶法を編み出し、
急激に成績が上がったそうです。新たに参考書を自作し、約2500の英単語を暗記。時には一日10
数時間にも及んだ猛勉強が実り、1月に合格通知を受け取ったとのことです。4月からは仕事と並行
しキャンパスライフをスタートさせ、「認知症との闘いは終わらない。一日も休まず行くよ」と真剣
モードで、入学式にも出席し、硬式野球部に「お笑いコーチ」として入部する野望を持っているそうです。
卒業式の中で、奥村土牛という百歳を超えてなお創作の道を極めようとした日本画家の話をしまし
た。完成とはいかない未完成でも、完成に向けて最善を尽くしている「大いなる未完成」というあり方。萩
本欽一さんの挑戦していく姿にも「大いなる未完成」を感じ、感動しました。
私は、教員をやっていて良かったなぁと思うのは、学校というのは感動する場面が多いところだと
いうことです。それは、学校には、生徒の皆さんのひたむきな姿があるからです。可能性を感じさせる「大
いなる未完成」の姿がたくさんあるからです。
私の尊敬する体育の先生の言葉に、「感動がエネルギー」という言葉があります。例えば、部活動の
顧問の先生は、大会で生徒がひたむきに戦うことで与えてくれる感動、この感動こそが部活の指導を
続けるエネルギーになっているのではないでしょうか。
対象はなんでもいい。皆さんにも、たくさん感動して欲しい。ただ、感動して「ああ良かった」だ
けで終わって欲しくない。「感動」という言葉は、「感じて動く」。感動したら、感動をエネルギーに一歩前
へ踏み出して欲しい。
私は、今年の卒業式に感動して、来年はもっといい卒業式になるように、補習科の修了式に感動し
て、より高いレベルに向かって、困難に打ち克つような生徒を育てるように踏み出そうと思っています。
欽ちゃんに刺激されて、自分もずっと勉強せんといけんなぁと考えています。
今年来校された複数の方から、「生徒が本当に良く挨拶してくれるので感動した」という言葉を聞きま
した。感動は、そんな当たり前のところにも転がっています。一時間の授業の中にも、感動は生まれます。
一年生の音楽の研究授業を見ていて、アクティブ・ラーニングの授業に私は感動しました。朝早く教
室で静かに勉強している姿にも心打たれます。東雲祭も感動でした。男子バスケットやボート部の中
国大会優勝。今年度、随所で感動を与えてくれたことに感謝しています。
来年度、もっとたくさんの「感動」に出会えるような松江東高校になったらいいな、いやそんな学
校にしたいと思っています。感動を生み出す鍵は、「先生方の努力」と「君たちのひたむきな姿」です。
昨日の、
「さんびる」の田中正彦社長の話も感動でした。「凡事一流」。「自分の未来への投資として、
何かを捨てて犠牲にする」。「プラス1の実践」。
君たちが、「本気」になれば、いろんなことが変わってきます。「何かに『本気』になれる自分」。
部活・勉強・進路実現に向けて …… 「壁の前で本気でウロウロ」しながら春休みを過ごして、新年
度、また会いましょう。
最後に、新年度になったら、何か一つでも、目標・目当てを持って新しい学年に臨んで欲しいと思
っています。自分の目標が語れるように、春休みを有意義に過ごして下さい。
そのためには「いいもの・本物」に出会うような体験をしてほしい。スポーツ、読書、他者とのふれ
あい、ボランティア。何かに出会おうと動かなければ、テレビやゲームだけでは
「感動」なんていうと照れくさいかもしれないが、心をふるわす体験
感性は磨かなければ育たない
読書、スポーツ、ふれあい、ボランティア
本物に触れる
感動体験
こんな話を聞くと、なんか凄いなぁと思って、勇気や希望を得て、やる気が出てきませんか?
春休みの期間にも自分の使える時間を大切に