た ま た ま 球は霊なり ~野球部だより 157~ 6.7.2014 金曜日朝のグラウンドには水たまりが数か所。マウンドとホームプレート周辺には ブルーシートがかけてあり、いつもよりグラウンド整備に時間がかかるはずで す。そ れが予測できていれば、グラウンドに来る時間もおのずと早くなるものなのですが、 選手たちの出足はいつもとあまり変わりありませんでした。 「結局人任せだということ。いつも通りの時間に家を出て来られるということは、 早く来た人がグラウンド整備をやるだろうと考えているからなのか?のんびりグラウ ンドにやって来られるということは、昨日の雨でグラウンド整備に時間がかかりそう だと予測すらしていないということか?本当に少しでも実践練習をしたいと思えば自 然と早く来るはず。グラウンド整備に時間がかかると思って家を早く出てきた者は手 を挙げてみろ。」と、練習前のミーティングで選手たちに問いかけましたが、手が挙が った選手は数名。 「情けない。特に3年。1,2年が早く来なければならなくて、3年 は遅くてもいいなんてことはない。3年がグランドに立てる時間も残りわずかだ。そ れを思えば早く来て当然だ。それができなかった自分自身の心と向き合って、このあ とのキャッチボールをしろ」。 いつも朝練に来る時間が決まっているということは、実は準備をする選手、あまり 準備をしない選手が決まっているということ。そこに選手の練習に対する姿勢が、野 球に対する気持ちが、見えるのです。 『準備が大事』ということは誰もがわかっている こと。わかっているからできる選手とわかっていてもできない選手の違いは何か。そ れは能力ではなくて心の問題。いつもより5分早く来て、チームに貢献しようとする 気持ちがあるかどうか。野球が好きであれば時間も場所も本当は関係ないはず。一つ のことにとことん取り組めば、いろいろなことがわかるものなのです。いろいろなこ とが見えてくるものなのです。選手の気持ちの立て直しが求められる状況ですが、こ れまた選手一人ひとりの自覚次第です。結局は覚悟があるかどうか。 放課後、控室に北出選手が「練習ありますか。」と聞いてきました。「雨が降っても やる。」と、6月の日程表を渡した時に選手全員に言ったはずです。まだ寒さの残る3 月30日には黒木先生にもノックをしてもらったはず。 「 雨なんて空が汗かいているだ け。着替えるように伝えておけ。」と、北出選手に言ったあとの雨が降りしきる中での ノック。ユニフォームがいくら濡れても心まで濡れるわけではありません。6月の雨 は選手たちにも暖かかったはずです。
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