NEWS FEATURE NEWS FEATURE 絶滅の脅威に 現在の絶滅危惧種の数 1373 さらされる 1199 生物 鳥類 哺乳類 両生類 ケープペンギン (Spheniscus demersus) 記載種の 13% 種あるが、実際に絶滅のリスクを抱えている種 記載種の 41% サマージヤドクガエル (Ranitomeya summersi) 記載種の 26% 絶滅危惧種と見なされている生物は現在、数千 1957 昆虫類 993 評 価 対 象 は 記 載 種 約 100 万 種 の 0.5% に すぎ な い。現 存 種 の 数 は 500 万種を超えている可能性がある。 現存種の数は? 動物、菌類、植物の種数の推定値にはかなりの幅が あり、そうした不確実性により、絶滅危惧種や現在 絶滅のさなかにある種の数を把握することが難しい。 動物 ブーラミス (Burramys parvus) アメリカモンシデムシ (Nicrophorus americanus) はさらに多いと考えられており、見積もりからは、 年に 500 ~ 3 万 6000 種が姿を消していると 記載種数 いう結果が得られている。哺乳類や鳥類、両生 類といった分類群については調査が進んでおり、 推定種数 200 万 ~ 1100 万 良いデータが得られているが、昆虫類や魚類な ど他の分類群に対する脅威については、あまり 137 万 1500 分かっていない。(go.nature.com/x8w3ec) すでに絶滅した生物 1500 年以降に報告された総数 79 145 36 505 菌類 記載種数 推定種数 60 万 ~ 1000 万 10 万 哺乳類 鳥類 両生類 その他 推定種数 30 万 7700 ~ 45 万 植物 記載種数 30 万 7700 主な脅威 世界自然保護基金(WWF)の『生きている地球指 数(Living Planet Index) 』によると、生物の個体 合計 絶滅種 5522 合計 765 数減少の最大の要因はヒトによる「消費」で、次に 生息地の「環境悪化」と「消失」が続く。一方、気 哺乳類、鳥類、両生類および 候変動の影響は経時的に増大していくと予想される。 昆虫類の絶滅危惧種の総数 消費 大量絶滅への道 37% 1 週間当たりの絶滅種数 大量絶滅(全生物種の 75%が絶滅)は地球史 において過去に 5 回起こっている。もし現存す る生物種の数が 500 万種で、毎年それらの 見積もりの 最小値 10 見積もりの 最大値 690 0.72%が消えていく(見積もりの最大値)とす れば、2200 年までに 6 回目の大量絶滅が起こ る可能性がある。一方、見積もりの最小値では、 気候変動 7% 侵入種 5% 環境汚染 4% 疾患 2% 今後数千年は大量絶滅が起こらない。 BY RICHARD MONASTERSKY | GRAPHIC BY 5W INFOGRAPHIC 14 PHOTO CREDITS: B. parvus and N. americanus: Getty Images; S. demersus: Life on white/Alamy; R. summersi: Joel Sartore/National Geographic Creative/Getty. ©2015 Nature Japan K.K., trading as Nature Publishing Group. All rights reserved. Vol. 12 | No. 3 | March 2015 生息地の環境悪化や変化 31% 生息地の消失 13% 数字は概数 SOURCES: Already Extinct, Currently threatened: IUCN Red List. How many species are there?: S. L. Pimm et al. Science 344, 1246752 (2014); B. R. Scheffers et al. Trends Ecol. Evol. 27, 501–510 (2012); IUCN Red List. March towards mass extinction: Pimm et al.; C. Mora et al. Science 341, 237 (2013). Main threats: WWF Living Planet Report 2014. www.nature.com/naturedigest ©2015 Nature Japan K.K., trading as Nature Publishing Group. All rights reserved. 15
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