豊 か な 人 間 性 の 育 成 学 力 の 向 上;pdf

様式1
平成26年度 学校評価報告書
学校名 三重県立四日市南高等学校
(1)学校経営の改革方針における今年度の重点取組についての評価結果
項目
豊
か
な
人
間
性
の
育
成
学
力
の
向
上
行動計画の目標・評価方法
(1) キャリア教育の充実
職業観・勤労観など社会で自立するため
の「社会人基礎力」を育成するため、本
校OB・大学・企業等との連携を図る。
(2) 教育相談体制の強化
担任による日常の生徒の面談を行い、さ
らに臨床心理士(大学教授)が行う教育
相談を実施する。
(3) 部活動・特別活動の活性化
グローバル社会に対応する生徒を育成
するため、広く高い見地からの講演会を
実施する。
(4) 人権教育の一層の推進
より深い思いやりの心を持った生徒を
育成するため、人権教育を公開する。
(1) 主体的学習習慣の確立
スケジュール手帳で家庭での学習時間
を把握し、指導につなげるとともに、新
入生への初期指導を充実させるため、
「学習のてびき」の導入を図る。
(2) 教科会の充実
シラバス作成時に、よりよい評価方法を
検討し、ゴールを明確にした授業を展開
する。
(3) 授業力向上
アクティブラーニングを取り入れた授
業の研究を行う。
達成状況・評価結果
(1)キャリアデザイン講演会・OB講
演会・学部学科説明会・卒業生と
語る会等を実施し、さらに各学年
進路保護者説明会を行い、保護者
への進路情報を提供した。
(2)月1回、教育相談日を設けて、相
談しやすい環境を整え、専門家に
よる教育相談を行った。
(3)我が国の状況をグローバルな視点
から考える機会として外務省外交
官による講演会を実施した。県教
委「留学促進事業」を受け、短期
留学をする生徒を支援した。
(4)インクルーシブ社会の実現を念頭
に、特別支援学校との交流を行い、
人権講演会・体験学習を公開した。
(1) 家庭での学習状況の詳細把握のた
めにスケジュール手帳に基づく面
談の実施および「学習のてびき」
を使い初期指導の充実を図った。
(2) シラバスを作成するにあたり、す
べての教科で「評価規準の作成・
評価方法等の工夫改善のための参
考資料」(文科省)を研究し、評
価規準を明確化し、授業を行った。
(3) 可能な範囲で、ICT機器を用い
た協同学習を実施し「わかる授業」
の在り方を研究した。
具体的取組に関する成果や課題
(1)生徒の発達段階(進路希望意識)に応じた
講演会を実施し、適切な職業観・勤労観に
基づく希望進路の指針を示すことができ
た。講演者を日時指定で依頼することに苦
慮することが多い。
(2)生徒・保護者ともに教員以外の専門家から
の助言を得て、次の段階に進むことができ
た。回数が月1回と限られているため、一
人ひとりにかけられる時間が短くなって
いる。
(3)生徒が多様な事象を世界的視野で考察する
きっかけとなった。外務省の意向で1つの
学年に限られ、継続実施が望まれる。
(4)豊かな心を涵養するよい機会ではあるが、
限られた時間的資源の中での実施である
ためより系統的な内容を企画している。
(1) 予め記入させた学習状況に基づく面談を
実施でき、これまでより深い内容での学
習支援ができた。チェックする担任の負
担が大きく、効率的な運用を考える必要
がある。
(2) 時間ごとにゴールを明確に意識した授業
づくりができつつある。今後は、結果の
フィードバックを教科で図る必要があ
る。
(3) 実施した科目では、生徒の満足度も高く、
工夫の効果が上がっている。今後は高大
接続を見据え、裾野を広げる必要がある。
組
織
力
の
向
上
(1) 学年・分掌の連携
特に各学年と進路指導部・生徒指導部
の連携を行う。
(2) 学校防災・防災教育の推進
非常時食料等の備蓄を行うとともに、
「防災ノート」を活用した防災教育を
実施する。
(3) 郷土教育の充実・地域連携
地域行事に教員・生徒が参加し、社会
貢献意欲を向上させ、地域との連携を
より強固なものにする。
(4) 総勤務時間の縮減
過重労働解消に向け、管理職から教職
員へきめ細かな声かけを行う。
(1) 毎週行う学年会に進路指導部と生
徒指導部所属職員が出席し、情報の
共有を行った。
(2) 保護者の協力のもと、非常時食料等
(白い小箱)の備蓄を図り、避難訓
練時等で「防災ノート」を用い、具
体的に指導を進めた。
(3) 県教委より「協創活動支援事業」の
指定を受け、市指定無形民俗文化財
モニュメントサイン製作を行った。
(4) 総勤務時間縮減に向け、産業医と連
携し、その助言を踏まえ、管理職か
ら教職員への声かけをきめ細かく
行った。
(1) 学年・分掌間の連携は構築されつつあるも、
学年間での協力体制強化が今後の課題とな
っている。
(2) 「防災ノート」を活用した避難訓練を実施
することにより、生徒・教職員の防災意識
が高まった。「白い小箱」等の導入と更新
に予算的手立てに苦慮し、またさらに実践
的な訓練の在り方を企画する必要がある。
(3) 地域連携を行い、生徒の貢献意欲が向上す
るとともに、地域の学校への期待が把握で
きた。普段の教育活動を行いつつ推進する
ことに時間確保の必要性が生じている。
(4) 少しずつワークライフバランスを意識する
傾向にはあるが、十分とは言えず、前進さ
せる具体的方法に課題が残る。
(2)組織の状態の評価結果
強
み
弱
み
アセスメントから明らかになった状況
○「学校経営の改革方針」の中で、特に「進路希望の実現」に向け、各学年担任団・教科・分掌等の単位での達成意欲が高い。
○進路指導関係の講演会等を中心としたキャリア教育を推進し、進学・学習意欲を惹起するプログラムを実施している。
○積極的・主体的な人権教育を推進し、人を思いやる心の育成に向けた活動が取り組めている。
○勉学と部活動の両立を目標とし、部活動においても全国大会・中部大会・東海大会にも出場することができている。
○地域交通機関を軸とした地域連携が図られ、地域県民の期待に添った活動を行っている。
○老朽化した校舎・プール等施設・設備を補うため、ソフト面での負担が大変大きい。
○一層の総勤務時間縮減に向け取組を進めてはいるものの、教材研究・質問対応・進路指導・部活動指導等に費やす時間が長く、不十分な結果になって
いる。
○個に応じた指導のためにも、学年・分掌間連携を図る必要があるため、組織間協力が欠かせず、校内でのネットワーク構築面で課題が残る。
(3)学校関係者評価委員会の実施状況
学校関係者評価委員会の実施内容等
<実施回数>
実
施
内
容
2 回
第1回は、「学校改革の改革方針」を中心とした学校の基本方針・近況報告を行い、授業を参観いただいたうえで、学習環境・学習状況・教員
と生徒のコミュニケーション・授業の充実度等についてご意見をいただいた。
第2回は、生徒の学校生活を報告するとともに、学力向上の取組を中心として、大所高所からご助言をいただいた。
また、「新しい時代にふさわしい高大接続の実現に向けた高等学校教育、大学教育、大学入学者選抜の一体改革について」(中教審答申)もご
議論いただいた。
(4)学校関係者による評価結果
関
係
者
評
価
学校関係者評価から明らかになった改善課題
○本校の授業の充実度は高いが、大学に進学してからの興味・関心・知識の差から見ると、国レベルで科目選択の在り方に課題を感じる。
○生徒は予習して授業に臨んでおり、一層の学力向上のためにも、さらにICTを活用し、アクティブラーニングの手法を取り入れ、生徒の知
的好奇心を刺激する授業展開を望む。
○初期指導の重要性はよく理解できるので、取組を継続させてほしい。
○入学時点から学校の特色を前面に打ち出して、近い将来の新しい「高大接続」に対応できる学校づくりをお願いしたい。
(5)組織力向上のための取組(改善策)
次 年 度 に 向 け た 取 組
○生徒の可能性を大きく引き出し、学力を伸長させ、進路希望の実現を図り、開拓者精神溢れる社会人を育てる。
○教科会を充実させ、教員の資質を向上させるとともに、学習者としての生徒とともに学び合う学校風土を構築する。
○家庭での学習の充実・人権教育・生徒指導等の観点からも、生徒のスマートフォンのよりよい利用の在り方について協議を進める。
○中学生とその保護者のニーズをふまえた生徒募集の在り方を検討する。
○「高大接続改革」(高校教育の改革・大学入試希望者学力評価テスト(仮))への対応と対策を進める。
○教職員の過重労働解消・総勤務時間の縮減に向けた取組を一層進める。