特集 Cover Story 業務を変えた ビッグデータ ビッグデータの道も IT部門が守る3つのポイント 一歩から 最初は小規模でも、 大きな変革につながる 業務から収集できる様々なビッグデータを 実際の事業に生かすには IT部門主導の 仕組み 作りが必要だ。 各社の取り組みから浮かび上がるのは、 スモールスタートでのツール導入や 分析する前の入念な準備、部門を越えた協力体制など、 心がけるべき3つのポイントだ。 IT部門の地道な取り組みが、 成功に結び付いた事例を紹介する。 (岡田 薫) 「年間コストが 1000 万円以上削減できた」 「生産性が 5%向上した」 「グループ各社へ分 みんなのために データの取捨選択など 事前準備が必須 情報交換を促進し、 グループ全体で成果を共有 を紹介する。 成功を収めるために欠かせない、 析結果を拡大している」―― 。 3つのポイントを集約した。 ポイントカードの利用履歴や、店舗の営業 たった 30 人から始まった工数削減の取り 利益といったデータを上手く分析して、業務 組みを、海外拠点まで拡大するヤマハの事例 の改善につなげた企業の成果だ。一つの部門 からは「ビッグデータの道も一歩から」 。デー で成果を収めた後、部門から部門へと拡大す タ整理を地道に続けている神戸製鋼所からは るケースもある。 034 NIKKEI COMPUTER 2015.3.19 を収め、範囲を拡大し続けている企業の事例 データは 分析前に 勝負は決まる 「分析前に勝負は決まる」 。 「データはみんな いずれの場合も IT 部門は、分析するシステ のために」は、全社員が分析に取り組むメガ ムを構築するためにデータの取捨選択や整 ネスーパー、グループ 20 社と分析結果を共 理、現場へのヒアリングなど入念な事前準備 有する京阪電気鉄道の事例から学ぶ。 と、定着のための努力で貢献した。 ビッグデータを分析して事業に生かす、IT 本特集では、ビッグデータを分析して成功 部門の取り組みを見ていく。 写真:Getty Images 2015.3.19 NIKKEI COMPUTER 035
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