経営・労務管理レポート

N S R 特 報 ニ ュ ー ス
平成 27 年 3 月 26 日
(4)
第三種郵便認可
事例 課税所得⾦額が 1000 万円の場合
経営・労務管理レポート
改正前
(800×15%)+(200×25.5%)=171 万円
【 税 務 】
800 万円までは税率 15%、それを超えた部分は 25.5%
改正後
平成27年税法改正のポイント
(800×15%)+(200×23.9%)=167.8 万円
800 万円までは税率 15%、それを超えた部分は 23.9%
となるので、3.2 万円の減税になる。
1.法⼈税率の引下げ
法⼈税の基本税率が 23.9%(改正前は 25.5%)に引下げられ
る。これにより、地⽅税を含めた法⼈実効税率(標準税率)は改
正前の 34.6%から 32.11%(-2.51%)に軽減される。
2.消費税は29年4⽉から 10%へ
また中小企業 資本⾦(1 億円以下の法⼈の場合) 所得⾦額 年
800 万円以下の部分に対し 15%に軽減されている特例措置が 2
年延⻑される。(本則は 19%なので 4%の軽減) 同様に 公益法
⼈等及び協同組合等の軽減税率の特例(所得⾦額年 800 万円以下
消費税について 以下の改正が⾏われる。
①税率の引き上げ実施日の変更
税率の 10%への引き上げの実施日が、平成 29 年 4 月 1 日と
される。
注 1.引き上げの際の景気判断条項は削除される。
の部分 15%)も 2 年延⻑される。
これは平成 27 年 4 月 1 日以降に始まる事業年度に適⽤される
注 2. 消費税率 10%引き上げ時の軽減 税率制度の導⼊を目
指して具体的に検討が⾏われる。
所得区分
中小企業
大企業
800 万円以下
H24.04.01 〜 H27.04.01〜
H27.03.31
H29.03.01
15%
15%
消費税率 10%への引き上げを伴う適⽤税率の経過措置につ
いて請負工事等にかかる適⽤税率の経過措置の指定日を平成
800 万円超
区分なし
② 経過措置の指定日の改正
25.5%
23.9%
28 年 10 月 1 日とする等の改正が⾏われる。
N S R 特 報 ニ ュ ー ス
平成 27 年 3 月 26 日
(5)
第三種郵便認可
注 1.消費税率 10%への引き上げ実施日にあわせ、消費税転嫁
対策特別措置法の期限が平成30年9月30日とされる。
消費税転嫁対策特別措置法とは︖
消費税は製造、卸、小売りなどの各取引の段階で課税され
ますが、価格に転嫁 されて最終的には消費者が負担しま
す。一⽅、実際には各取引の段階で取引先と の⼒関係等、
様々な理由で消費税の転嫁ができないことがあります。納
税義務者 は事業者であるため、転嫁できなかった分は事業
者の負担となり、経営に大きな 影響を及ぼします。
(以上日本商工会議所による特別措置法のガイドブックよ
りより引⽤ http://www.jcci.or.jp/chusho/mihiraki.pdf)
それらの対策として右図のような措置がある。
具体的には同ガイドブックを参照されたい。
また、各地の商工会議所に「消費税転嫁対策相談窓口」を設置さ
れているので、活⽤しよう。
(http://www.cin.or.jp/cin-cgi/me_list99open.asp)
❶消費税の転嫁拒否等の⾏為(減額、買いたたき等)が
禁止される(ガイドブック P.3)
❷消費税に関連するような形での安売り宣伝や広告を⾏
うことが禁止される(同 P.7)
❸「総額表示」義務が緩和され、「外税表示」「税抜き
価格の強調表示」が認められる(同 P.9)
❹中小企業が共同で価格転嫁すること(転嫁カルテル)
や、 表示⽅法を統一すること(表示カルテル)が認めら
れる (同 P.11)
❺国⺠に対する広報、通報者の保護、態勢の整備は国等
が責任をもって⾏うことになる (同 P.12)
◆ その他、消費税率等に関する経過措置に注意 (同
P.13)