Action Report

2015(平成 27)年 3 月 2 日
全 社 協
日
全国社会福祉協議会
社会福祉法人
Japan National Council of Social Welfare
(全社協 ぜんしゃきょう)
Action Report
政策企画部 広報室 [email protected]
TEL03-3581-4657
FAX03-3580-5721
〒100-8980 東京都千代田区霞が関 3-3-2
第 44 号
新霞が関ビル
Topics
 政策要望・予算要望・政策提言等の取り組みを強化~政策委員会第 6 回幹事会
 「生活困窮者自立支援制度 町村部における取り組みの具体化に向けて」をとりまとめ
 社協らしい介護サービス事業の展開に向けて~介護サービス経営セミナーを開催
 今、期待される住民参加型在宅福祉サービス団体の役割―介護保険制度の改正に向けて
~第 29 回住民参加型在宅福祉サービス全国研究セミナー
 子ども・子育て支援新制度下で求められる保育事業者の責務と役割~保育所リーダートップ
セミナー
 今後実践すべき保育・教育について意見交換~全国保育士研修会
 家族支援について活発に意見交換~ファミリーソーシャルワーク研修会を開催
 イさん、ワンさん、グレースさん、プラディープさん、サニアさんが 11 か月の研修を修了~第 31 期
アジア社会福祉従事者研修
 国際交流・支援活動の強化を決定~第 2 回国際社会福祉基金委員会
 新たな人材確保施策の積極的な推進~中央福祉人材センター運営委員会
 福祉職員キャリアパス対応生涯研修課程指導者のさらなるスキルアップに向けて~指導者向
けの「セカンド研修会」を開催
 新たに 104 名の福祉施設士が誕生~福祉施設長専門講座第 2 回スクーリングを開催
インフォメーション
社会保障・福祉政策情報
1
■ 政策要望・予算要望・政策提言等の取り組みを強化~政策委
員会第 6 回幹事会
全社協政策委員会では、2 月 20 日(金)に第 6 回幹事会を開催し、平成 27 年度諸
制度改革に向けた課題整理及び平成 28 年度政策提言・要望について、協議を行い
ました。
消費税率 10%への引き上げが平成 27 年 10 月から平成 29 年 4 月に延期され、平
成 28 年度の社会保障・福祉制度の予算編成は、財源確保において、厳しい状況とな
ることが見込まれます。
全社協政策委員会としては、構成組織との連携・協力のもと、政策要望・予算要望
や政策提言等の取り組みを強化していくことが必要です。また、再増税を想定したうえ
で、予算の構築を具体化していくことが必要であることを確認しました。
こうした状況をふまえ、平成 27 年度政策委員会事業・活動計画案として、予算確保
や税制改正等の重要案件については、国政や行政に対して、全国、都道府県・指定
都市段階での陳情・要望活動の取り組みを強化すること、各種別等組織の重点的な
要望事項については、政策委員会・構成組織との共同による要望活動を強化すること
などがあげられました。
平成 27 年度政策委員会事業・活動計画は、4 月の幹事会で原案をとりまとめた後、
平成 27 年度政策委員会総会(5 月)で決定されます。
■ 「生活困窮者自立支援制度 町村部における取り組みの具体
化に向けて」をとりまとめ
全社協では、平成 26 年度厚生労働省社会福祉推進
事業(国庫補助事業)を得て、「広域的な連携・支援に
よる町村部の総合相談・地域生活支援体制の構築のあ
り方に関する調査研究事業」を実施し、報告書「生活困
窮者自立支援制度 町村部における取り組みの具体化
に向けて」をとりまとめました。
平成 27 年度から施行される生活困窮者自立支援制
度(以下、本制度)における自立相談支援事業は、福
↑画像をクリックすると報告書を
ダウンロードできます。
2
祉事務所設置のある自治体の必須事業であり、福祉事務所のない町村部においては、
都道府県が実施主体となります。しかし、本制度では、アウトリーチによるニーズ発見・
把握や伴走型支援、就労支援、住民の制度理解と取り組みへの参画など、支援対象
者が生活する町村において、自立相談支援機関、行政、関係機関が連携して取り組
みを行うことが不可欠です。さらに就労の場づくりや新たな社会資源づくりなどは単独
の町村単位では難しいと考えられ、広域圏での取り組みが求められます。
本調査研究はそうした観点にたち、平成 26
町村部における実施の課題・ポイント
◆隣接する市(生活圏域の中心となる市)
との連携が不可欠
◆社協相互のネットワークを活かした広域
圏域の連携や調整の実施
◆町村域における既存の支援との連携
◆都道府県社協による町村部における
地域づくりへの取り組みの強化
◆人材の確保・研修の仕組み
年度に町村部を対象として広域的に生活困
窮者自立促進支援モデル事業を実施する都
道府県社協等にヒアリング調査を行い、町村
部を対象に自立相談支援事業を実施する際
のステップごとに取り組みポイントを整理する
とともに、左記のように町村部における実施の
課題・ポイントをまとめています。
※報告書全文を下記ホームページよりダウンロードできます。
http://www.shakyo.or.jp/research/20150216_shien.html
■ 社協らしい介護サービス事業の展開に向けて~介護サービス経
営セミナーを開催
全社協・地域福祉推進委員会では、2 月
16 日(月)~17 日(火)、市区町村社協、都
道府県・指定都市社協職員約 130 名の参
加を得て、「これからの社協・介護サービス
事業の展開と課題~介護保険制度改正へ
の対応と地域福祉の推進」をテーマに、介
護サービス経営セミナーを開催しました。
1 日目は、冒頭に新たな総合事業や介
介護事業の課題についてのグループ討議の様子
3
護報酬改定等について行政説明を受け、続くシンポジウムでは、社協らしい介護サー
ビスの展開について、実践報告を交えながら協議を深めました。新たな総合事業によ
って、社協のこれまでの地域福祉活動が制度にのみ込まれてしまいかねないとの危機
意識を共有するとともに、「社協・介護サービス事業推進方針 2015」を踏まえ、介護事
業と地域福祉活動の連携のあり方などについて意見交換を行いました。
2 日目は、サービス別(ホームヘルプサービス、デイサービス、ケアマネジメント)の分
科会を設け、それぞれのサービスの担当者、管理者等が集い、事業の現状や報酬改
定、制度改正にむけた課題と対応について話し合いました。
また、選択プログラムとして経営診断事業のデータを使いながら解説を行い、介護報
酬改定への対応と経営強化について、熱心な参加のもと研究協議が行われました。
■ 今、期待される住民参加型在宅福祉サービス団体の役割―介
護保険制度の改正に向けて~第 29 回住民参加型在宅福祉
サービス全国研究セミナー
2 月 18 日(水)~19 日(木)、全社協にて第 29 回住民参加型在宅福祉サービス全国
研究セミナーを開催いたしました(参加者 125 名)。平成 27 年度の介護保険制度の改
正により多様な主体による助け合い活動や
生活支援サービスの拡充が地域支援事業
に位置付けられることにより、NPO やボラン
ティアグループなどのインフォーマルセクタ
ーがきめ細やかな支援の担い手となること
が期待されています。本セミナーでは住民
参加型在宅福祉サービスの団体がともに学
び合い、助け合い活動の在り方についても
1 日目: シンポジウムの様子
確認しあう機会となりました。
1 日目は厚生労働省地域福祉課から「生活困窮者自立支援制度」、障害保健福祉
部障害福祉課から「障害福祉サービスの動向」、雇用均等・児童家庭局総務課から
「子育て支援策の動向」、老健局振興課から「介護
保険制度の見直しの動向」の 4 つの視点からご説
明いただきました。
また、日本社会事業大学社会福祉学部准教授
の菱沼幹男氏のコーディネートのもと、NPO・社協
の事例発表シンポジウムを行いました。
125 名が参加
4
2 日目は「新しい介護保険制度に備える」(分科会 1)、「新たなサービス開発の手法」
(分科会 2)の 2 つの分科会が開催されました。分科会1はグループワークをメインにし
たことで情報交換や共有がより深まったというご意見をいただきました。
分科会 2 は、事例発表をメインにしたワーク
を行い、参加者からもヒントを得ることができた、
また、今後の方向性が見えたなどのご意見が
ありました。
来年度は、平成 28 年 2 月 17 日(水)~18
日(木)に開催予定です。
分科会 1 の様子
分科会 2 の様子
■ 子ども・子育て支援新制度下で求められる保育事業者の責務
と役割~保育所リーダートップセミナー
全国保育協議会は、2 月 9 日(月)から 10 日(火)にかけて、東京ビッグサイト レセ
プションホール(東京都江東区)にて、「平成 26 年度保育所リーダートップセミナー」を
開催しました。
本セミナーは、全国保育協議会が平
成 21 年度に『保育所長の研修体系』を
作成し、保育所長が備えるべき資質と
そのための学習領域について具体的
な研修内容をまとめ、平成 22~24 年
度まで「保育所長集中講座」としてモ
デル的に研修実施してきた内容をふま
え、子ども・子育て支援新制度も見据
セミナーの様子
5
えながら、保育を司るリーダーに今日的に求められている役割等を学ぶことを目的に、
「保育所リーダー トップセミナー」と研修名・内容を改編して、開催したものです。
全国から 339 名の参加者を得て、保育をめぐる最新の動向を理解し、子ども・子育
て支援新制度下で求められる保育事業者の責務と役割について学びを深めました。
なお、当日は 2 月 5 日に国の子ども・子育て会議で取りまとめられた、「公定価格単
価表」を資料として配布しました。同資料は、国が示している単価表に加え、各種加算
を算定する際に参照する地域区分等を全国保育協議会で付加しています。データを
全国保育協議会ホームページに掲載していますので、ご参照ください。
全国保育協議会>保育制度関係資料>公定価格単価表(平成 27 年 2 月)
http://www.zenhokyo.gr.jp/hoikuseido/hoikusiryo.html
〔プログラム〕
行政説明「子ども・子育て支援新制度等について」
厚生労働省 雇用均等・児童家庭局 保育課長 朝川 知昭 氏
【1 日目】
2 月 9 日(月)
基調報告「保育をめぐる動向と全国保育協議会の取り組み」
全国保育協議会 会長 万田 康
講義Ⅰ「新制度における保育所の役割と責務
社会福祉法人制度改革と保育所経営」
大阪府立大学 教授 関川
芳孝 氏
講義Ⅱ「子ども・子育て支援新制度と保育-福祉の視点を中心に-」
淑徳大学 教授 柏女 霊峰 氏
【2 日目】
2 月 10 日(火)
講義Ⅲ「組織リーダーに求められる人材育成・マネジメント」
株式会社ジェイフィール 代表取締役 高橋 克徳
氏
講義Ⅳ「これからの地域子ども・子育て支援」
東京都市大学 教授 小川
清美 氏
■ 今後実践すべき保育・教育について意見交換~全国保育士研
修会
2 月 12 日(木)~13 日(金)の 2 日間、千葉県の東京ベイ幕張ホールにて主任保育
士および保育所のリーダー的職員等を対象に、452 名の参加を得て、第 41 回全国保
育士研修会が開催されました。
6
1 日目の全体研修では、施行を間近に
控えた子ども・子育て支援新制度に関す
る行政説明と、「乳幼児期における教育に
ついて考える~養護と教育が一体となっ
た保育実践につなげるために~」をテー
マとしたシンポジウムを行いました。天野
珠路氏(日本女子体育大学准教授)のコ
ーディネートのもと、4 名のシンポジストに
よる意見交換を行い、これまで実践されて
きた保育をふりかえりつつも、今後実践す
1 日目 全体会の様子
るべき保育・教育についても理解を深めることができました。
2 日目のコース別研修では、各コース、グループワーク等を通して、主任保育士やリ
ーダー的職員が担うべき、人材育成のための指導・助言の方法、保護者支援のあり方、
保育内容の評価、可視化といった課題を共有し、学びを深めることができました。
・Aコース『保育所における人材の育成』
講師:津村 薫 氏(Felien(フェリアン)副所長、講師)
・B コース『苦情解決を含む保護者支援』
講師:藤後 悦子
氏(東京未来大学こども心理学部 准教授)
・C コース『保育内容の充実とその振り返り、評価について―「子どもが現在を最も良
く生き望ましい未来をつくり出す力の基礎を培う」ための発達経験の視点から―』
講師:阿部 和子 氏(大妻女子大学 家政学部長)
・D コース『保育内容の可視化と発信』
講師:妹尾 正教 氏
(仁慈保幼園 前園長、
多摩川保育園 園長)
C コースのグループワークの様子
7
■ 家族支援について活発に意見交換~ファミリーソーシャルワー
ク研修会を開催
児童虐待や子どもの貧困など、社会的養護を必要とする子どもたちの課題が多様
化・複雑化するなか、子どもたちの家族や保護者を支援し、また家庭環境の調整を図
ることで、子どもたちの自立や家庭復帰を支えていく取り組みは、ますます重要となっ
ています。
こうしたなか、全社協は 2 月 12 日(木)~13 日(金)の 2 日間、児童養護施設や乳児
院等のファミリーソーシャルワーカー(家庭支援専門相談員)や里親支援専門相談員
等を対象として、「平成 26 年度ファミリーソーシャルワーク研修会」を都内で開催し、全
国から 300 名を超える関係者が参加しました。
初日は、千葉大学教育学部の保坂教授より、多様化する家族観という視点から、社
会的養護の方向性について基調講義があり、また、各専門分野の実践報告を踏まえ
たパネルディスカッションを行いまし
た。
2 日目は、5 つのテーマ別分科会を
開催し、被虐待児や障害児の育ちと
その家族への支援のあり方、里親との
連携等について、それぞれ講師の指
導のもと、参加者同士で活発な議論
や意見交換を行いました。
分科会の様子
■ イさん、ワンさん、グレースさん、プラディープさん、サニアさんが
11 か月の研修を修了~第 31 期アジア社会福祉従事者研修
第31期アジア社会福祉従事者研修の研修生5名(李政恩さん<韓国>、王思芸さ
ん<台湾>、マリグレース.D.ヴィラパンドさん<フィリピン>、アダムバラゲ プラディー
プ ニーシャンタ アルウィスさん<スリランカ>、サニア プテリ ラマダニさん<インドネ
シア>)が平成26年3月から約11か月にわたる日本での研修を終え、2月18日(水)に
修了式を迎えました。
修了式には、全社協の斎藤会長をはじめとして、見学や研修などにご協力いただ
8
いた社会福祉法人・福祉施設の関係者、日本語教育の関係者、台北駐日経済文化
代表処の林世英教育次長、スリランカのネセック財団理事長のウィマラ師など60名を
超える方に参加いただきました。
斎藤会長は、あいさつの中で、研修生が母
国の福祉のリーダーとして力を発揮していただ
くとともに、アジアにおける福祉活動のリーダー
として日本の社会福祉関係者との良きパートナ
ーとなっていただきたいと呼びかけ、その後、
修了生一人ひとりに修了証書と記念品を贈呈
しました。
研修を修了した 31 期生のみなさん(左か
ら、グレースさん、サニアさん、プラディープ
修了生は11か月にわたる研修を振り返るス
ピーチを日本語で行い、会場の参加者からの
大きなお祝いの拍手に包まれました。修了生
は、2月21日(土)までに母国に帰国しました。
さん、ワンさん、イさん)
■ 国際交流・支援活動の強化を決定~第 2 回国際社会福祉基
金委員会
全社協は、2 月 18 日(水)に第 2 回国際社会福祉基金委員会を開催し、平成 26 年
度の事業進捗状況および決算見込、平成 27 年度の事業計画および収支予算、平成
27 年度アジア社会福祉従事者研修修了生支援事業の実施について審議・決定しま
した。
平成 26 年度事業進捗状況では、同日に修了式が行われる第 31 期アジア社会福祉
従事者研修の実施状況や 9 月に開催した第 6 回アジア社会福祉セミナー(アクション
レポート 33 号 9/16 発行参照)など修了生支援事業の成果を確認するとともに、3 月に
来日予定となっている第 32 期の研修生(韓国・台湾・フィリピン・マレーシア・インドネシ
アの 5 か国から 5 名)の招聘手続きの状況などを確認しました。また、平成 27 年度事
業計画では、国際交流・支援活動をより強化するために事業等の再編を行うこと、平
成 26 年度はアジア社会福祉セミナー開催のために開催しなかった「スタディ・ツアー」
「修了生フォローアップ研修」を実施すること、修了生から提案された修了生同士によ
る国際会議「修了生地域セミナー」の開催を支援すること、などが決定されました。な
お、平成 27 年度修了生助成事業について助成先の審査を行い、5 か国の 13 の事業
に総額 300 万円を助成することを決定しました。
9
■新たな人材確保施策の積極的な推進~中央福祉人材
センター運営委員会
2 月 17 日(火)、中央福祉人材センター運営委員会が開催されました。同委員会は、
事業者団体、専門職団体、養成校団体、学識経験者等、福祉人材確保に関する機関、
団体等で構成され、福祉人材確保や中央福祉人材センターの運営や各団体との連
携等についてご意見をいただきました。
今回の委員会は、昨年から国において検討が進められてきた介護人材に関する新
たな確保施策について、厚生労働省社会・援護局福祉基盤課福祉人材確保室長か
ら説明を受け、質疑等が行われました。
新たな施策については、現在検討が続けられている社会保障審議会福祉部会福
祉人材確保専門委員会における議論や、今期通常国会に提出する予定の社会福祉
法等法改正に係る事項、次期介護保険事業計画に平成 37 年をターゲットとした長期
的な人材の需給計画を盛り込むこと、平成 27 年度から設けられる地域医療介護総合
確保基金において介護人材確保分として事業費ベースで 90 億円(従来基金 33 億円)
が確保されること、介護福祉士の養成に係る検討等、総合的な確保方策を講じていく
ことが説明されました。
新たな施策のなかでも都道府県社会福祉協議会・福祉人材センターに直接関連す
るものとして、社会福祉法改正による、離職した介護福祉士の届出制度の創設があげ
られます。様々な理由で離職した介護福祉士が福祉人材センターに届出を行い、福
祉人材センターが届け出た者に対し、研修会、職場体験等様々な情報提供を継続的
に行い、再就職につなげることを目的とするものです。
中央福祉人材センターは、先行して平成 27 年 10 月から実施される看護師のナース
センターへの届出制度の状況も参考にしながら、介護福祉士の届出制度の構築に向
けて、制度を実施する都道府県福祉人材センターにおける円滑な事業遂行を支援す
ることとしています。
また、新たな介護人材確保施策は、その基本的な考え方として介護人材の「質」と
「量」の好循環という視点に立ち、「参入促進」、「労働環境・処遇の改善」、「質の向上」
の 3 つのアプローチによる総合的な政策対応を図るとしています。さらに、予算事業に
よる施策として設けられる地域医療介護総合確保基金では、上記 3 つのアプローチに
よる事業と国が全都道府県で実施を検討するよう要請している「基盤整備」に関する事
業と併せて 18 項目の事業が盛り込まれています。
中央福祉人材センターは、27 年度事業計画において、26 年度の重点事項に加え、
新たな人材確保施策の積極的な推進を重点事項として取り組むことを説明しました。
10
■ 福祉職員キャリアパス対応生涯研修課程指導者のさらなる
スキルアップに向けて~指導者向けの「セカンド研修会」を開催
2 月 20 日(金)~21 日(土)、中央福祉学
院では、「福祉職員キャリアパス対応生涯研
修課程指導者養成研修課程」修了者を対
象に、「セカンド研修会」を開催しました。
この研修会は、本課程の指導者養成研
修課程修了者のうち、実際の指導経験が少
なく指導に不安や疑問を感じている方を対
象に、今年度初めて開催しました。指導の
受講生が講師役を務める模擬指導の様子
ポイントや方法等を解説するとともに、受講
生相互による情報交換を通じて、さらなるスキルアップを図ることを目的にしています。
研修会では、本課程のポイントの振り返り
と指導上の留意点に関する講義のほか、レ
ッスンプランの共同研究や模擬指導等の演
習を通じて、指導者としての資質向上を図
りました。
受講生からは、「本課程の意義を再確認
することができた」、「他の講師のレッスンプ
ランを共有することで指導の幅が広がった」、
模擬指導の振り返り
「模擬指導を通じて自分の指導スキルの不
十分な点を学ぶことができた」といった感想が寄せられました。今回の受講を通じて、
本課程の更なる普及・定着につながることが期待されます。
なお、中央福祉学院では、本課程の指導者養成を引き続き図るべく、平成 27 年度
には、次の通り指導者養成研修課程等を開催する予定です。
①指導者養成研修課程
日程:平成 27 年 4 月 18 日(土)~20 日(月)【3 日間】
会場:ロフォス湘南
②フォローアップ・教歴者研修会
日程:平成 27 年 5 月 27 日(水)【1 日間】
会場:全国社会福祉協議会 5 階「第 1・2 会議室」
③セカンド研修会
日程:平成 27 年 11 月 20 日(金)~21 日(土)【2 日間】
会場:ロフォス湘南
11
■ 新たに 104 名の福祉施設士が誕生~福祉施設長専門講座
第 2 回スクーリングを開催
2 月 14 日(土)~17 日(火)、中央福祉学院では、「第 39 期福祉施設長専門講座」
の第 2 回スクーリングを開催しました。
今回のスクーリングでは、施設の経営管理について、自施設・事業所の環境特性分
析及び中期事業計画を用いての演習のほ
か、労務管理・財務管理・人事管理の各論
についても福祉施設長として押さえておくべ
き内容を中心に集中講義を行いました。
また、特別講演では、日本社会事業大学
理事長の潮谷義子氏より、変革の中での福
祉施設長のあるべき姿と今後の期待につい
て、これまでの経験等を踏まえて講義いた
だきました。
潮谷義子氏による特別講演の様子
修了式では、京極髙宣中央福祉学院長よ
り、修了証書及び資格証書が授与され、新た
に 104 名の福祉施設士が誕生しました。
修了生からは、「本講座を通じて施設長のあるべき
姿を学ぶことができた」、「今後の法人・施設のビジョン
を考えるとても良い機会となった」、「法人内の他の管
理者にも推薦できる充実した講座であった」といった感
想が寄せられました。社会福祉法人・施設を取り巻く
環境が大きく変化する中で、今回新たに誕生した福祉
施設士がその高い専門性を発揮し、地域の生活課
題・福祉課題に積極的に取り組んでいくことが期待さ
京極学院長から修了証書・資格証書
れます。
なお、第 40 期受講生を現在募集しておりますので、 が授与される
奮ってご受講ください(詳細は中央福祉学院のホーム
ページをご覧ください)。
【中央福祉学院ホームページ】
http://www.gakuin.gr.jp/training/course303.html
12
インフォメーション
詳細につきましては、出版部ホームページをご覧く
図書・雑誌
ださい。
https://www.fukushinohon.gr.jp/
全社協の新刊・月刊誌
出版部で発売した図書と月刊誌の特集をご案内いたします。いずれの書籍も重要
なテーマとして関心が高いものや最新の課題・情報をとりあげていますので、ご購読に
つきまして、広報、周知にご協力願います。
<新刊図書>
●『社会福祉学習双書 2015 全 16 巻』
(「社会福祉学習双書」編集委員会 編)
『社会福祉学習双書』2015 年版の改訂のポイントは以下の
3 点です。
改定のポイント
①平成 27 年度より本格実施が予定されている子ども・
子育て支援新制度に関する事柄は、第 5 巻「児童
家庭福祉論」を中心にできる限り反映しました。
②社会保障の各分野の制度改革の動向は、主に第 3
巻「老人福祉論」、第 6 巻「社会保障論」に必要な加
筆・修正をしました。
③社会福祉法人制度の在り方や福祉人材確保対策
(↑画像をクリックすると図書購入
ページにジャンプします)
についても、関係する検討会等の動向を主に第 2
巻「社会福祉概論Ⅱ」に盛り込みました。
本学習双書は「学習のねらい」「側注」欄を設けるなど、学習のポイント等をより深く
理解できるよう工夫しており、広く社会福祉を学ぶのに適したテキストです。
ぜひ、研修会等や資格関係講座のテキストとしてご活用ください。
(全 16 巻 平成 27 年 1 月より順次発売 各巻 1,800 円~2,400 円税別)
13
<月刊誌>
●特集「自然災害への対策は万全ですか」
『ふれあいケア』3 月号
今、世界規模で異常気象が発生しています。日本も例外では
なく、豪雪、竜巻、豪雨、火山噴火、地震、津波などによる多くの
自然災害が発生し、多数の方が被害にあわれています。こうした
災害に備えるために、地域の環境や施設の立地条件を把握し、
地域住民とともに、自主的な防災組織を設け、日頃から訓練を
重ねることが必要です。
そこで、本特集では被災を想定した介護施設における高齢者
の安全確保のために、施設関係者が準備しておかなければなら (↑画像をクリックすると図書購入
ページにジャンプします)
ないことや、防災に向けた取り組みなどについて考えました。
介護サービスに関わる方々に読んでいただきたい内容ですの
で、ぜひ、ご購読をご検討ください。(2 月 20 日発売 定価本体 971 円税別)
●特集「平成 27 年度厚生労働省予算案の概要」
『生活と福祉』2 月号
今月号の特集は、平成 27 年度厚生労働省予算案のうち、社
会福祉、障害者福祉、高齢者福祉、児童福祉に関連する主要
事項を掲載しました。
連載されている「改正生活保護法逐条解説」コーナーでは「指
定介護機関の指定等」等について、「生活困窮者自立促進モデ
ル事業・自立相談支援事業」では「共同実施によるモデル事業
(↑画像をクリックすると図書購入
ページにジャンプします)
の取り組み」について、掲載しています。
生活保護制度は社会保障制度の基礎です。福祉事務所の
方々だけではなく、社会福祉法人の皆さんもぜひ、『生活と福祉』のご購読をご検討く
ださい。(2 月 20 日発売 定価本体 386 円税別)
<好評図書>
●『社会福祉法人監事監査の手引き』
(社会福祉法人監事監査あり方検討会 編)
2 月 12 日「社会保障審議会福祉部会報告書~社会福祉法人制度改革について~」
がとりまとめられました。報告書では、社会福祉法人制度の見直しの基本的な視点の 1
つとして国民に対する説明責任があげられ、運営の透明化、財務規律の確立等を求
めています。そして経営組織の在り方の中で監事については、実効性ある監事監査
がおこなわれるよう、監査報告書の作成義務など監事責任について法律上明記する
14
ことが求められました。
平成 25 年度におこなわれた「社会福祉法人の在り方等に
関する検討会」でも社会福祉法人の課題として財務状況の不
透明さとガバナンスの欠如があげられています。
こうしたなか、全社協では社会福祉法人監事監査のあり方
について検討会を設け、社会福祉法人監事監査要領の改正
を検討しました。本書はその報告書であり、平成 25 年度の厚
生労働省の「社会福祉法人の在り方等に関する検討会」の報
告内容を踏まえ、監事がその責務を果たすために必要最小
限の事項を記載した「基本監査手続き」と、多数の事業を実施
している法人などで監査を深めるときに対応する「追加監査手 (↑画像をクリックすると図書購入
ページにジャンプします)
続き」の 2 つの手続きを掲載しています。
社会福祉法人の機関としての適切な監事監査の役割を担うために、ぜひ、本誌をご
一読ください。(平成 26 年 5 月発行 定価本体 1800 円税別)
【問合せ先:出版部 TEL 03-3581-9511】
15
詳細につきましては、全社協・政策委員
会サイト内「社会保障・福祉政策の動向
社会保障・福祉政策情報
と対応」をご覧ください。
http://zseisaku.net/trend/
※ 政策の動きや審議会等の会議情報、厚生労働省新着情報等をお知らせします。
政策動向
■ 第 2 回経済財政諮問会議【2 月 12 日】
議事:(1)中長期の経済財政の展望と財政健全化について
(2)経済の好循環の強化に向けて
http://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/minutes/2015/0212/agend
a.html
■ 内閣府「仕事と生活の調和(ワーク・ライフ・バランス)レポート 2014」作成【2 月 19 日】
企業と働く者、国民、国、地方公共団体等の取り組みを紹介するとともに、今後に向
けた課題を洗い出し、重点的に取り組むべき事項を提示。
http://wwwa.cao.go.jp/wlb/government/top/hyouka/report-14/zentai.
html
■ 障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律に基づく障害を理由とする差別の
解消の推進に関する基本方針【2 月 24 日】
今後、平成 27 年度上半期中を目途に、国の行政機関の長及び独立行政法人等に
おいて、職員が適切に対応するための「対応指針」(いわゆるガイドライン)を作成。
http://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/sabekai.html
■ 第 1 回「保健医療 2035」策定懇談会【2 月 25 日】
2035 年を見据えて保健医療政策において優先して取り組むべき課題について
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000075309.html
■ 第 2 回介護人材確保地域戦略会議【2 月 25 日】
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/other-syakai.html?tid=200338
16
厚生労働省新着情報より
■ 臨時福祉給付金及び子育て世帯臨時特例給付金の申請及び支給決定の状況につ
いて
本年 1 月末時点で合計 3,597 万人が申請、3,268 万人が支給決定。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000075343.html
■ 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく自立支援
給付と介護保険制度の適用関係等についての運用等実態調査結果
65 歳以上で障害福祉サービスを利用している人は 34,400 人(障害福祉サービス)
利用人数全体の 9.8%)
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000074274.html
■ 労働政策審議会に対し「労働基準法等の一部を改正する法律案要綱」を諮問
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000074130.html
■ 保育士就職促進対策集中取組月間
厚生労働省では、平成 27 年 3 月を「保育士就職促進対策集中取組月間」と位置付
け、有効求人倍率が特に高い地域において、潜在保育士の掘り起こしに重点を置い
た就職促進を集中的に行い、保育士確保を強力に進める。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000075682.html
■ 「保育士・保育所支援センターの取組事例に関わる調査」の公表 アフターサービス推
進室活動報告書
保育人材の確保を進める「保育士・保育所支援センター」の取組内容等について
ヒアリング調査し、取組事例の紹介や、調査結果を踏まえた提案を行った。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000075677.html
<レポート送付先>
本レポートは、報道関係者、都道府県・指定都市社協、種別協議会等正副会
長、政策委員会委員、本会理事・評議員の方々にお送りしています。
17