Contents Writing 佐藤想一郎 このレポートでは、ブログやメールマガジンで何を書こうか迷っていたり、文章力に自信 がなくて困っていたりする人に向けて「コンテンツライティング」の基本についてお伝え します。広告の書き方というよりは、コンテンツを作成するときに使えるテクニックです。 まず、一番最初にやるべきは文章を書くことに対する苦手意識の排除です。なんでもそう なのですが、やる前というのは「絶対、無理だ」と感じるものです。 たとえ話をしましょう。私は学生時代、テニス部でした。最初はボールにラケットを当て るだけでも大変で、まともに打ち合うことなんて無理だと思っていました。しかし、練習 していくうちに軽々と出来るようになってしまったのです。あなたもそういう「最初は無 理だと思ってたけど、案外すぐ出来た」という経験はあると思います。 文章を書くことに関しても同じで、もちろん得意不得意はあるとは思いますが、基本的に は書いているうちに意外と書けるようになってしまうものです。 実は私はとても文章を書くことが苦手です。今だに文法はめちゃめちゃですし、漢字を間 違えることもあります。小学生の頃は国語が嫌いで、作文の時間になると鬱っぽくなって いました。そんな私でも、1年たらずでこのようにある程度書けるようになったわけです。 そして気づいたことがあります。それは、文章を上手く書くためには「ひたすら書くしか ない」ということです。 こう言うと嫌になってしまう人もいるかもしれませんが、最初は自分が好きなことに関す ることを書けば良いと思います。自分が興味を持っていることであれば、比較的スラスラ と書けると思います。趣味でもなんでもOKなので、最初は自分が詳しいことに関して書い てみてください。楽しく書くことが大切です。 そうしているうちに「文章力」というのは、あるようで無いことに気づきます。文章が上 手くなるための裏技やテクニックのようなものは存在しなくて、根本的に「書く内容につ いて詳しいか」とか「誰に向けて書くか」とかの方が重要だということに気づくのです。 私がセミナーで参加者さんによくやってもらうのは「お母さんに手紙を書く」というワー クです。これをやると、ポジティブかネガティブかに関わらず、書いていて感情が動くこ とが分かったり、意外とスラスラ書ける感覚が分かったりします。このワークの本当の目 的は「文章力はあるようで無い」という感覚を体感してもらうためです。 小手先のテクニックではなく、本質的な部分が文章に滲み出るということですね。 そのため、文章力は自分のステージとも関係してきます。ステージが低い人は、ステージ が低い文章しか書けません。自分のステージを超える内容を書いても、どこか地に足がつ いていない、一言で言うと「軽い」文章になってしまうのです。 自分の1年前のブログの過去記事を見てもそうです。なんとなく「軽い」のです。表現が 難しいのですが、とにかく中身が薄いんですね。それは、テクニックが無かったからでは なく、ステージが低かったからだ、というのが今だからこそ分かります。これから更にス テージが上がっていけば、今書いている文章も軽いと思うようになると思います。 ステージの高低は、体験の種類の多さと知識の深さで概ね決まります。 体験の「量」ではなく「種類」と書いたのには理由があります。1つの体験を何度もする というよりは、いろんな体験をしていた方が良いです。これは自分の現実や視野を広める ためです。 人間はどうしても自分の現実と関係があることを収集します。脳みそにフィルターがあっ て、自動的に「いる、いらない」を判断しているのです。このフィルターの数が少ないと、 物事を3D的に理解することができなくなり、判断力や表現力が鈍ります。そのため、今 まで興味がなかったことをやってみたり勉強してみたりすることは、とても意味があるこ とです。 語彙力とステージというのも関係してきます。人は知っているものしか認知出来ません。 つまり、語彙力が低い人というのは見えている物事が少ないということです。逆に語彙力 が高い人は世界が豊かに見えているということです。 たとえば、日本人は虹を7色と捉えていますが、3色と捉える国もあります。その人たちに とっては本当に3色なのです。こういうことが起きるのは、フィルターの仕業です。「虹」 という対象には何の意味もないのですが、私たちのフィルターを通して「7色」とか「3 色」というアウトプットをしているのです。そもそも「虹」という名称自体も私たちのフィ ルターを通して出てきた言語ですよね。 重要なのは日々、私たちはフィルターを通して物事を見ていることを意識することです。 起きている事象には意味がなくて、それらに自分のフィルターが色付けをしているだけだ と感じて、生活してみるのです。 そうして自分のフィルターの数を増やしながら、語彙力を高めて行ってください。世界が 豊かに見えて、文章の表現力もアップしてきます。 たまに「文章が苦手なので動画や音声でコンテンツを配信します」という人がいますが、 本質的にはやっていることが同じなので、文章を書くことが苦手な人は、しゃべりも苦手 なはずです。もちろん話し方のスキルを磨けば「良いことを言っている風」にはなるので すが、やはり「重み」が出ないのです。逆に言えば、文章スキルがアップすればトークも 上手くなるということですね。 体験の種類が多い方が良いということは先ほどお伝えしましたが、文章に体験を入れると いうのも大切です。これは、体験談を直接書くという意味と捉えても構いませんが、だん だん体験を文章に溶け込ませられるようになってきます。 体験が入って無い文章というのは、それ自体では価値が無いです。たとえば「インターネッ トビジネスとは?」というレポートを書くとしましょう。それくらいであれば、ネットで 検索すれば出てきますよね。大体はWikipediaで調べれば分かる時代なんです。そういう 時代に、体験が入っていないコンテンツを投下しても、残念ながら価値にならないのです。 むしろ情報量が多すぎてキュレーションサイトと呼ばれる、いわゆる「まとめサイト」が 価値を持つようになってきました。 そういう状況で私たちが価値あるコンテンツを作るには、自分の体験を文章に溶け込ませ てオリジナルのものを作る必要があるということです。だから体験の種類が豊富で、周囲 と違うフィルターを持っている方が、良いコンテンツを作れるということです。 大切なことは、ステージを上げることです。それから、自分の持っている知識の抽象度を 上げて「知恵」にしていくことも大切です。抽象度とは一言で言うと「視座」「視点」の 高さのことです。知識の抽象度が上がってくると、多くのことにその知識を適用出来るよ うになってきます。 別の言い方をすると「フィルターが多い状態にする」ことです。どんなものでも極めてい くと、外の世界も理解できるようになってきます。これは、あなたも自分の専門分野を通 してすでに経験したことがあると思いますが、イチローが野球しかやっていないのに外の 世界の不変の真理のようなものが見えるのと同じです。 この状態を抽象度が高い状態として、抽象度が高い分野が多ければ多いほど独自のフィル ターを通してコンテンツを作れるようになってきます。たとえば、私はネットビジネスが 専門ですが、ほかにも神話や哲学、健康などの抽象度も上げています。そうすると「共通 点」や「原理原則」が見えてくるのです。そうするとさらにステージが上がり、コンテン ツの質も上昇します。 抽象度を上げていくと見えない何か、物事の本質に近いものが見えるようになってきます。 だから、私がお伝えしているメインテーマに「見えない物事を見ようとしよう」というも のがあります。想像力が大切なのです。 私たちが思っている以上に世界はもっと興味深いと思います。ステージを上げて、新しい 視点を提供出来るコンテンツライターを目指していきましょう。 佐藤想一郎
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