グローバルコミュニケーション能力認定試験 2 次試験問題

グローバルコミュニケーション能力認定試験
2 次試験問題
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下記の文章を読み、指定された時間内で英語で要約してください。私見を交えず、
第三者に報告することを意識してまとめてください。
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回答用紙、メモ用紙は指定のものを使ってください。
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回答終了後、この課題文、回答用紙、メモ用紙、すべて回収いたします。
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回答終了後は、指示があるまで、席を立たずにその場でお待ちください。
今この地球上で、英語を話す人がもっとも多いのは、アジア地域である。
「第二言語」
として英語を話すフィリピン、シンガポール、インドなどに約5億人、「国際共通語」
として英語を使う人が日本、韓国、中国、ベトナムなどに約 10 億人いるといわれる。
一方、「母語」として英語を使うのはアメリカ、カナダ、オーストラリア、イギリスな
どに約4億人である。
この現状を踏まえたある調査によれば、日本人が英語を介してコミュニケートする相
手の約7割は、英語の非ネイティブスピーカーだという。英語を使ってタイやマレーシ
アの人と仕事をする機会の方が、英語のネイティブスピーカーを相手にするよりはるか
に多いということである。
日本の英語教育の世界には「ネイティブ信仰」というものが根強く残っている。発音、
言い回し、場合によっては仕草まで含めて、英語のネイティブスピーカーに近いほど「正
しい英語」「望ましい英語」であるという考え方である。何事にもお手本は必要である
から、学習段階においてアメリカ人やイギリス人の英語をモデルとして採用するのはご
く自然なことだ。フランス語なまりの英語を真似るより、オーストラリア人の英語にな
らって発音やイントネーションを訓練する方が、実際に使う場面を想定した場合に「汎
用性」の高い英語を身につけることができる。
学習者がネイティブスピーカーの「正しい英語」モデルを追求していく中で、「正し
い英語」を使えない日本人である自分は「劣っている」という思いにとらわれることは
ないだろうか。
「自分は英語の文法力も語彙も不足している。だから英語を使っての仕事は
無理だ」と安易に嘆くことはないだろうか。しかし、ある程度高校や大学で英語を学んだ
人であれば、英語を使って初めて可能になる「基本的な意思疎通」は実現できるはずな
のだ。
英語でメールを書いたり電話で話したりする時、私たち非ネイティブスピーカーは文
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法や発音で「誤り」を犯す。誤りは無くすよう努力しなければならない。しかし、ペー
パーバックを読む、映画を字幕なしで見るなどの学習努力を続けても、ついに完璧に正
しい英語を身につけるには至らないかもしれない。ところが、「完璧でない」というこ
とと「誤りを含んだ英語は使いたくない」ということを結びつけてしまうと、私たちは
「英語を話す人がもっとも多い地域に住んでいる」という現実から要請される、英語を
使うことの大切さを見失ってしまう。共通言語としての英語が使われているさまざまな
現場では、非ネイティティブスピーカー同士が、お互いに不自由を感じながらも、今の英
語能力で理解しあえる「共通の場」を探りながら、なんとか関係を築く努力が重ねられて
いる。それが「グローバル化した社会」の実態なのである。
いま私たちに必要なのは、誤りを犯すリスクを取ってでも手持ちの知識をフルに使って
英語でコミュニケーションをとる勇気と、相手の言いたいことを受け止めるしなやかな
精神である。自分の専門分野・得意分野でまず「言うべきこと」を持ち、「言いたいこ
と」を持っているはずの相手の発言を受け止める。そのやり取りを重ねることが重要に
なってくる。仕事仲間と協力関係を、仕事相手と信頼関係を築くには、そのプロセスが欠
かせない。経済活動の活発化、政治的関係の安定化、平和的交流の促進など、国レベル、
民間レベルを問わず、人と人の交流を通してグローバル化した社会は動いていく。
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