地域相談センター便り NO.3 茨城県立土浦特別支援学 校 平成27年3月10日発行 木々の芽吹きに春を感じるこの頃です。早いもので、26年度のまとめの時期を迎えました。今年度 も各校からの依頼に応じて出向したり、来校してもらい相談に応じたり、地域内の各学校や関係機関の 方々と連携させていただきました。がんばっている児童生徒をはじめ、たくさんの方々との出会いに感 謝しております。 地域相談センター便り NO.3では、一年間の活動状況について報告いたします。27年度もセンター 的機能の活用、更なる連携をよろしくお願いいたします。 <平成26年度 幼稚園 保育園 一年間の相談実施状況> 小学校 中学校 高等学校 その他 総件数 出向相談 0 56 22 0 5 83 来校相談 5 25 4 0 7 41 研修支援 2 12 1 1 7 23 電話相談 3 95 21 3 60 182 10 188 48 4 79 329 総件数 ✿相談件数の中には、県の事業[幼児児童生徒の教育的ニーズに応じた指導に関する専門家派遣事業]での モデル校2校への支援、土浦市教委主催の巡回相談、小美玉市の[インクルーシブ教育システム構築モデ ル地域事業]への協力を含む。 支援例を紹介します <タブレット活用> 板書視写が苦手な子に iPad のカメラ機 能を活用しました。手元を見ながら書く ことによって、ノートをとることがスム ーズになりました。 <挨拶の工夫> <ドット入りノート> 文字サイズの大小が気になる子にドット入 りのノート使用を勧めました。きれいなノ ートになり、児童も嬉しそうです。 文字が揃いきれいなノートになりました。 <アイコンタクトを活かす> 始業の挨拶時に、かかと上げ、3秒間姿勢 おしゃべりが多くなりがちな子に言葉によ 保持、深呼吸を取り入れました。 る指示を尐なくし,アイコンタクトを活かし 集中力アップにつながりました。 ました。目で訴えることは有効でした。 特別支援学校機能強化事業(文部科学省委託事業)で,本校は「発 達障害」について研究・研修を進めてきました。次年度も継続し 教材教具の紹介 て取り組んでいきます。この事業で購入した図書やタブレットを 紹介します。貸し出しの希望がありましたらご連絡ください。そ の他、ホームページでも本校の教材を紹介しています。ご覧くだ さい。 <書籍> 小学生のための SST カードと SST の進め方 聡明書房 4000 円 クラスで気になる子のサッとツールとふわっとサポート333 ほんの森出版 1800 円 特別支援教育 学研 3000 円 はじめのいっぽ 国語の時間、算数の時間 写真でみる障碍のある子どものための課題学習と教材教具 ミネルヴア書房 2400 円 応用行動分析から学ぶ子ども観察力&支援力養成ガイド 学研 1500 円 子供の視点で考える問題行動解決支援ハンドブック 学苑社 2500 円 実践 学研 1900 円 キャリア教育の教科書 iPad を10台整備しています。本校の児童生徒は、調べ学習で利用したり、観 察写真を撮ったり、課題別学習(ひらがな、漢字、カタカナ、たし算、ひき算、 迷路、ぬり絵、お金の学習、ビジョントレーニング)等で活用しています。 <タブレット> ある日の出向支援 発達障害等について研修していきましょう! 合理的配慮の重要性 学習に集中することが難しい、友だちとのトラブルが多い等の相談依頼があり、ある学校に出向き、授 業参観後、担任の先生と話し合いをした時の出来事です。 発達障害とか言って特別扱いするのは甘やかすことになる。社会は厳しいのだか ら・・・。 昔もそういう子はいた。本人に我慢することを教えるのは大事なことだと思う。 担任のA先生は、Bさんの成長を願って「ちゃんとして!」 「黒板をよく見て書くのよ。みんなはもう 書き終えるわ。 」と注意したり、励ましたりしていました。でもBさんは[ちゃんとするってどうしたら 良いのか]よく分からない様子で、板書視写にも苦戦していました。書こうとしても文字が渦巻いて見 えたり、あいまいな指示が強いストレスとなる等、発達障害は生まれつきの特性であり、無理な我慢を 強いたり叱責したりすることよりも、その子の得意な部分を活かす、苦手克服のためのツールを活用す る等、子供の困り感に寄り添った支援をしていきましょうと助言をしました。 今後も、養育・発達に関する相談、研修会の講師や助言者等の依頼、学校見学に関するお問い合わせ 等がございましたら、下記までご連絡ください。 <電話> 土浦特別支援学校 地域相談センター 029-824-5549 <メール>“地域相談センター”<[email protected]>
© Copyright 2024 ExpyDoc