平成27年3月 第61号「ニュースレター」

敦賀市議会
発行責任者/市民クラブ
編集責任者/北條 正
第61号
発行日/201
5年3月
高齢者のひとり暮らし世帯や働き手である単身赴任世帯が増える敦賀にあって、
一日の仕事を終えて家に帰る。「お帰りなさい」。
緊張のよろいを溶かすような子どもの笑顔が待っている。
悩みが消えるわけでもないが、家族が普通に寄り添って生活できる、
そんな敦賀を願って、3月議会の北條の一般質問を中心に提言、コラムをまとめた。
提言 ○ × 1
■ 敦賀市の人口・世帯数の推移
6万7千人台に
突入!
70000
雇用確保における人口減少対策
69000
敦賀市の人口減少に対応する基本計画を昨年 10 月に
も策定し、同時に各部局横断の対策推進本部を立ち上げ、
副市長をトップとし、各部局長級で、具体的な人口減少
対策について検討されている。
敦賀市の人口減少は、原子力発電所の停止前の平成 23
年 10 月は転出者数が 1,889 人だったのに対し、停止後
の平成 25 年同月は 2,213 人にまで増加。転出者数は転
入者数を大幅に逆転し、今後の推移を注視しすべき事態
にある。
市内への転入者が減少傾向にあり、人口減少の要因が
他の自治体と違うだけに「喫緊の行政課題」として位置
付け、対応施策を強力に推し進めることが大事とも思う。
①まずは、転入者減少の最大要因である原子力発電所の長
期停止から、敦賀2号機の破砕帯問題の解決と再稼動、も
んじゅの再稼動、そして敦賀3・4号機の本格着工と安全
を最優先に取り組む。 長期対策としては、
②産業団地整備による産業振興による雇用の確保
③金ヶ崎周辺整備を中心とする観光事業による雇用の確保
④子育ての充実によるソフト面の充実 、人口減少対策
など。
いずれにしても人口減少は、活力の喪失、税収減、社会保
障の弱体となり、今後の最重要の政治課題と受け止める。
68000
22,995
23,115
24,539
68,145
68,041
25,742
30000
26,453
68,402
20000
67,760
67,204
67000
10000
66000
65000
(人) 0
(世帯)
平成2年度
平成7年度
平成12年度
■ 敦賀市の転入出者数の推移
2700
2600
2500
平成17年度
平成22年度
転入者数
転出者数
(単位:人)
2,612
2,563
2400
2,379
2,267
2300
2200
2,231
2100
平成24年から
一転して
大幅に減少する
転入者数
2,213
2,136
2,176
2000
1900
1,889
1800
1700
平成17年度
平成19年度
平成21年度
■ 敦賀市の財政状況の見通し
285
280
280.7 280.7
275
平成23年度
(単位:億円)
敦賀1号機の廃炉が予測される
平成28年度から約3億円の
恒常的な収支不均衡に
陥る危険性がある。
△3.0
270
△3.0
1,787
平成25年度
( )
歳入 財政調整
基金を除く
歳出
過不足額
財政調整
( )
基金を除く
△3.0
△3.5
△3.0
△2.5
265
261.1 261.1
260
260.0
257.0
△2.0
261.0
258.0
259.2
256.2
255
△1.5
△1.0
△0.5
250
0.0
平成26年度
0.0
0.0
平成27年度
平成28年度
平成29年度
平成30年度
環境にやさしい再生紙を使用しています
第 61 号
提言 ○ × 2
超高齢化に対応した
健康福祉政策のしくみづくり
平成 27(2015)年度の介護保険制度改正を受けての敦
賀市健康福祉計画、介護保険事業計画が策定されました。な
かでも、
「 T 3プロジェクト !」の推進(一般介護事業の推進)
が、ひとつの大きなポイントだ。
急激な高齢化が進行するわが国において、平成 18 年頃
より本格的な介護予防事業が全国各地で始まった。 この介護予防事業においては、今までの経験を踏まえた
総合的介護予防システムについてのマニュアル(改訂版)
等も推奨されていますが、現場で高齢者を取り巻く環境は
千差万別であり、すべてが理想的に実施されているとはい
えません。
敦賀市においても旧の二次予防事業や元気づくり出前講
座、地域のふれあいサロンなど、関係者の努力にも関わら
ず、参加人数など、横ばい状態が続いている。
そのような中で、高齢者が参加しやすく、かつ予防効果
を上げられるのか、行政でなく地域に任せるのも重要だが、
ある程度の誘導策や、さらなる息の長い健康中心としたま
ちづくりも必要ではあり、公民館単位の健康教室、健康ア
ドバイザーの養成、さらには地域のふれあいサロンの行政
の後押しや福祉ボランティアのポイント制度など具体的検
討と実践が必要だ。
コラム
原子力規制委員会の「独善」
と敦賀の苦悩
継続的な舞鶴若狭自動車道の
素通り対策
先月 26 日、ネクスコ中日本より舞鶴若
狭自動車道の開通後半年の効果がニュース
リリースされ、内容は、
「福井県嶺南地域の
主要観光地では、来場者数が約 15%増加し、観光消費額が
6 ヶ月間で 約 6.2 億円増加しました。」とありました。
一方、昨年 10 月の敦賀商工会議所の調査で舞鶴若狭自
動車道の開通後、敦賀市内企業の4社に1社に当たる 24%
が売り上げを落としたことが、明らかになった。
また、今後の見通しも8割前後が「変わらない」とし、具
体的に減少した商品・サ ービスは、小売業の弁当や飲料、
飲食・宿 泊業は宴会なども、減少したままとの調査結果で
あった。
ネクスコ中日本のニュースリリースと、商工会議所の調
査結果を受け、あらためて舞鶴若狭自動車道の素通り問題
に継続的な対応が必要だ。
3月議会に上程された金ヶ崎周辺誘客事業は、今後も続
くであろう地方創生交付金の活用をしながらの金ヶ崎周辺
整備、さらには 7 年後と言われる北陸新幹線の敦賀延伸も
あり、総合的かつ継続的な観光戦略が重要と考えている。
http:// hojo1717.blog117.fc2.com/
ご意見ご要望を
お寄せ下さい
先月 23 日の敦賀市議会全員協議会や 24 日の
原子力懇談会で敦賀発電所の敷地内破砕帯問題に
ついて、原子力規制委員会の一連の対応など、批判
する意見が大半を示した。事実や証拠に基づいて
科学的・技術的な検証が十分になされたとは到底
思えないと考える。
先日の原子力懇談会で、ある委員会から「意図的
に時間だけを過ぎさせ、事業者の存亡と共存してき
た敦賀市の経済の衰退を引き起こした責任は大き
い」との発言があった。同感である。
原子力規制委員会は、発足してから2年半、発足
後に再稼動した原子力発電所は未だにゼロ。『より
安全側に』との厳格な審査は必要と思うが、破砕帯
の問題における規制委員会と立地地域との意思疎
通もないのが現状だ。
福島の事故以前の規制との決別や『独立性』と
いう形を追求するあまり、規制行政として一定期間
内に結果を出すことのできない独善主義を根本的
に改める必要がある。このことが敦賀再生とも密
接に関係すると考える。
提言 ○ × 3
このニュースレターは、一部政務活動費で発行しています。
発行責任者
市民クラブ
編集責任者
北條 正
敦賀市中央町2丁目15−33−102
TEL. 090−1465−8406
E-mail. [email protected]
ホームページ ⇨
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